ロシアW杯 番狂わせの波が来ている!

GLから予測を上回る白熱の戦いが繰り広げられている2018W杯ロシア大会ですが、昨日6月17日はメキシコがドイツを1-0で下し、スイスがブラジルと1-1で引き分けるという波乱の一日でした。
特にメキシコは過去W杯でドイツに勝ったことがなく、ドイツも初戦で敗れるのは36年ぶりというのですから、世界のサッカーシーンに衝撃を与えたといっていいでしょう。
ちなみに、大会4日目までにFIFAランキング上位7国の”ポット1”のうち白星スタートを切ったのはフランスだけ。
近年の代表戦は「各国の実力差が縮まっている」とよくいわれますが、コンディションを整え、戦術を徹底し、厳しくディエルすれば、格下にもチャンスがあるということです。
我々日本としてもアイスランドやメキシコの健闘には大いに勇気づけられますよね。

ただ、我々に不安があるとすれば、西野ジャパンの戦術が見えてこないことです。
西野朗新監督の電撃就任からテストマッチを3試合行ったものの、基本となるシステムもスタメンもまったくわからないんです。
初戦黒星のチームのGL突破率は30%以下といわれるなかで、日本が初戦で当たるコロンビアはポット2ながらその実力はグループHナンバー1と目されてるだけではなく、日本にとっては4年前のブラジル大会で1-4で惨敗した苦い記憶がある相手です。
そのコロンビア戦をどうやって”引き分け以上”で乗り切るのか、西野監督の手腕に全てがかかっているといっても過言ではありません。

そうして連日非公開で練習を行っている西野ジャパンですが、各報道機関が”チーム関係者”なる人物から聞き取った話では、「トップ下は香川」「本田もあり得る」「宇佐美先発、乾ジョーカー」「乾先発が有力」「柴崎と昌司が揃って先発」「槙野セットプレイを確認」などと、やや情報が入り乱れているものの、どうやらシステムは4-2-3-1が有力みたいです。
(※西野ジャパンはその全容が見えないのが我々には不安ですが、それは同時にコロンビアにとっては不気味なわけですから、情報を漏らす”チーム関係差者”とやらはとんでもない裏切り者のような気もしますよね…。)

ただ、これが私にはちょっと信じられないんです。
コロンビア戦は守備に回る時間帯が増えるのは確実で、そのときの日本はブロックを敷いて耐え凌ぎ、チャンスがあればカウンターを狙うという戦術になるはずです。そうなればトップ下など必要ありません。
私は4-3-3(ブロックを作るときは4-1-4-1になる)を予想していました。
ハリルジャパン時代の昨年11月の欧州遠征、ベルギーとブラジルという”格上”と戦ったときが4-3-3でしたし、選手もこれがやりやすいのではないでしょうか。

テストマッチや報道から類推する私の予想スタメンは、

 宇佐美 大迫 原口
 柴崎 長谷部 山口
長友 槙野 吉田 酒井宏
      川島

になりますが、個人的なチョイスは、

 原口 大迫 武藤(or本田)
 柴崎 長谷部 山口
長友 昌司 吉田 酒井宏
     川島

です。右サイドの武藤はパラグアイ戦で使えることがわかったのでどうしても期待してしまいます。スピードがあってアグレッシブですからね。
また、今大会はセットプレイが勝敗分けた試合が多いので、左足でプレースキックを蹴れる本田も捨てがたいです。あまり走れませんが走るのは原口に任せましょう。
テストマッチのパラグアイ戦で活躍して脚光を浴びる乾や香川ですが、その攻撃力はビハインドになった際の試合終盤にこそ使うべきだ思っています。この2人がスタメンだと守備時のミスマッチが起こりやすくなりますしね。長友を含めて170cmが3人もいるのはかなり危険です…。

とにかく西野監督には”勝ち点1以上”を拾うためのベストな選択をしてもらって、選手たちはそれを信じて一丸となってコロンビアに挑んで欲しいものです。
アイスランドやメキシコは本当に一体感がありました。
それは組織が有機的に連動しているというよりも、魂が同じ方向を向いていたといった方が正しいように思います。

我々も番狂わせの波に乗りましょう!
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ロシアW杯開幕、アジア勢に学ぶ

6月14日、ついに開幕した2018W杯ロシア大会ですが、その開幕戦では開催国ロシアがサウジアラビアを5-0と粉砕。
ロシア代表はテストマッチで結果を出せず、FIFAランクも70位と出場国中最低だっただけに、ロシア国内ではW杯への盛り上がりがいまひとつだったものの、この勝利で雰囲気は一変したそうです。
大会全体にとっては価値ある一勝だったかもしれませんね。
(※開催国は予選に出場しないのでポイントを稼ぎにくく、ランキングが上がりにくい傾向にあります。)

