冬の選手権の半端ないブラックスケジュール

今日1月8日(2018年)、前橋育英の優勝で華々しく幕を閉じた第96回全国高校サッカー選手権ですが、私の住む長野県では上田西の大健闘が新年早々の大ニュースでした。
全国規模の大会で1勝どころか1点も獲ったことのなかった上田西がアグレッシブに戦うサッカーであれよあれよと勝ち進み、長野県勢初のベスト4にまで上り詰めたのですから、私も本当にびっくりしました。
長野県大会決勝の市立長野戦を見る限り、「選手権では1回戦突破が目標だろうなあ」というのが私を含め多くの信州サッカーファンの予想だったでしょうし、上田西のチームとしての目標も「初戦突破」とのことでした(2回戦から登場)。

しかし、その初戦の相手がインターハイベスト8の京都橘に決まり、その目標もちょっと厳しかったんです。
ところが、試合ではフィジカルを生かした上田西のサッカーが上手い具合に京都橘のパスサッカーを封じ、後半に得たPKを決めて1-0での勝利!
京都橘は初戦の緊張もあったのか、なかなか自分たちのリズムを作れませんでしたね。
それに対して上田西は全国の舞台に臆することなく自分たちのサッカーに徹しきれたことが勝因でした。
これは白尾秀人監督の存在も大きかったはずです。
白尾監督は名門・国見高校出身であり、大学サッカーやJ2でプレイした元プロ選手なので、選手たちに安心感を与えたに違いありません。

上田西はそこから3回戦で帝京可児(岐阜)を5-0で撃破すると、準々決勝では明秀日立(茨城)には3-2で競り勝ち、見事ベスト4進出。
帝京可児も明秀日立もいわゆる格上だったのでこの勝ち上がりは夢のようでしたけど、それを成し得たのは上田西の”走り勝つ、競り勝つ”というリアリティサッカーですし、白尾監督の采配と戦術もとても合理的に見えました。
今大会は5人までの選手交代が認められていたことも白尾監督のような戦術家には有利だったのかもしれません。
この若い監督(1980年生まれ)は今後の信州サッカーを変えてゆくような気がします。

そしてもうひとつ、上田西に有利だったのは試合日程です。
上田西が2回戦(1月2日)からの登場だったのに対し、帝京可児と明秀日立は1回戦(12月31日)からの連戦でした。
3回戦が行われたのが3日、準々決勝が行われたのが5日ですから、1回戦から出ているチームは中1日・中0日での3連戦・4連戦ということになってしまうんです。
今回の上田西はクジ運に助けられた部分がかなり大きいといっていいでしょう。
(※ベスト4進出の県は来年は2回戦からの登場。上田西の活躍は長野県全体の利益。)

だからというわけか、中0日の準決勝になると、さすがに上田西の選手たちも疲労が見え隠れしていましたね。
相手が優勝候補の前橋育英ですからワンサイドゲームになることは予想されていましたが、それまでの調子からすれば1-6という大敗にはならなっかったはずです。コンディションが良ければ肉弾戦でもうちょっと苦しめてやれたと思うんです。
ただ、今大会そこまで無失点だった前橋育英から1点をもぎ取ったのは立派でした。
前橋育英は決勝でも無失点だったので上田西の選手たちは自慢してもいいですよね。

そしてその前橋育英は決勝で流経大柏を1-0で破って歓喜の初優勝を果たしたわけですが、試合の方はテクニックで上回る前橋が終始ペースを掴み、アディショナルタイムの決勝ゴールだったとはいえ、結果は順当だったといっていいでしょう。
ただ、流経大柏のサッカーは”運動量”が武器なので、まともな日程だったらまた試合内容が変わっていたようにも思えます。
流経大柏は守備では素晴らしい執念を見せていたものの、守から攻への動きが重く、ほとんど攻撃の形を作ることができず残念でした。
(前橋は上田西戦が大差になったことでかなり消耗を抑えられましたしね。)

