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バンクーバー五輪閉幕

14日目くらいからフィギュアのことばかりを書いていて、他競技が疎かになっていましたが、観るには観ていましたし、かなり熱を上げて応援してもいました(特に長野県ゆかりの選手たちを)。

そして五輪も最終盤、やってくれましたね、スケート女子たちが。
凄まじい接戦の末の銀メダル!
ひょっとしたら今大会で最も興奮した瞬間かもしれませんし、もっとも悔しかった瞬間かもしれません。

まあ、しかし、相手のドイツも敵ながらあっぱれ。
準決勝ではフリージンガーが最終コーナーで腰をかばうような動きをして、倒れこみ、這うようにして執念のすべりこみで決勝まで上がってきたんですからね。
体はその前からきつかったはず。個人種目ならば途中リタイアしていたかもしれません。
けれどもこれはチームパシュート。仲間のためにも自分の体がどうなろうとゴールだけはしたわけです。あれは本当に凄まじかった…。

結果、体を痛めたであろうフリージンガーは決勝には出てこられませんでした。
「これはチャンス…」と思った日本人も多かったはず(しかたないっすよね)。
新メンバーでは力そのものも落ちるでしょうし、チームワークもいまひとつのはず。
けれども、ドイツは強かった。
きっと走れなかったフリージンガーへの思いもこめた激走だったに違いありません。ここは素直に相手を称えましょう。
(フリージンガーは女王様気質でドイツ人からは批難を浴びることもありましたけど、これで評価が見直されることでしょうね。)

しかし、私もメダル予想はしていましたけど、田畑さん(ダイチ)の首にメダルが下げられたのを見て、なんだか胸が熱くなってきました。長くやってきた甲斐がありましたね。
そして、穂積さん(ダイチ)。今大会でも3000mと5000mで入賞を果たすも、「メダルを獲らなきゃ意味がない」と言い放ったときの顔が忘れられません。マイナー競技の選手らしいギラギラした目つきが大好きです。
小平さん(相沢病院)。本当に長野県にメダルを持ち帰ってきてくれるのですね。めちゃくちゃ楽しみに待っています。やっぱりスターになりましたね。

同じ日にあった女子クラシカル30kmで石田正子さん(JR北海道)が5位入賞。クロカンではアジアで過去最高順位ですから、これも快挙。

日本代表は終わりよければ、という感じでバンクーバー五輪をしめくくることができました。
あとはみなさん、閉会式やバンクーバーの町でも楽しんで元気に帰ってきてください。

大会終了後、IOCのジャック・ロゲ会長は、「バンクーバー市の熱い思いと積極的な参加で素晴らしい雰囲気になった」と総括していましたが、実際は近年稀に見る問題山積オリンピックだったと思います。
ソリ競技での傷ましい死亡事故、雪不足によるスキー競技場のコンディション不良、雨による日程の遅れ、スピードスケートのときの機械の不備、大きなものでもこれだけありました(競技ではありませんがシャトルバスの運転手さんが過労死したという件も)。

報道や、現地にいった人の声(ブログ等)によると、バンクーバーはとにかくカナダ一色、自分の国の選手が勝ちさえすればいいという姿勢が目立っていたそうです。競技場の観客の様子からもそれは推して知ることができました。
ホスト意識はどこへやら、です。
国威発揚五輪なんて、いつの時代の話ですかね?カナダは先進国の一つだと思っていましたが…。

また、オリンピックでは常々問題になるのが、ドーピングと不正ジャッジ。
ドーピングはまだ大きなものは見つかっていませんが、最新のそれは検査にも時間がかかるので、まだ「クリーン」だとは言い切れないでしょう(北京での室伏の繰上げ銅メダルがいい例)。
不正ジャッジに関してですが、ロゲ会長は特にフィギュアを例に出し、「現行ルールに基づけば、正しく採点されていたと思う。採点自体には問題はなかった」と話をしていました。何も問題がなかったら、俎上に載せる必要もありませんよね。トリノのときにはありませんでしたし。たぶん、クレームや疑問の声が大きいのでしょう。

それにしても日本のTV放送で行われているフィギュアスケートに関する報道は何かが狂っているとしかいいようがありません。なぜ、外国選手の卑怯な行いをどこまでも擁護しているのでしょう?

2002W杯の際、韓国の試合のときばかり頻発する不可解判定によって敗退したイタリアやスペインのメディアが、「アグレッシブに攻めてきた韓国の迫力に負けて我々の代表は敗退した。ジャッジも公平だった」といいましたか?
自分たちの誇りある代表を正当な視点から擁護し、不可解なジャッジをどこまでも糾弾したではありませんか。
(FIFAも誤審疑惑を認めるような態度をとっため、現在ではあの大会の韓国はイカサマだったという前提で語られています。)

翻って日本のメディアです。彼らはすでに日本人のためのものとは思えませんし、、正義や公正の側にも立っていません。今後は国民がチェックを厳しくし、またメディアをきちんと取り締まれるような政治家を選挙で選ばなくてはならないでしょう。
まあ、いますぐすべきは「TVを観ない。観てもアホな番組のスポンサーをしている企業の商品は買わない」くらいしかないですね。

とのかくヘンテコなオリンピックでした。
競技場のコンディションが悪かったせいか、これといった記録も、また、すごいパフォーマンスもあまり観ることができませんでしたしね。(シモン・アマンやショーン・ホワイトは凄かったです。)

そんなおかしな大会でも、日本選手たちは持てる限りの力で健闘したと思います。
メダル数、入賞者数にしても、大方の予想の範囲だったんじゃないでしょうか。
これがいまの日本の実力ですから、あとはそれを底上げしてゆくしかないです。