ただ、サウジアラビア代表にとって、この「恥ずかしい負け」(ピッツィ監督)は、王子がわざわざロシアに観戦に出向いていたこともあって、大きな事件となり、国のスポーツ課が3選手に「罰を与える」という異例の事態となっているようです。
どんな罰なのかはわかりませんが、あと2試合残っているというのに、そんなことをしていては選手のモチベーションもガタ落ちしてしまいますよね。
サウジアラビア代表が国際大会でなかなか活躍できないのは、国のこういう異常な対応のせいなのかもしれません。

そしてまた、このサウジの大敗に衝撃を受けたのが日本代表です。
最終予選で鎬を削ったサウジ(1勝1敗)がいいところなく撃沈したのを見て、昌子源は「サウジらしくないミスが目立った。W杯という舞台がそうさせたのだろう」と分析し、武藤嘉紀は「サウジは開幕戦の雰囲気に呑まれてしまっていた。自分たちはそうなってはならない」と気を引き締めていました。
日本のサポーターやファンからしてもサウジの大敗は他人ごとではありません。
”アジアのレベル”が不安になりますし、”明日は我が身”と思えば背筋が寒くなってきます。
なにしろ日本の初戦の相手は強豪コロンビアなのですからね…。

今回のサウジの浮足立った感じは4年前のコートジボワール戦での日本代表を思い起こさせます。
ドログバが登場したときにチームの何人かが怯えたようになってゲームが終わってしまったあの試合です。
あれを繰り返してはなりません。
武藤は「誰かが勢いのあるプレーや勇気あるプレーを出すことによってチームが活性化する。全員がポジティブに頭を働かせなくてはいけない」と語っていましたけど、その通りでしょう。
気迫と勇気が大切です。

その意味でいえば翌15日のイラン代表はお見事でした。
出場国でも攻撃力はトップクラスといわれるモロッコ相手に、序盤はサンドバッグ状態で猛烈に押し込まれたものの、気迫と集中力で凌ぎ切り、その後は徐々にペースを掴んで互角の展開に持ち込むと、後半アディショナルタイムにセットプレイから相手オウンゴールを誘発しての勝利!
イランはアメリカからの経済制裁があって代表チームも色々難儀をしていますけど、そのなかで勝ち取ったW杯での1勝は国民全体の喜びとなったことでしょう。
試合内容も本当に素晴らしく、相手のモロッコもそうでしたけど、サッカーのレベルが高いだけではなく、勝利に向かって臆することなく突き進んでいった姿は、国や民族を超えて、世界中のあらゆるひとたちにスポーツの興奮と歓喜を届けたに違いありません。
この試合を観たひとはイランとモロッコに敬意を持ったはずです。
W杯という大舞台で、そんな戦いができた両国が本当に羨ましい。

また、今日16日はオーストラリアが優勝候補のフランス相手に1-2で敗れたものの善戦し、最後まで諦めない姿勢を見せていました。
4-4-2で蓋をするオージーの守備はやっぱり堅固ですね。
イランもそうでしたけど、球際で激しく競り合い、集中して守り、セットプレイで仕留める(オージーの1点もセットプレイからのPK奪取)というのが格上を相手にした試合の常道です。
日本も”戦える選手”、フィジカル的にも精神的にも強い選手をピッチに送り出さねばなりません。

アジアのライバルたちが教訓と勇気を与えてくれたのですから、日本も世界を驚かせようではありませんか。
ウダーチ、ヤポーニヤ!
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西野ジャパン初勝利!美酒に酔いすぎないように!

西野ジャパンの3戦目となる6月12日(2018年)の親善試合パラグアイ戦、日本代表は終始ゲームを支配し、4-2での快勝!
西野ジャパンとして初勝利というだけではなく、海外組を含めたフル代表としては去年10月以来なのですから、本当にスカッとしました!
選手たちの笑顔も最高でしたし、勝利の味というのはこういうものだったのですねえ。
映画『幸せの黄色いハンカチ』の冒頭、長い服役を終えた高倉健が町の寂れた食堂に入り、久々のビールをむさぼるように飲み干すシーンを思い出しました。
これまではハリル監督解任もあって、チームも微妙な雰囲気でしたけど、翌日の選手たちの表情は凄く明るかったですし、6月19日の本番GLコロンビア戦に向けて、この勝利は本当に大きなものがありました。