この日程については、流経大柏の本田裕一郎監督も大会後に、「運営最優先ではなく選手最優先で考えてほしい。人間の体は24時間開かないと回復しない」と苦言を呈していました。
私も本当にそう思います。
高校サッカーは夏のインターハイでも日程が厳しいので、冬の選手権が特別というわけではありませんが、選手権は高校サッカー最後の大会なのですから、選手たちには出来るだけいいコンディションでプレイしてもらいたいものです。
その点に関しては、日程に対して最も影響力があるであろう〈日本テレビ〉の見解をぜひ聞いてみたいものです。
現在の高校年代のサッカーはクラブと部活に分かれているだけではなく、〈プリンスリーグ〉というクラブ・部活両方が参加するリーグ戦も行われていますから、冬の選手権の存在価値や意義というのは往時と比べると格段に小さくなっています。
今回、注目された”日程問題”を、その価値や意義を見つめ直すきっかけにして欲しいですね。

最後に、前橋育英の選手たちと山田耕介監督には心から祝福の言葉を送りたいと思います。
本当におめでとう!
先輩から後輩へチームへの思いが伝えられてゆき、それを監督があたたかく見守る、という高校サッカーならではの絆を感じました。
オールドファンにはそれがたまらない!
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2017E-1選手権の寂寥感

偶数年に開催されるサッカーのE-1選手権(東アジア選手権)といえば、W杯最終予選(男子)の結果が出たすぐ後に行われることもあって、各国それぞれ”新戦力の発掘””代表サバイバル””新チームのスタート”などといったテーマを持って臨む大会として知られています。
日本も前回15年大会は4位(最下位)だったものの、そこで活躍した山口蛍や柿谷曜一朗がブラジルW杯メンバーに上り詰めていったことも記憶に新しいところです。

そして地元開催のこの2017年大会、”Jリーグ選抜”でチームを組んだ日本はシーズン中の海外勢とクラブW杯に出場する浦和レッズの選手がいないというかなりフレッシュな23人。
初召集の選手が5名というだけではなく、多くがキャップ数が少なかったり、ピッチに立った時間の少ない選手ばかりで、一般的に代表選手として知られているのは清武弘嗣(怪我で合宿を離脱)、今野泰幸、井手口陽介くらいでしょうか。
そんな急造チームですから当然連携面でも不安があって、初戦の北朝鮮戦(12月9日)でもロスタイムに井手口がシュートを決めてなんとか勝利したものの試合内容は酷いものでした。
第2戦の中国戦(12日)も攻守ともにチグハグ感は否めず、後半に相手がバテてくれたために完勝ムードの2-1(ロスタイムにPKで1点を返される)で終わりましたけど、チームとしての向上はほとんど見られなかったといっていいでしょう。
そしてなによりも寂しかったのは”新戦力の発掘”という部分です。
今後もぜひ代表に呼ばれ続けて欲しい、呼ばれ続けるべきだと、メディアやサッカーファンから評価されるような選手はひとりも出てきませんでした。

そしてE-1優勝がかかる最終第3戦。
相手の韓国がそこまで1勝1分だったため、日本は引き分け以上で優勝という有利な立場。
しかもこの大会の韓国は中国に2-2、北朝鮮に相手オウンゴールでの1-0という体たらく。
東京スタジアムに足を運んだサポーターたちも、中継したテレビ局やメディアも、日本の優勝を大いに期待していたはずですし、”新戦力”が台頭して最高の結果を出すことを夢見ていたはずです。
もちろん選手たちも”代表サバイバル”への闘志を燃やしていたことでしょう。