これほど我々を楽しませ、また元気づけてくれるスポーツに、国民全体としてどれくらいの援助ができるのか、きちんと考えるべきときにきていると思います。
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バンクーバー五輪女子フィギュア・フリースケーティング

まず最初にいわせてください。
八木沼さんは解説者を辞めた方がいいと思います。不正確ですし、そのくせしゃべりすぎます。本人のためにも視聴者のためにもなりません。現役引退してから1年ちょっとの太田由希奈さんのスタジオ解説の方がずっと正確で、わかりやすく、選手への思いやりも感じました。
NHKもメイン解説者は実力重視でお願いします。いまの女子フィギュア界と同じように不正な評価で契約しているのかと勘繰ってしまいますから。

と、前置きがシニカルになりましたけど、ここからは楽しく雑感を載せたいと思います。

エレナ・グレボワ(エストニア)。
ジャンプにミスが続発。そんななかでもなぜか難しい3T+3Tだけは綺麗に決めました!
けれども途中の転倒から演技への集中力が薄れ始め、酷いものに…。
むらっけがなければもっといい選手になれると思います。
フリー83.39(TES39.11・PCS45.28・-1)。合計134.19。

サラ・ヘッケン(ドイツ)。
衣装がリンクの壁とほぼ同じ色合いで本人もびっくりしたことでしょう。私も戸惑いました。
でも、16歳の彼女、演技の方はそんなの関係ないくらい際立っていましたよ。
ジャンプの度に笑顔が弾けるところなんて、古きよき時代を思い出します。
出来にも満足のヘッケン、得点を見て目を開いて喜んでいました。
フリー94.90(50.98・43.92)。合計143.94。

シンシア・ファヌフ(カナダ)。
いつも背中がばっくりあいた衣装を選ぶファヌフ。美しい肌を見せるためなのか、筋肉の切れ上がりを見せつけるためなのかはわかりませんが、とっても良く似合います。
最初のジャンプシークエンスは大きくて迫力がありました。
ただ、あとはいつもの不安定な彼女。
人間味はあるのですが、競技者としてはちょっと何かが足りない人ですね。そこに変な魅力があります。
フリー99.46(48.94・51.52)。合計156.62。

キーラ・コルピ(フィンランド)。
ジャンプ1本のぞいて、ほぼノーミス。ここまでまとめてきた彼女を観るの、私は初めてかも。
これでもうルックスだけだなんていわせませんぜ。
フリー108.61(54.93・53.68)。合計161.57。

チェルシー・リー(オーストラリア)。
ちょっと珍しい南半球の選手で、まだ16歳。褐色の肌がリンクに映えます。
日本TVではショートの演技をカットされた選手(私、イギリスの選手って誤表記してます)。
私も四大陸選手権で観たような気はするのですけど、初見といっていい状態。
いや、面白い個性ですよ、彼女は。ジャンプは跳ね方がゴムマリみたいでした。
体操をやっていたらしく、体幹がしっかりしていてポジションが綺麗。
動きも案外優美です。終盤のジャンプに1つミスがあったのが残念。
全体的には良かったですよ。まだまだフィギュアの技術は習得中といった感じなので後々楽しみです。
フリー86.00(42.44・44.56・-1)。合計138.16。

サラ・マイアー(スイス)。
姿勢が堅く、痛めている腰の状態が悪そう。ジャンプがどうも決まりません。
得意のスピンも出来がいまひとつ。
オリンピック出場権を得たヨーロッパ選手権で燃え尽きていたのかもしれません…。
フリー96.11(43.87・52.24)。合計152.81。
憂いを帯びながらも、挑みかかるように真っ直ぐな彼女の視線。私はそれを忘れません。

ユリア・セバスチェン(ハンガリー)。
五輪4大会連続出場の28歳はまだなお成長中。
得意のジャンプだけではなく、今日はとっても優美で繊細。
フリー93.80(41.32・52.48)。合計151.26。
ひょっとするとまだまだ現役は続くかも。

アリョナ・レオノワ(ロシア)。
最初の3T+3Tはグッド!
明るい曲なので観客をまず味方につけることが大事でしたけど、まずそれに成功。
でも、ジャンプのミスが続くと、会場も冷めた雰囲気に。ヨーロッパ勢はみんなそんな感じ。特にロシアは…。
そんな観客の反応のせいかレオノワも今ひとつ曲に乗り切りません。
もどかしい出来。アウェーの選手は明るい曲はよくないかも。
NHK杯のときがよかっただけに今日はちょっと残念です。
110・32(55・84・54・48)。合計172.46。

疾走する情熱、鈴木明子さん。
よっしゃ、いい滑り!SPとは違って今日は体がめちゃくちゃ動いていました。
ジャンプにも高さと切れがありましたしね。
3Fが2回転になったのとサルコウがオーバーターンしたのが残念。
でも、得意のステップで魅せて、会場はここまで一番の盛り上がりでした。
フリー120.42(60.98・59.44)。合計181.44。
それにしても大和撫子はやっぱりタフですね、強かった!

カロリーナ・コストナー(イタリア)。
転倒3つ、観ているこっちも悲しくて涙が出そうでした。
それでもあきらめず必死に滑りきったコストナーにスケーターの矜持を感じました。ステップでは存在感を示しましたしね。
フリー88.88(34.84・57.04・-3)。合計151.90。
トリノ世界選手権ではがんばって!

ラウラ・レピスト(フィンランド)。
会場の音楽係が出だしを間違えるとんでもないミス。いや、妨害か…。
でも、選手はこういうのでスイッチが入ることもあります。レピストは気も強そう。
怒りを吐き出したような3T+3Tは日本刀のような切れ味!
きびきびした動き、小股の切れ上がった演技ですよ、これは。
姿勢がいいからやっぱり何をしても見栄えがいいです。
コンビネーションの3Sを2回転にした以外はほぼノーミス。
126.61(63.89・62.72)。合計187.97。
上位陣を脅かす演技でした(不正選手を除いて)。嬉しい!