この日のスタメンはサブ組が中心で、前のスイス戦から10人を入れ替え、西野朗監督は「マックスでテストをする」と語っていたため、スタメンを狙うサブ組のモチベーションも素晴らしく高いものがあり、特に乾貴士と香川真司のコンビはそれぞれが2G、1G1Aと結果を出していましたし、初めて右OMFで起用された武藤嘉紀も攻守に渡って存在感を見せていました。
ボランチでも山口蛍は安定感を取り戻し、柴崎岳はクールなプレイぶりと鋭いパス、正確なプレースキックで”なくてはならない戦力”であることを誇示していたといっていでしょう。
また、右SBでは失格の烙印を押されかけていた酒井高徳は左ではそつなくこなし、昌子源と植田直通のCBコンビもバックアップとして我々に安心感を与えてくれました。

このように、この試合に出たほとんどの選手が評価を上げ、ファン・サポーターや評論家からはこぞって「彼らを本番でも起用すべき」という声が挙がっています。
久々の勝利の美酒に酔い、そういう気分にもなるってものです。
暗闇が一気に晴れたわけですからね。
パラグアイ戦は全体がコンパクトにラインを形成し、守備では前線から連動してプレスをかけ、攻撃ではサイドから小気味よく崩しただけではなく、アタッキングサードでも選手同士がそれぞれの役割をこなしながら(1トップの岡崎慎司もスペースを作っていました)、効果的な仕掛けをしていたのですから、私も観ていて本当に楽しかったです。主体的に支配するサッカーはやっぱり気持ちのいいものです。

…ただ、今回のパラグアイは南米予選を敗退し、新たにチームを作っている段階にあって、選手も若手が中心らしく、監督もまだ正式なひとではなく暫定とのことでした。
試合が始まってみても、組織力は感じられませんし、守備の激しさもなく、個で打開できる選手もいなかったので、すぐに”日本が勝つ”と思ったひとは多かったはずです。
厳しいいい方をすれば、サブ組が良かった、というより、相手が思いのほか弱かったということでしょう。
ベンチに座っていた主力組がスタメンでも似たような結果だったと思います。
この日は輝いていた乾と香川も、9日のスイス戦では途中出場するも、なにもできなかったわけですからね。

このパラグアイ戦の勝利は、重苦しかったチームの雰囲気をがらっと変え、コンディションが心配されていた選手の復調が確認できたという大きなメリットがあったものの、”コロンビア対策”という意味ではほとんど材料がありません。
悲しいかな、コロンビア相手にはこの日のような主体的なサッカーはできないのです。

私は正直いって、西野監督がサブ組で試合に臨んだ意味がよくわかりません。
常識的にいうと、本番直前の強化試合というのはスタメン組を起用して連携を高めるものです。
過去の日本代表もそうしてきましたし、他の代表国もそうしています。
それなのに西野監督はこの試合を”スタメン選考”に使ってしまったわけです。
そして、その選考をした選手たちを試す場はもはやどこにもなく、ぶっつけで”本番”がやってくるのです。
コロンビアのスカウティングも混乱しまくりでしょうけど、西野さんは勝負師すぎますぜ。

そしてまたちょっと心配なのは、チームのなかの序列がどうなっているかわからないことで、全選手にスタメンのチャンスがあると同時に、全選手にスタメン落ちの不安があるということです。
たとえば、パラグアイ戦でベンチだった主力組は”俺たちでもあれくらいやれた”と思っているでしょうから、この結果でスタメン落ちになることには簡単には納得しないでしょう。
逆にサブ組は結果を出したのだから”俺たちを使え!使われるべきだ!”と思っているに違いありませんから、ベンチに座らされれば不満も出るでしょう。
果たして、そういう選手たちの気持ちを西野監督が上手くコントロールできるのかどうか、舵取りを誤ればチームが崩壊しかねません。

システムの方でも、本番のGL3試合ではブロックを作ってゾーンで守る時間帯が多くなると思いますけど、それを想定した試合はスイス戦しかやっていません。
2010年の岡田ジャパンがぶっつけ本番の守備的布陣で結果を出したからといって、二匹目のドジョウはいるのでしょうか?
ここからが西野監督の手腕の見せ所です。
リアリズムに徹してください。
本当の美酒を期待しています!
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2018米朝首脳会談、大いなる肩透かし

「リトルロケットマン!」「おいぼれの狂人!」
そう口汚く罵り合っていた米朝が首脳会談の開催を決めたとき(2018年3月)、世界中は唖然とし、それ以後も半信半疑でしたけど、ついに今日6月12日、それが実現することとなりました。