実際、日本は立ち上がりから積極的で、3分に初召集の伊東純也が右サイドを突破してPKを奪取、それを小林悠が決めるという願ってもないスタート。
韓国は日本の攻勢に慌てふためき、守備が後手に回り、5分にも倉田秋への背後からの危険なタックルでイエローを提示されるなど、ドツボにはまっているようにも見えました。
ところが、日本はそのいい流れを自ら消すように消極的になり、ラインが下がり始めると、一転して韓国が攻勢に。
サンドバッグのように攻めたてられた日本はセカンドボールが拾えず、13分、23分、35分にゴールを決められ、1-3という惨憺たる前半戦。
後半もペースを握り返すことはできず、さらに追加点を奪われた日本は”1-4”での屈辱的敗戦を喫してしまいました。

日韓戦といえばメディアが度々「ライバル対決」といって囃しますが、ここ十数年の日本と韓国はアジア予選でも同組にはなりませんし、アジア杯でも対決がほとんどなく、FIFAランキングでも日本がほとんど上位にいますし、アジア杯の結果でも日本が圧倒しているので、あまりライバルという感じはしません(オーストラリアの方がそれっぽいです)。
ちなみに日本が韓国に負けたのは2010年5月に遡り、その後は2勝3分です。
ひょっとしたらいまの代表選手たちは韓国をなめているのかもしれませんね。
今回の試合でもハリル監督がよくいう”デュエル”という部分での闘志が感じられませんでした。
もちろん、早々に先制したことで気持ちが守りに入ってしまったという心理的な問題もあるでしょう。

また、戦術面でも守備での連携が取れず、ずるずる引くだけになっていましたし、攻守の切り替えでも”縦に速いサッカー”が”慌てるだけのサッカー”になってしまってボールが繋がらず、相手に脅威を与えることはできませんでした。
これは最初の頃のハリルジャパンでよく見た現象です。
それを選手たちで修正し、時と場合によっては遅らせることでリズムを作れるようになったのが、最終予選を突破した日本代表でした。
急造チームではそれが出来るはずもありません。

そうして酷い終わり方をした2017E-1選手権ですが、日本代表が手にした成果は無きに等しかったといっていいでしょう。
ハリル監督のサッカーがやはり日本にはあまり合っていないと再確認できたことと、いまのJには新戦力などいないということがわかっただけのことです。
今後の代表のレベルアップは、最終予選のチームをどれだけ磨き上げられるかです。残念ながら伸びしろはあまりありません。
むしろ、本田圭佑や岡崎慎司、香川真司という”古い井戸”から水を絞り出す方が効果的かもしれませんね。

冬の寒さが身に沁みますね…。
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ロシアW杯組み分け抽選、気持ちのデュエルは始まった

「Halilhodzicの”H”になると思っていた!」
12月1日(2017年)、モスクワで行われたロシアW杯のグループリーグ分けの抽選で日本がH組に決まると、ハリルホジッチ監督は冗談めかしてそう語っていましたけど、本心ではHになるのを強く願っていたはずです。
抽選はポット1から始まり、日本はポット4なので名前が呼ばれるのはポット1~3までが決まってからなのですが、終盤まで名前はぜんぜん呼ばれず、残り2枠というところまで来てしまって、空いていたのはF組とH組のみ。

ちなみにF組はドイツ(FIFAランク1位)・ メキシコ(16位)・ スウェーデン(18位)。
H組はポーランド(7位)・セネガル(23位)・コロンビア(13位)。

今回のロシアW杯は、スイス(8位)、チリ(10位)、イタリア(14位)、オランダ(20位)といった強豪国が不運にも大陸予選で脱落したため、GLでのいわゆる”死の組”が出来にくい状況になっていて、実際ほとんどのグループでは上位2チームと下位2チームの力関係がくっきりと分かれていたんです。
そんななか、数少ない死の組がF組でした。
ここに日本(55位)が入ったら、まずGL突破は難しい…。
それに比べてH組ならば光明は見える。

そんな天国と地獄の2者択一のなか、先に名前を呼ばれた国は韓国、入ったのはF組!
日本は自動的に残ったH組に入ることになりました!
なんとも幸先良いスタートです!