クセニア・マカロワ(ロシア)。
我々がイメージするところのロシア美少女って感じのマカロワ。今後、日本でも人気が出そうです。
初々しい演技。でも、若さならではの勢いもありましたね。3T+3Tも果敢に挑んでくるところなどまさにそう
彼女は両親がサラエボオリンピック銅メダルのペア選手というサラブレット。そのせいか長身なのにそれを苦にしないフィジカルを兼ね備えています。
スピンでお手つきをしたのがもったいなかったです。
フリー112.69(58.77・53.92)。合計171.91。
この結果、マカロワが僅差で先輩レオノワに破れ、レオノワはロシア選手権の雪辱。
でも、スピンでのミスがなければ…。

エレネ・ゲデバニシビリ(グルジア)。
ジャンプの前は必ずといってもいいほどスパイラルをつけるサービス精神。けれどもそれはなぜかまったくといっていいほどGOEに反映されません。
3T+3T+2T、柔軟性のあるスピン、必殺のY字と見せ場は盛りだくさん。
ただし、ジャンプを含めて取りこぼしが多かったのが残念。
フリー93.32(40.64・53.68)。合計155.24。
まだ20歳、フィギュアに集中すればまだまだ伸びるはずです。
でも、次はソチ五輪、グルジアは出場できるのかなあ…。

レイチェル・フラット(アメリカ)。
表情も体型も本当に可愛くて、見ているとほんわかしてきます。
けれどもそれで油断してはなりません。全米女王フラットは鋭い牙も持っていますよ。
演技はほぼ完璧な出来。
3F+3Tも決めた!(なぜかDG)
スピン、スパイラルではもっさりしていましたが、今季の調子の良さがそのまま出ました。
ところが得点は117.85(59.37・54.84)。低すぎ、ジャッジはクレイジー。自分たちの女王を汚されたアメリカ人は怒るべき。
合計182.49。

日本フィギュアチームの姐御、安藤美姫さん。
バンクーバーに降り立った安藤さんの髪の毛が漆黒に染められているのを見て、フリーではエジプトの壁画のような髪型と王冠でもはめてくるんじゃないかと思っていましたけど、案外普通の髪型でした。ほっとしたようなちょっぴり残念だったような…。
曲が鳴り、安藤さんの小気良いマイムで氷のリンクが砂の大地へ。
神演技、いや、クレオパトラだけに女王演技きました!
トリノはすでに過去のものとなり、新しい安藤美姫の価値に万人が賞賛したはず。
積み上げてきた技術と、彼女の奥底に秘められた情念が融合した濃厚な演技。
でも得点は124.10(62.50・61.60)。辛い…。ジャンプのGOEが低すぎます。安藤さんのこれを評価しないんだったらほとんどの選手に加点なんてつきませんよ。
合計188.86。
姐御、子分たちを引き連れて、堂々と帰国してください。エキシジャックも期待しています。

某韓国人。
映像をちら見したら、便意をもよおしてきたのでトイレにいってしまって演技の方は観ていません。あとで気が向いたら観返します(汚い話ですみません)。

如来になることが出来ながらも菩薩道をゆく、浅田真央さん。
某韓国人がおこなった狂気の沙汰を目の前にしてもまったくひるむことのない強い表情を浮かべる浅田さん。
この人の肝はどこまで太いんだ…。
地獄の亡者、餓鬼、畜生、修羅のはびこるフィギュア界を浄化してくれ…。
そんな期待を軽く背負ったまま、浅田さんは荘厳な『鐘』の音に乗って、2つ目の伝説をつくりました。
3Aと3A+2T!女性の限界ともいえるジャンプを曲に乗りながらもすらりと跳ぶことができるのは浅田真央しかいません。
3Fでのオーバーターン、氷の傷に引っかかる不運があったものの、『鐘』の世界を完璧に表現しました。本当に、恐ろしいくらいすごい19歳です。
フリー131.72(64.68・67.04)。合計205.50。
演技後、浅田さんは涙でした。そのわけは、「4分間は長かっただけど、あっという間に終わってしまった。アクセルは良かったけど、他にミスがあったので満足していないです。アクセル2回だけ、それだけが良かったところです」とのこと。
な、なんて漢なんでしょう…。他人など見ていません。己の演技だけです。
我々衆生ははそんな彼女の生き様に勇気をもらっています。

某カナダ人。
細かいミスがたくさん。後半は体力が落ちてへろへろ。全体の出来は良くありませんでした。
不調から急ピッチで体を仕上げたものの、芯の部分に力がありませんでしたね。
イカサマ加点もステップアウトが多かったのでつけにくいかも。でも、まあ、かわりにPCSを不正操作してくるでしょうね。
フリー131.28(62.80・68.48)。合計202.64。恥知らず。
地元上げは過去の五輪(ソルトレイクとか)でもありましたけど、このバンクーバーは規模が違います。犯罪レベル。そのさらにずっと上をゆく某韓国人は人類規模のテロリスト。

長洲未来さん(アメリカ)。
某カナダ人がつくった気色悪い雰囲気も無視して笑顔でスタート。
ゲデバニシビリの妖艶なカルメンとは違うぴちぴち感で会場はすぐに魅了されます。
こういう雰囲気、不正選手にはありません、本物って違いますね。
今日の長洲さんは目が離せないくらい輝いていました。技術面もすべて高加点がついてもおかしくない美しさ。
FSでは正直、この日、最高の出来でしたね。
将来、もっと大きなライバルとなって、日本の前に立ちふさがってくるのは間違いないでしょう。
フリー126.39(65.83・60.56)。合計190.15。