会談の焦点はアメリカが求める”完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)”。
北朝鮮は90年代から”核”を外交カードとしてチラつかせ、それを放棄すると約束しながらアメリカや韓国から様々な支援や譲歩を引き出してきたわけですが、いずれも素振りと嘘で逃げ延びてきただけに、トランプ政権としても”もう騙されないぞ”という姿勢を堅持してきたわけです。

しかし北朝鮮からすると核を完全に放棄すれば、その隙にアメリカに叩き潰されかねない恐怖心がありますから、”キム一族体制の維持”だけは確約が欲しい。

会談前は両者とも互いの要求を受け入れる用意がある、とのシグナルを送っていたものの、実際にそれが実現できるかどうかはかなり不透明でした。
秘密国家である北朝鮮を隅々まで調べることは不可能ですし、政権交代のあるアメリカでは前政権の約束がそのまま守られるとも限りません。
そのような状況のなか、アメリカの世論調査でも会談に賛成するひとが6割もいたものの、具体的成果はないだろうと予測しているひとが6割という複雑な結果が出ていましたけど、世界全体がそんな感じだったのではないでしょうか。

それでも会談場所であるシンガポールに入ったトランプ大統領は「エキサイティングな一日になる」(6月10日)と自信満々。
5月には一端会談の中止を宣告して北朝鮮を慄かせ、北が泣きついてきたところで開催を再約束するという手際を見せたトランプ大統領だけに、本番でもなにか秘策があるのか。
会談直前の記念撮影でも、キム・ジョンウン委員長と握手をするトランプ大統領は余裕綽々でした。
期待感は大いに高まります。

…しかし、署名された共同宣言の内容はというと、
①平和と繁栄を求める新たな米朝関係の構築に取り組む。
②朝鮮半島での恒久的で安定的な平和体制の構築に向けて力を合わせる。
③北朝鮮は〈板門店宣言〉を再確認し、朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組む。
④朝鮮戦争での捕虜・兵士の遺骨回収に取り組む。
たったこれだけです。
いわゆる”大枠合意”ですね。CVIDどころかなんの具体性もありません。
トランプ大統領が「これから何度もキム委員長に会うことになるだろう」といっていたように、話し合いは今後段階的に詰められてゆくのでしょう。今回はセレモニーにすぎないというわけです。

むしろ大事だったのは署名にない口頭の部分で、北は非核化プロセスを迅速に始めること、アメリカはキム体制の保障を約束したそうです。
署名時のキム委員長は肩で息をし、緊張と疲労を露わにしつつも、その表情は達成感に溢れていましたけど、一番欲しいものを手に入れられたということでしょう。
とりあえず当面の武力攻撃は避けられましたし、トランプ大統領は米韓軍事演習の中止の意向も示しましたから、これでキム委員長も枕を高くして眠れるというものです。

この結果から”北朝鮮の勝ち”とジャッジする声もあるようですが、それにしてはトランプ大統領に余裕がありすぎます。
「北への経済制裁は継続する」と明言しているので、その制裁によって北の具体的行動を促すという方針なのでしょう。
これまでのアメリカは経済制裁と軍事圧力の二刀流でしたけど、今後は経済制裁のみで北をコントロールするというわけです。
実業家のトランプ大統領は「軍事演習は挑発的でコストもかかる」とも語っていましたし、北は経済制裁がかなり効いているという分析もありますからね。

現在、トランプ大統領は11月の中間選挙(事実上の大統領信任選挙))に向け、世界を敵に回した輸入規制を表明するなど、なりふり構わない”人気取り”を行っていますが、唐突なまでの北との対話もその一環と見られています。
そしてその人気取りでいえば、1回の首脳会談で終わるよりも、何度もそれを繰り返し、11月まで話題をかっさらった方がいい、という判断なのかもしれません。
経済制裁によって北の具体的行動を段階的に促すことは、トランプ大統領からすれば定期的に成果を得ることになります。

むろんこれは捕らぬ狸のなんとやらですが、そうでもなければキム委員長を可愛がるように賞賛したトランプ大統領の余裕は説明ができません。
なんといっても北朝鮮に騙された過去の大統領をバカにしてきたのはトランプ大統領本人なのですからね。
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大谷翔平選手、早くも決断のとき

6月6日(日本時間7日)、5勝目をかけて先発のマウンドに立ったLAエンゼルスの大谷翔平投手ですが、安定しない内容のままなんとか1失点に抑えていたものの、「指にマメが出来た」との理由で5回の頭に降板。
マメでの降板は今季2度目ですし、日本時代も何度かあったので”持病”といっていいでしょう。
二刀流でバッターの練習もするのでマメができやすいのかもしれません。
いずれにせよなにか対策をしないと、今後の投手成績にも影響してしまいます。
我々素人は”たかがマメ”と思いがちですけど、日本時代はマメを潰して2ヶ月ほども先発できなかったのですから、かなり厄介なのでしょう。