ただもちろんH組が楽な戦いというわけではありません。F組に比べてかなりましだというだけのことです。
日本は初戦がコロンビア、2戦目がセネガル、3戦目がポーランドに決まったわけですが、一番大事な初戦のコロンビアはこのH組で最も手強いチームであり、前のブラジルW杯で1-4と惨敗したチームでもあります。ロシアW杯でも同じようにコテンパンにやられたら、建て直すことは難しいでしょう。
”初戦が全て”という気持ちで、死の物狂いで戦い、願わくば”勝ち点”を確保したいところです。
今後は親善試合で南米のチームと手合わせ願いたいですね。

そして、セネガルは情報が少なく不気味、ポーランドは近年目覚ましい躍進を見せているわけですから本当に気が抜けない戦いになりそうです。公平に見て日本が最も弱いチームですからね。
しかし、サッカーというスポーツは、選手と所属団体(協会やクラブ)とサポーターが全力を尽くしさえしていれば、なにが起きるかわかりません。
可能性は無限なんです。
この2017Jリーグでも”シルバーコレクター”と揶揄され続けた川崎フロンターレが奇跡の逆転優勝を成し遂げたではありませんか。
中村憲剛のように諦めずに走り続ければ、我々の日本代表にも素晴らしい景色が見えるはずです。

とにかく、ブラジルW杯のときのように気持ちで負けたらいけません。
デュエルは肉体だけではなく気持ちの戦いでもあります。
負けん気こそがジャスティス!
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ハリルジャパン、しばらくは我慢の時期

世界各地で行われているロシアW杯予選もいよいよ決着のときを迎え、悲喜こもごもの光景が繰り広げられるなか、オランダやチリ、アメリカが出場を逃すというニュースは世界のサッカーファンに大きな衝撃を与えました。
現代のサッカーは各国の実力差が縮まり、ちょっとしたことが天国と地獄を分けてしまうのでしょうねえ。
我々の日本代表だって久しぶりに緊張感のある最終予選でしたし、あの運命のオーストラリア戦(ホーム)でゲームプランがバッチリはまったから良かったものの、ひとつ間違えればいま頃は大陸間プレイオフの対戦相手の分析をしていたかもしれません。

というわけで、そういう危機に陥らなかった日本代表は世界各国が必死の一戦を迎えるなかの国際Aマッチデイウィークをホームでの親善試合に当て、10月6日にニュージーランド、10日にハイチと対戦しました。
対戦が決まった当時のFIFAランクは日本44位で、ハイチ55位、ニュージーランド123位でしたから、相手は割と”格下”。
”強化”という意味ではどこまで有効かわかりませんが、代表を運営するための資金稼ぎとしての興行は必要ですし、世界中で予選をやっている時期にそんなに強い国と対戦することもできませんから、多くを望んでも仕方ありません。
(※来月は欧州遠征でブラジルとベルギーと対戦するのでそちらを楽しみにしましょう。)

そんな状況のなか、ハリルホジッチ監督は「新しい選手を試す」と明言した上で、長谷部誠(怪我)や本田圭佑、岡崎慎司というチームの柱を招集しなかったことで、”テストマッチ”の様相が濃くなったわけです。
ところがニュージーランド戦のスタメンは、GK川島永嗣、4バックは長友佑都・槙野智章・吉田麻也・酒井 宏樹、ダブルボランチに井手口陽介と山口蛍、トップ下に香川真司、前線が武藤嘉紀・大迫勇也・久保裕也。
あまり目新しい顔ぶれでもありません。
おそらくトップ下を置いた4-2-3-1のテストだったのでしょう(いつもは4-3-3)。

試合の方は引き気味のニュージーランドに対し、日本が攻勢に出る序盤は香川のシュートがポストを叩くなど、得点の匂いがしたものの、時間経過とともにニュージーが日本の攻めに対応してゆくと、逆に日本がニュージーのハイボールを使った攻めに苦しむという前半。
日本の前線の選手たちはアピールしたいという気持ちが空回りしていたかもしれません。フィニッシュの精度があまりにも低すぎました。