結果、浅田さんが銀メダル。次いで長洲さん、安藤さん、レピスト、フラット、鈴木さん、という順位がつきました。
浅田さんがショートでの差と技の基礎点で長洲さんを振り切った形です。
一等賞の浅田さんの胸に輝いているのはなぜか銀色のメダルでしたが、TV解説の太田由希奈さんいわく、「銀盤の女王には銀メダル」とのこと。納得しました。
激闘を終えた選手のみなさん、途中で変な余興が入ったので、さぞかし呆れ、疲れもしたでしょう。あなたたちの演技を楽しんだファンもそれは同じことです。
でも、あんなものは早く忘れましょう、みなさん、素晴らしい滑りをありがとうございました。

日本女子の3選手、みんながそれぞれの持ち味を出しつくし、しかも強い心で結果まで残したのは立派という以外にありません。あなたたちは日本の宝、我々の誇りです。私たちは真の勝者を知っています。

バンクーバー五輪13日目 

大会ももう終盤戦、種目も少なくなってきました…。
でも、最後まで楽しみましょう、登山も9合目からといいますしね!

[スピードスケート]
女子5000m、穂積雅子選手(ダイチ)が7位入賞です。
穂積選手は3000mでも6位でしたから、大健闘ですね。
もうちょっとフォーカスされてもいい選手かもしれません。
そう、チャンスはあります。27日のチームパシュートでメダルを獲れば、スターですぜ!
石沢志穂選手(岸本医科学研究所)は入賞まであと一歩の9位でした。

[ショートトラック]
男子500m、長野県南牧村出身の吉沢純平選手(とらふぐ亭)は予選突破。
女子1000m、長野県塩尻市出身の小沢美夏選手(サンコー)も予選突破。
長野県勢が気を吐いていますね。準々決勝が楽しみです。

女子3000mリレー5-8位決定戦、日本代表は7位(1チーム失格)。
本当は決勝に出たかったところ、今後に期待です。


明日はいよいよ女子フィギュアのフリースケーティング。
SP(11位)ではやや緊張感のあった鈴木明子さん(邦和スポーツランド)は、「お客さんが踊ってしまうくらい、楽しいプログラムを滑りたい」と演技に集中。
SP4位の安藤美姫さん(トヨタ)は、「点数とか順位とかにこだわらず、自分らしさを忘れずに最後だと思って滑りたい」との決意。
浅田真央さん(中京大学)はSPで某韓国選手が酷い不正を行ったのにも関わらず、「やっと近づけた。いつも10点とか離されているので」と明るく言い放ちました。
私、思うんですけど、浅田さんは某韓国選手の演技をもう何年も観ていないんじゃないかって…。
しかし、それがコーチのタラソワさんの作戦かも知れません。
人工的に造られた不正選手を浅田さんに実在の選手のように思い込ませ、それを目標に練習させているのではないでしょうか。だとしたら、とんでもない策士です…。
浅田さんは4.72という不正な点差を純粋な気持ちで受け入れているんです。
そして、「金メダルが欲しいです」と、そこからの逆転を信じて疑っていない。
なんて大きな人間なのでしょう…。
私も彼女を見習って穏やかな心でフリースケーティングを見守りたいと思います。
彼女の明るさと前向きさ、それにその驚異的な能力は不正を打ち砕く聖なる鉄槌でもあるのですから。

バンクーバー五輪女子フィギュアSPの浅田さんの得点を考える

一夜明けて冷静になってきたので、浅田さんのショートプログラムを昨日の方法で私なりにジャッジングしてみたいと思います。

[3A+2T]プロトコルでは加点0.60。
長い女子フィギュアの歴史のなかでこのコンビネーションを跳んだことがあるのは浅田さんとハーディング、中野友加里さんだけ。しかも恒常的ににプログラムに入れているのは浅田さんのみ。そもそも単独の3Aだって試合で決めたのはその3人と伊藤みどり(スターは敬称略)くらいのものなんです。
この事実だけでどれだけ凄まじいことかがわかります。
ですから本来はもっと評価されてしかるべきなんです。それも有形無形に。
賞賛された上に、相応の得点もつくべきなんです。
それなのに得点でいうと、3Aは男子も女子も基礎点が8.2なんです(3A+2Tは9.5)。
これ、そもそもおかしいですよね?
だってシニアの男子で3Aを跳べない選手っていますか?(特例でランビエール)
女子の3Aの難度って男子でいったら4+3+2くらいだと思います。
これは女子の4回転にもいえることですけど、男子のそれと女子のそれには基礎点に差を設けるべきです(高難度ジャンプのコンビネーションにもいえます)。
たぶん、国際スケート連盟(ISU)はフィギュアがフィジカル面に寄りすぎるのを嫌っているのだと思います。その表向きの理由は、「フィギュアは芸術だ」というもの。けれども裏にある真の理由はISUの思うがままに選手の順位づけをするためとしかいいようがありません。
”芸術性”などというのは極あいまいなものです。4回転や3Aというのは普遍的な価値です。ですから総得点における技術の割合が増えてしまえばISUは己の権力を下げかねません。それを恐れているわけです。いまのままなら順位をコントロールすることなど容易ですからね。

前置きが長くなりましたけど、浅田さんのSPでの3A+2Tに私なら加点1.00(レピストの3T+2Tと同じ)をつけます。
プロトコルで0.60しかない理由はコンビネーション全体の流れがいまひとつというのが理由でしょう。確かにその点では他の選手に劣るかもしれません。
けれども、それは最初が3Aという超高難度ジャンプだからです。しかも3A自体の出来は素晴らしいものです。
私の主観だけでいえば加点を1.60くらい出してもいいとすら思います。
けれども他選手との相対評価で1.00なのです。