…ですが、やはり”たかがマメ”、またすぐ投げられるだろうと多くにひとが嵩をくくっていたに違いありません。
ところが、8日になると、球団の方から「右肘の内側側副靱帯の損傷により、10日間の故障者リストに入る」との発表があって、日本のメディアと野球ファンは騒然。
追加の情報では損傷具合はグレード2とのことで、これはPRP注射(保存療法)で対処する場合もあればトミー・ジョン手術をする場合もあるという割とよくない状態です。
大谷投手は3週間後に再検査を受け、その段階で今後どうするか決めるようです。
(※PRP注射は自分の血小板から精製した成分を患部に注射し、靭帯を補強する治療方法。田中将大投手や菅野智之投手もこれを選択しています。)

大谷投手の肘といえば、エンゼルスに入団する際、日本時代にもPRP注射を打っていたことが明らかにされましたけど、日本では肘の痛みによる離脱はなかったので、多くのひとがさして気にしていなかったはずです。
なにしろ大谷投手といえば、酷使をしない花巻東高校出身ですし、北海道ファイターズに入団後も登板間隔は中6日以上で球数も制限し、状態が悪ければローテーションを飛ばすという、かなりセンシティブな扱いでしたから、靭帯損傷とは縁遠いように思われていたわけです。
(ファイターズとすれば”怪我をさせずにメジャーに売却する”というのが最大のミッションだったのでしょう。)

そうして今年2018年からメジャーにやってきた大谷投手ですが、エンゼルスはファイターズから〈大谷マニュアル〉とやらいうものを譲り受けていたらしく、起用もそれに沿ったものとなっていたばかりではなく、メジャーのレベルを考慮したのか、球数も”100球以下”に厳しく管理されていました(1試合だけ110球)。
メジャーの先発は中4日の100球が基本ですから、かなり緩やかといっていいでしょう。
マイク・ソーシア監督は、大谷投手という類稀な才能を掌中の珠のように扱い、調子が悪ければすぐに降板させ、休養もたっぷりと取らせてくれました。
そんな状況で、まさか靭帯をやるとは…。

ただ、メジャーでの大谷投手は、レベルの高い打者相手に、日本時代以上に力を込めたファストボール(フォーシーム)を投げ、肘に悪いとされるスプリットの数も増えていましたから、危険な兆候はあったわけです。
ペドロ・マルティネス(現解説者の伝説的投手)などは4月の段階で「このままでは夏頃に肘が壊れる」と指摘していましたし、Aロッド(現解説者の伝説的打者)も「二刀流を続ければ夏頃には肘に痛みが出るだろうし、打撃の状態も大変になる」と不安視していました。
それに比べて日本の解説者の多くは大谷選手を礼賛するだけで、メディアと一緒にお祭り騒ぎをしていたのですから情けない限りです。
心配していたのは大魔神佐々木くらいじゃないでしょうか。

損傷具合はまだ判然としないので、今後の大谷選手がどういう選択をするのかはまだわかりませんが、手術をすれば復帰までに1年半かかりますし、PRP注射による保存治療を行ったとしても、いままでのように160キロのファストボールを連投し、困ったときにはスプリットに頼るという投球パターンは難しくなると思われます。
また、右投げ左打ちの大谷選手にとって”右肘”の損傷はバッティングにも悪影響があると一部解説者が分析しているので、バッティングフォームも再構築しなければいけないかもしれません。
(ひょっとすると打者もしているから肘を痛めやすかったのかもしれませんね。)

大谷選手はセンセーショナルなデビューを飾り、4月は好調だったものの、5月に入ると投打ともに精彩を欠き、表情にも疲れが滲んでいました。
おそらく肘の怪我がなくても、シーズンのどこかでちょっとした休暇を取っていたのではないでしょうか。
メジャーでの二刀流はやはり厳しかったといわざるを得ません。
そうして靭帯の損傷が発覚したいま、二刀流は事実上の終焉を迎えました。
予想より早くどちらかひとつに絞る決断のときがやってきたわけです。

ただし、絶望する必要は微塵もありません。
二刀流でなくたって大谷選手は投手としても野手としても素晴らしい才能を持っているんです。
肘をしっかり治療すれば先発投手として復帰できるでしょうし、野手としても一から守備(外野)を学んでゆけば5ツールプレイヤーにだってなれると思います。
ただ、いずれにせよちょっと時間がかかるのは間違いありません。

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かつしき

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