0-0で折り返した後半は、4分の山口のシュートが相手DFの手に当たったPKを大迫が決めるというラッキーな先制点。
これで流れに乗って欲しいところでしたけど、ビハインドのニュージーがガンガン攻めてきて、日本は防戦一方。
そしてダムが決壊するように14分に同点弾を食らってしまうわけですが、長友と井手口は相手のドリブルに対応できず、吉田と酒井はハイボールの競り合いにあっさり敗れるのですからガッカリしました。

このチームの不甲斐なさに呆れたのか、ハリル監督は失点のすぐ後に香川→小林祐希、大迫→杉本健勇という交代カードを切り、布陣も4-3-3に。
すると小林がインサイドハーフに入った左サイドが活性化し始め、25分に武藤→乾貴士に代るとさらにそれが加速し、流れは完全に日本へ。
しかし、フィニッシュがどうしても上手くゆきません。
トップに入った杉本も、右サイドの久保と途中で交代した浅野拓磨もなにか工夫が欲しかった。
42分に乾からのクロスを酒井がヘッドで折り返し、途中出場の倉田が執念のヘッドで勝ち越しゴールを挙げてくれましたけど、雨天とはいえ、なんともじれったい試合でした。

ニュージー戦の後、不機嫌を隠そうともしなかったハリル監督は10日のハイチ戦ではスタメンを大幅に入れ替え、GK東口順昭、4バックが長友佑都・槙野智章・昌子源・酒井高徳、ボランチに小林祐希と遠藤航、トップ下が倉田秋、前線に乾貴士・杉本健勇・浅野拓磨。
あまり見たことのないメンバーだけに連携は不安でしたけど、フレッシュさが勢いになったのか、序盤から日本が積極的で、前半7分に長友のクロスから倉田のヘッドで先制すると、17分には前線のパス回しから倉田がシュート!これは相手GKに弾かれたもののこぼれたところに杉本が詰めて代表初ゴール!おめでとう!

こうして大量得点祭りになるかと思われたゲームでしたけど、やはり守備では連携面の問題が顕著で、28分にハイチのドリブルへの対応が後手に回って1点取り返されます。
前半は日本が攻める時間が長く、ハイチのシュートの本数は少なかったものの、攻めの危険性でいえばハイチが上回っていた印象ですね。

後半頭の日本は浅野→原口、長友→車屋紳太郎の交代。
おそらく予定通りの交代でしょうけど、不安定だった最終ラインに初代表の車屋を入れるのですからハリル監督も思い切ったことをするものです。
なんて思っていたら、ハイチが素早くリスタートしてきた8分、それの対応にもたついてしまうとあっさり同点に。
代表の面々はW杯出場が決まって気が抜けているのでしょうか。

そんな選手たちットは裏腹にいつも気合だけは入っているハリル監督は11分に小林→井手口、14分に倉田→香川、さらに19分には杉本→大迫を投入し、勝利への執念を見せますが、ハイチが守りを固めていたこともあって、日本はアタッキングサード内でシュートを撃つことすらできません。
すると33分、左サイドからのハイチの攻めに日本守備陣がずるずると下がると、プレシャーのないところから相手が狙いすましたミドルシュート!
これが緩やかな弧を描きながら日本ゴールに突き刺さり、まさかの2-3(東口はなんとかセーブできなかったのか)。

そこからの日本はチーム全体の動きが重く、必死さを感じさせるのは原口くらいなもので、敗色濃厚でしたけど、アディショナルタイムに原口のスルーパスから左サイドをえぐった車屋がクロス、これを酒井がシュートしたボールの角度を香川が上手く変えて、3-3に!奇跡の同点劇でしたね!
FIFAランクはW杯のGLの組み合わせにも影響しますし、同点で終わって本当に良かった。
選手たちはみんな負けたような顔をしていましたけど…。