[3フリップ]プロトコルでは加点0.20。
プロトコルを読んでいてもっともアホらしく思ったのがこの点数。
ちなみに某韓国人のそれには不正加点1.20。ロシェットのそれには不正加点1.60がついています。
なぜ浅田さんのそれが0.20なのか?
たぶん、ジャッジが回転不足気味と判断したのではないかと思われますけど(長洲さんも同様の理由で0.20)、私には足りているように見えました。
だって、こんなこといいはじめたら、某韓国選手の3+3も回転は微妙ですよ。さらにいえば某韓国選手は3Fのエッジも微妙。
今大会、男子では回転不足判定は緩め、エッジエラーは特定の選手だけ緩く、特定の選手には厳しく、って感じでした。それが女子だと回転不足まで特定の選手のみ辛くなるって、どこまでご都合主義なんでしょう。
今大会の普通の基準でいえば浅田さんの3Fは加点1.00でいいと思います。

[レイバックスピン]プロトコル上では加点0.70。
昨日書き漏らしちゃったんですけど長洲さんのレイバックスピンには加点1.10がついています。さすがの浅田さんも長洲さんのこれには適いません。でも、0.40も差があるかなあ、とも思いますので加点0.80。

[スパイラルシークエンス]プロトコル上では加点2.00。
私は加点で2.00って余程のことがないと理解できません。いうならばこの数字そのものが不正得点って感じすらします。
なのでこれはちょっと減らすべきかな、って思ったんです。
でも、コストナーが1.80、長洲さんが1.60でしたから、ちょっと待ちます。
コストナーのそれはスピードがあって正確。長洲さんは驚くべきポジション。浅田さんはどれも凄い。
そう考えると加点2.00でもおかしくないかな。

[2A]プロトコル上では加点1.60。
これは長洲さんのいい流れのそれが加点1.20。
対して浅田さんはジャンプそのものの質も高いのですけど、跳ぶ前にイーグル入れていますから1.60よりもっと出てもいいと思うくらい。
けれども、それをいい始めると収集がつかなくなるので我慢します。

[シットスピン]プロトコル上では加点0.50。
私はこれに関してはレピスト(0.50)のそれを最も評価していますけど、浅田さんも負けてはいません。切れとか美しさではレピストが優位でしょうけど、浅田さんは難ポジションをとっていますから、同点で0.5。
昨日の出来は浅田さんの方が上だったように思うので本当はもうちょっとつけたいところですけど、これまた我慢。

[ストレートラインステップ]プロトコル上では加点1.00。
よく浅田さんは3Aが代名詞として使われますけど、このステップも3A並に評価されるべき彼女の得意分野。女子で浅田さんのこれと肩を並べられるのは絶好調時のコストナーくらい。
SPの浅田さんのステップはレベルが3(基礎点3.3)でしたけど、レベル4でしょ、これは。これに出さなきゃレベル4なんて幻ですよ。
(鈴木さんがレベル3加点0.80でしたけど、彼女も絶好調ならばレベル4にいってもおかしくない選手。ただ、シークエンスのなかの一つ一つの要素では浅田さんにやや劣ると思います。)
私のジャッジではレベル4(基礎点3.9)で加点1.20。加点は1.60くらいあってもいいくらいですけど自重。

[チェンジフットスピン]プロトコル上では加点0.50。
ちなみに長洲さんの加点が1.10。フラットが0.60。
浅田さんはこのスピンの前が超絶技巧のステップシークエンスですので、体力的な消耗があってこの最後のスピンはさすがにスピードと切れが落ちます。
けれどもそれをポジションの難度で補っているのが彼女の戦略。
私はフラットと同程度の評価で0.60。

以上技術点でいいますとプロトコル上は41.50。そこに私は+2.2して43.50とします。
(※上にも書きましたけど3A+2Tの価値を、スポーツとして、フィギュアの歴史として正当に評価すれば、現行ルールでも加点は上限の3.00出してもいいと思います。もし、ルールが変わるとすれば基礎点だけでも5点UPくらいでしょうね。)

続きましてはPCSです。
私は[振り付け]と[実行力]と[曲の理解]はひとくくりで”印象点”というのが持論ですので、それを前提にしてお話をさせていただきます。
そもそもこの3つはかなりあやふやな分野で、明確な点数をつけるのは難しく、まして選手間の差をどれだけつけるのかとなるとさらに難度と不透明さが増します。
私は常々この分野ではフィギュア関係者、それにファンが「いい演技だな」と思う出来であれば、さほどの差が開かないのが正しいと考えています(ぶっちゃけ好みの差くらいなもの)。
ですから、「いい演技」のなかで、相対的に点数をつけばいいと思うのです(旧採点である6.0システムがそうで、ときどきとっても合点のゆくジャッジが出て興奮したものです)。
その意味でいうとSPで最も評価を受けるべきは浅田さんで間違いないでしょう(私の主観だけではなく、世界中のフィギュアファンの感覚も同じはず。YOUTUBEの再生回数とかすごいと思います。会場の中立っぽい観客のどよめきも一番大きかったです)。
その下に長洲さん、某韓国選手(全体的にはいい演技でしたけど見せ場であるステップが表現技術の面で少し劣るという判断です)、レオノワ、ロシェット(これも良かったのですが、スピンのもたつき、ステップのノリがいまいちで全体の流れが滞りました)、フラット、レピスト、安藤さん、ゲデバニシビリ、これが私のジャッジです。
順位付けみたいになっていますけど、そんなに差はないと思っています。

ちなみにプロトコル上で、[振り付け]、[実行力]、[曲の理解]を合計した数値は安藤さん22.75、コストナー22.25、レオノワ21.45、レピスト21.60、フラット21.20、長洲さん20.20、ゲデバニシビリ20.00。
それぞれの数値もそうですけど、安藤さんと長洲さんの差が2.25、ゲデバニシビリとの差が2.75もあるのは私にはよくわかりません。
それなにの不正をしている某韓国人は25.75、ロシェットは24.40ですから、もうめちゃくちゃです。客観的、普遍的に説明できない部分でこんなに差をつけたらスポーツ競技としては成り立ちません。少なくとも世界規模のスポーツの祭典である五輪からは除外すべきですよ。
以上の考え方から私は安藤さんより若干上の得点を浅田さんにつけます。
ただし、私自身も本来はそんな資格も能力もないので点にすると難しいです。
安藤さんとコストナーの差が0.5なので、浅田さんにも安藤さんから+0.5で23.25としておきます。
プロトコル上の浅田さんのそれは24.70ですから-1.45。

さて、次は[要素のつなぎ]です。
私はジャンプとステップに並ぶ浅田さんの武器はここにあると思っています。
彼女のSPほど濃密なプログラムがあったら教えて欲しいくらいです。
浅田さんがどこで息継ぎをしているのか私にはわかりません。
プロトコルを見ると、コストナーのそれが7.15、次が安藤さんの7.00、レピストが6.80です(不正選手は除いています)。
3選手の点差を判断材料に、浅田さんに足すべきは1.50か2.00か迷います。
心を鬼にしてコストナーから+1.5。つまり7.30にしておきます。

[スケーティング技術]って素人が理解できる範囲を超えていますけど、強いて私が判断するならばやはりレピストが一番だと思います。実際に観ると、とにかく美しいし速いんですよね。音もぜんぜんしないし。
ただ、レピストは全体的なスケーティングの質は高いんですけど、ターンやステップ、緩急といった要素だとコストナーが勝っているように思います。これに似ているのが浅田さん。
ですからこの3人でいえば[スケーティング技術]にさほど差があるとは思えないんです。その日の出来に左右されるくらいでしょうね。
コストナーの7.70、レピストの7.40から考えて、プロトコル上8.25の浅田さんには申し訳ありませんが、私は7.80をつけたいと思います。

以上から私がジャッジする浅田さんのPCSは30.68(38.35×0.8)。
プロトコル上では32.28なので辛い…。

こうして私が他選手との相対評価で浅田さんのSPを採点した結果は技術点が43.50、PCSが30.68、合計は74.18です。
公式プロトコルでは73.78なので+0.4差。
できるだけ冷徹に、辛めにジャッジしたつもりでしたけど、プロトコルより少し上になっちゃいました。情緒点はやはり入ってしまいましたかね。
でも、まあ、これまたかなりいい具合の得点になったのではないでしょうか。自分自身、昨日直情的にジャッジしたのと、今日わずかにそれが冷めてからジャッジした得点が同じくらいだったことに満足しています。

ここで一言。昨日の不正選手へのジャッジと今日の浅田さんへのジャッジはあくまで私の主観ですから人によっては上下があるはずですし、あってしかるべきだと思っています(不正は許しませんが)。
公式大会でも複数のジャッジがいるのはそのためですよね。あまり機能していませんが…。

昨日の記事へたくさんの拍手をいただけて本当に嬉しい反面、FSが終わったあとはこういう記事を書きたくないという思いがあります。
少ない可能性かもしれませんが、不正が排除されたジャッジングが行われることを祈っております。そうでなければ長い年月を努力してきた選手たちが報われません。

※記事のなかのステップシークエンスのレベル認定と加点の話で、相方からダメ出しをされました。
私も不勉強だったのですが、ステップの加点の基準となる数値はレベル3までは0.50掛けで、4からは1.00掛けらしいんですよ。
レベル認定と加点基準点を決めるジャッジは別々で、たとえば加点基準点が1.00、レベル認定が3だったら、加点は0.50、レベル認定が4ならばそのまま1.00ということになるんです。
上の記事でいうと私は浅田さんのステップに1.20の加点を与えていますけど、私のこれはレベル3をベースに考えているので、ルールに従えば加点は2.40になってしまいます。私もさすがにそこまで浅田さんのステップに点数を付けるのはどうかと思いますので、あくまでレベル4で加点1.20にしておかせてください。
ちなみにこのルールはちょっと変で、たとえばバンクーバーの男子SPのランビエールのストレートラインステップにはレベル3で加点が1.40ついています。つまり、レベル4になると加点が2.80(上限3.00)にもなってしまうわけです。高橋くんのそれがレベル4で加点2.20なので、これはレベル3になると加点が1.10になるんです。
ちょっと待てよ、ってなりますよね。ランビエールに対して高橋くんの加点基準点は0.60低いってことなんです。2人の出来栄えにそんな差があるとは思えませんし、むしろ高橋くんの方が上でいいと思います。
ステップのレベル認定と加点のつけ方には相関関係があるとしか考えられません。つまり、最終的な点数(基礎点+加点)が最初に決まっていて、そこに合わせてレベルと加点を決めているのでしょう。そうでなければ説明がつきません。

なんだか間違えた言い訳のためにつらつら書いたようになりましたが、これも採点方法の奇妙な部分ということでご容赦ください。

バンクーバー五輪12日目 フィギュア女子SP

[ノルディック複合団体]
ウィスラーは昨日とはうってかわった曇り空。雨もふくんでいます。風もあります。
競技に影響しなければいいんですけどね…。
複合団体、高橋大斗選手(土屋ホーム)の大きなジャンプでスタートした日本。
これはイケルかも!
信州出身の渡部暁斗選手(早稲田大学)は125m、まずまず…。
エースの小林範仁選手(東京美装)は124m、ぼちぼち…。
そんなじれったいジャンプが続いて、アンカーの加藤太平選手(北海道建設会館)が132.5m!
ふわっとしたナイスジャンプ。