というわけで、残念ながらこの2試合は収穫らしいものはほぼありませんでした。新戦力の発掘は失敗してといっていいでしょう。
収穫があるとしたら、トップ下を置いた布陣がこのチームにはフィットしないとわかったことです(香川がフィットしないとも)。
そして、長谷部や大迫、吉田や川島、長友と酒井(宏)といった中心選手には”代わりがない”ということもよーくわかりました。
ハリル監督は今後も粘り強く発掘作業を続けてゆくかもしれませんから、我々にとっては我慢の時期ですね。
試合結果に一喜一憂しないようにしましょう。

すべてはW杯で躍進するためです!
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サウジに敗戦、収穫なき最終節

8月31日のオーストラリア戦を見事勝利で飾ってロシアW杯進出を決定した我らがサッカー日本代表。
これで9月6日の最終節サウジアラビア戦は”消化試合”となってしまったわけですが、選手たちは口々に「W杯に向けた戦いの始まり、第一歩」といって気を引き締め、浮ついた様子はありません。
ロシアのピッチに立つ権利はまだ誰にもないのです。

ただし、槙野智章によるとハリルホジッチ監督は「オージー戦の布陣が基本」とミーティングいっているようなので、今後も4-3-3が主軸となり、スタメンもあの試合の11人を評価しているということなのでしょう。

乾貴士    大迫勇也   浅野拓磨
井手口陽介  長谷部誠   山口蛍
長友佑都 昌子源 吉田麻也 酒井宏樹
       川島永嗣

オージー戦はハリルジャパンのベストマッチといっていい内容でしつぃ、この11人は本当に素晴らしいプレイをしましたしたから、これが基本になるのは当然といっていいでしょう。
しかし、ハリル監督は「オージー戦に合わせたメンバー」といっていたように、相手の戦術に対応したメンバー選考だったのもまた事実です。
おそらく、ウィングとインサイドハーフの人選は、まだまだ流動的なのではないでしょうか。
この試合のスタメンを外れた本田圭佑が「スタメンを取り返す」と闘志を燃やしていたように、競争こそが全体のレベルアップを生むわけですしね。

そうしてやってきたサウジ戦、長谷部が膝の炎症で代表を離脱、大迫もオージー戦のダメージからベンチ外になったこともあって、スタメンは以下の通り。

原口元気   岡崎慎司   本田圭佑
井手口陽介  山口蛍    柴崎岳
長友佑都 昌子源 吉田麻也 酒井宏樹
       川島永嗣

ここでの注目は久々に代表復帰した柴崎。
オージー戦の中盤は守備ではかなり機能していたものの、アシストやキーパスが一切出てこないなど、攻撃では物足りなかっただけに、柴崎がその部分で力を発揮すればチームでも存在感が一気に高まるはず。スペインでの成長を見せるときです。
しかし、前半の日本の右サイドは本田の動きが重いこともあり、柴崎や酒井との攻守に渡った連動が見られず、柴崎個人としても攻撃の見せ場を作れません。
ただ、チームとしては守備からしっかり入り、サウジを上手く抑えていましたし、ときおり見せるカウンターとセットプレイからも得点の匂いがして、前半はやや日本ペースか。

ただ、サウジはこの試合に勝てばW杯決定、引き分ければ3位でプレイオフ行きという状況なので、前半は無理攻めがなく、後半に勝負をかけてくることは明らか。
対する日本は、”負けても順位が変わらない”という状況のなか、”ぜがひでも勝つ”という雰囲気もないので、手堅い試合運び。
試合が開催されるジッダは夜だという気温40度という暑さということもあり、前半は両チームとも運動量が抑え気味なまま0-0で折り返し。

後半の日本は頭から本田→浅野の交代。
怪我明けの本田は最初から時間を限定した出場の予定だったそうですけど、攻撃でまったくいいところを見せられず、スタメン奪回は遠のいた印象です。今後は代表メンバーに残るための戦いとなるでしょう。

その後半は立ち上がりからサウジが前掛かりになってきます。
しかし、そうなると日本のカウンターもはまり、5分には惜しいCKのチャンス、9分には井手口から長友に展開し、長友がいいクロス、しかし原口が外すイージーなミス。前半からそうなんですけど原口は得点感覚が衰えているような感じです。
こうなるとチャンスの後にピンチあり、ではありませんが、サウジにビッグチャンス、しかし絶体絶命のシュートを川島が足で防いで、”神島”降臨!