前半のジャンプが終わっての順位とタイム差は、フィンランド、アメリカ(+0.2秒)、オーストリー(+36秒)、日本(+41秒)、フランス(+43秒)、ドイツ(+45秒)、ノルウェー(+51秒)、チェコ(+106秒)。

日本は距離で追い上げれば十分にメダルを狙えます。
そのはずだったんです。
それなのに雨交じりの雪のせいで足元が悪く、スキーが滑りません。体格や馬力に劣る日本には不利…。

結果、優勝はオーストリー、日本は6位に沈みました。
クロカンでは必死の形相で追走した日本チームのみなさん、敗れたとはいえその戦いは実に男らしいものでした。

[カーリング]
信州御代田町出身の山浦麻葉さんが初先発。やった!
流れを変えてくれたら嬉しいんですけどね。
試合の方は正直、厳しかったです。
序盤からスウェーデンにリードを許し嫌なムード、それでも第6エンドで3点を取って1点差と食らいつくチーム青森。
ところが、次ぐ第7エンド、スウェーデンが2点を加え、日本の追い上げムードも萎みます。第9エンドにも2点を取られ、第10エンドに入るときにはほぼ絶望的な4点差。
第10エンドでも奇跡は起こらず、日本はコンシール。
星取り表的には毛筋ほどのチャンスは残っていたものの、その対象チーム、スイスが勝って、日本の予選敗退は確定しました。

最終戦のデンマークはいわゆる消化試合ですが、会場で応援しているファンのためにも日本で応援しているファンのためにも、ぜひ面白いゲームをして、楽しませて欲しいものです。

結果は連敗でした…。
チーム青森のバンクーバーは3勝6敗の8位で幕を下ろしました。
今回の成績は決して褒められたものではないでしょうけど、今後に生きる、また生かすべき経験だったと思います。

[スキークロス]
一戦必勝。
2位の選手のぴったりあとにつく福島のり子選手。抜きどころを待っている感じ。
でも、相手にそれを読まれて、コースをふせがれちゃいました。
選手はみな抜きどころを心得ているし、逆にわかっているからこその攻防なんでしょうね。
残念ながら一回戦負けでした。でも、スキークロスの面白さがつまったレースでしたよ。

[フィギュアスケート女子SP]
クセニア・マカロワ(ロシア)。
スラッとした長身をきびきびと動かし、会場を『ラベンダー』の香りで包み込みました。冒頭の3T+3Tを見事に決め、ノーミスの出来。
17歳の彼女は今季、レオノワらを破ったロシアのチャンピン。ジョニーの妹弟子でもあります。
得点は59.22(TES35.46・PCS23.76)。伸びしろを感じさせる滑り、フリーも楽しみ。

ここでフジTVはイギリス選手の演技をカットして、ノルディック複合のVTRを流します。ひどいことしますね。

長洲未来さん(アメリカ)。
6分間練習でもいい選手ならではの雰囲気が出てきました。大人っぽくもなりましたしね。
お母さんは長野県出身らしいので信州ゆかりの選手でもあります。
スピンとスパイラルは相変わらず絶品。こういうのにGOEがつくと納得です。
動きはキレキレ。調子は抜群ですね。
鼻血を出していましたけど、興奮したのかな…。
得点は63.76(37.00・26.76)。
この点数が以後の目安になりますね。
それにしても北米での五輪なのに、歓声が少ないのはなぜ?

シンシア・ファヌフ(カナダ)。
開始直前、胸で息を吸うファヌフ。かなり緊張している模様。
ジャンプ大丈夫かなあ、って思って観ていると、慎重に3つをこなします(コンビでオーバーターン)。
すると安心したのか途端にのってきます。わかりやすい人です。
ところが油断して、ステップでまさかの尻餅。
それでも57.16(31.80・26.36)も出してもらっちゃいました。

エレナ・ゲデバニシビリ(グルジア)。
4年前の美少女がセクシーボムになって五輪に帰ってきました。
3T+3Tは完成度高かったです。それに超高難度スパイラル。
ステップも良かったです、曲にも乗っていました。
パーフェクト!拳をふりあげるゲデバニシビリ!
なのに得点は61.92(35.80・26.12)。
ミスジャッジとしかいいようがありません。特にPCS。
採点表を見ると3Lzのエッジに問題があったみたいですけど、難しい体勢からのあの見事な2Aに加点0.2とか…。

サラ・マイアー(スイス)。
NHK杯のときは涙のFSリタイア。ヨーロッパ選手権ではまずまず復調してきたみたいですけど、ヘルニアの状態が心配です。きりっと引き締まった美しい表情で演技が始まります。
いやあ、だいぶ良くなっていましたね。
2Aでステップアウトも粘って滑りきりました。
56.70(30.70・26.00)。
たぶん最後のオリンピック、燃え尽きて!