後半は柴崎がようやくフィットし始め、スイッチを入れるパスやスペースを狙うパスが出始めるも、岡崎がそれを収めきれなかったり、浅野と息が合わなかったりで、チャンスにまでは至りません。

そうして15分過ぎくらいから、日本の足が止まり始め、サウジが攻勢に。
ジッダには6万人の地元サポーターが押しかけ、その声援がサウジの選手の背中を押します。
日本はずるずるとラインが下がり始め、中盤が間延びし、サウジの波状攻撃を受ける形になると、後半18分にはダムが決壊するようにしてサウジに先制点を奪われ、0-1に。

リードしたことでサウジはラインを下げて、カウンター狙い。
よく見る彼らのサッカーです。
日本は引きこもった相手を崩すために自ら仕掛けなければなりませんが、暑さのせいで運動量が出ず、パスコースが作れないので、効果的な攻めになりません。
オージー戦の激闘から中4日、しかも長距離移動でしたし、ジッダは灼熱地獄ですし、「走れ!」という方が酷というものです。
仮にW杯が決まっていなければ、暑さなど忘れて走れるんでしょうけど、チームの誇りと選手個々のアピールだけがモチベーションでは…。

守備に回るサウジは選手全員が目を血走らせながら日本選手にプレッシャーをかけてゆき、球際も本当に厳しい。
ハリル監督は22分に岡崎→杉本健勇、33分に原口→久保裕也というカードを切り、布陣も4-4-2に変えて、猛攻をしかけますが、サウジの粘り強い守備もあってなかなかチャンスを作れず、少ないチャンスも久保が外し、時間は空しく過ぎて行きます。
(最終予選の途中まであれだけ活躍していた原口と久保の不調は本当に心配です。)
サウジはDFがGKの靴紐を結び直すという得意の時間稼ぎ(なぜ遅延でカードが出ないのか)、貴賓席からサウジの王族が見下ろすなか、審判の笛も徐々にサウジ寄りになって、ロスタイムも給水で3分かかったというのに4分しかないという”忖度”ぶり。
これで日本は万事休す。

負けてもなんの問題もなかったとはいえ、灼熱のジッダのスタンドで喉を枯らした日本のサポーター、日本時間午前2時半スタートということの試合をテレビ観戦していた日本のファンたちがどれだけがっかりしたかしれません。
勝ち点が得られなかっただけではなく、成果もあまりにも乏しいものがありました。
期待の柴崎は思ったより輝くことはできませんでしたし、本田や岡崎といったベテランもスタメン奪回に向けたきっかけを掴むことができず、新戦力の杉本もなんの爪痕も残すことができませんでした。
わかったのは、”長谷部”と”大迫”がいないと、ハリルジャパンの基本形である4-3-3が性能を発揮しないということだけです。
アンカーと1トップの控えを探すか育てるかしないと、W杯本戦でもかなり苦労するでしょうね。
サッカーには怪我やカードがあるので、常に2人が揃うわけではないんです。
もうひとつ基本形になる布陣を作っておく必要を感じました。

負けは本当に悔しいですけど、日本国籍を持つすべてのサッカー選手からしたら、代表入りのチャンスがまだまだあると希望を抱ける試合だったかもしれません。
収穫はありませんでしたけど、種は蒔けたと信じるのみです。
ロシアW杯まであと9ヶ月、激しい競争と、それによるさらなるレベルアップに期待しましょう!

…それにしても”負けてもいい試合”なんてない!
本当に悔しい!
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