エレナ・グレボワ(エストニア)。
公式練習の際、さる妄想国家から因縁をつけられる不運、乗り越えて!
蛍光緑の衣装が目に眩しいです。
迫力の3T+3Tを決めるものの、3Sがすっぽり抜けて、気落ち。スピードも勢いもなくなっちゃいました…。
50.80(27.10・23.60)でも、誇りある得点です。

キーラ・コルピ(フィンランド)。
いつでもどこでも間違いない美人さん。ただ衣装の趣味が…。
演技の方は最初のコンビネーションでDG転倒…。2Aでも堪えきれずにオーバーターン。ショートでの足切りもあるかと思いましたけど、52.96(27.72・26.24)で踏みとどまりました。よかったっす。この人のフリーが観られないなんてもったいないですからね。

サラ・ヘッケン(ドイツ)。
NHK杯で来日してくれた大柄で可愛らしい女の子。
冒頭、体勢が乱れたものの3T+3Tをなんとか着氷、ゲルマン魂!
それなのに3Sがシングルになるミス…。もったいない。ちょっと抜けた感じのある女の子です。
それに動きも以前と同じで重いです。もうちょっと体を絞った方がいいと思います。綺麗になりますぜ!
49.04(27.40・22.00)。

ラウラ・レピスト(フィンランド)。
今季、私が最も期待していた選手の一人。けれどもシーズン中はジャンプが不調。オリンピックではどうなるか…。
予定していた3+3はつまった感じで3+2へ。それでもあとはステップでバランスを少し崩した以外、無難に纏め上げました。とりあえず、ジャンプは復調してきました。
得点は61.36(32.88・28.48)。
体も絞れて切れがあります。
この人は変わったポジションはとらないんですけど、姿勢がいいですから、スピンやスパイラルが綺麗です。スケーティングスキルもそうですけど、基礎がしっかりしているんでしょうね。

ここまでくれば自分との戦い、日本の宝、浅田真央さん。
素晴らしく集中した表情でリンクに降り立った浅田さん。演技はどうなるか。
…。
一言でいえば伝説。
女子ショートで初めて3Aを跳んだことだけではなく、出来栄えそのものが伝説ですよ、これは。
満足の浅田さん、演技が終わると、ぴょんぴょん飛び跳ねた!
本物の世界最高とはこれだ!73.78(41.50・32.28)。

某韓国人。不正行為を極めた達人。世界中の人の目にさらされながら堂々とイカサマを出来る面の皮の厚さこそ歴代最高。

夢舞台に華麗なステップを、鈴木明子さん。
最初の3Fでお手つきするもずるずるいかずに踏ん張りました。これが彼女の強さ。
ただ、得意のストレートラインステップで得点を稼げず、61.02(33.10・27.92)。
今日はさすがにちょっと堅かったです。明後日のFSで爆発してください!

アリョナ・レオノワ(ロシア)。
のりのりの演技で笑顔が弾けた!
3+3は入らなかったものの、だいぶ復調しましたね。62.14(33.90・28.24)。
ルッツにエッジエラーがついたっぽいのが残念。
しかし、ほんとに楽しそうに滑る子です。稀有ですね、やはり。

ジョアニー・ロシェット(カナダ)。
細かいミスはあったものの、情念のこもった素晴らしい滑り。
ジャンプはどれも高品質。でも、スピン、ステップはいまひとつ。
71.36(39.20・32.16)という点数を理解できるのはカナダ人だけ。FSでも同じことやったらもう某カナダ人と書きます。

ジュリア・セベスチェン(ハンガリー)。
開会式では旗手もつとめた美しい人。
3Fで大きな失敗。演技最後の、舌をちろっと出した苦笑いがキュート。
57.16(30.70・26.76)。
出場選手で最年長の28歳。彼女のジャンプが大好きです。

レイチェル・フラット(アメリカ)。
なんだか、ぷよぷよしてます…。
それなのに切れのある3F+3T!すげえ!
3Lzの着氷が乱れてターンオーバーがあった以外は完璧。
のりのりで楽しい曲。それなのに会場の反応はいまいち。
長洲さんのときもそうでしたけど、アメリカのお客さん少なそう…。
64.64(36.80・27.84)。
PCSが某韓国人やロシェットより5点も低いのが理解できません。

カロリーナ・コストナー(イタリア)。
最初の3Fがわずかに軸ぶれして+3にならずも、3F+2Tの出来栄えは良かったです。ただ、3Lzでお手つき。ノーミスはいつになったら観られるのでしょう…。
ただ、ステップはやはり素晴らしいです(レベル3で加点も0.5でしたけど)。
得点は63.02(33.34・29.68)。

トリノのリベンジ、安藤美姫さん。
冒頭、3Lz+3Loに果敢に挑むも、着氷が乱れてしまいました(DG)。
今日のジャンプは珍しくどれも質がいまいちです…。
まあ、全体的な動きの感じはシーズン中と同じくらいなので、いい意味で落ち着いていると思いたいところです。
得点は64.76(34.80・29.96)とまずまず。
かなり微妙なジャンプが多かったのでDG取られまくるんじゃないかと心配しましたけど、最終グループにはなんとか残れました。
明後日はクレオパトラでカナダ人を悩殺してやってください!


日本勢は男子同様、みんな大きなミスなく滑り終えることができました。これでひとまずは安心です。
明後日の”真”のメダル争いは浅田さんがダントツでリード。安藤さん、フラット、長洲さん、コストナー、レオノワ、ゲデバニシビリくらいまでには”真”の表彰台のチャンスがあります(個人的にはレピストも入れたいですけど)。

それにしても今日はフィギュアスケートの歴史において忘れられない日になりました。
理由は2つ。
ショートでの3Aを含めた浅田さんの伝説的演技。
そして、悪い意味で長く語り継がれるであろう韓国とカナダの不正得点。

明後日、浅田さんは演技でももう一つ伝説を作りますけど、同時に、フィギュア界に蔓延る愚劣な悪鬼どもを退治とするいう仕事まで請け負う形になっちゃいました。

※急死されたジョアニー・ロシェット選手の御母堂の冥福をお祈りいたします。
プロフィール

かつしき

Author:かつしき
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