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小林製薬は自社の信頼回復よりも紅麹のイメージ回復を優先するべき

今年2024年の1月は世界規模で過去最高気温でしたし、日本でも季節が早送りされたような暑さだっただけに、春の訪れも早いかと思っていたら、2月からまた寒くなり出して、さらには3月は降雪もけっこうあったり、冬将軍が籠城したような粘り強さでした。
しかしいよいよ3月も終わりに近づき、陽気には落城の気配が漂ってきました。コートもそろそろ必要なくなるかもしれません。

そうなってくると私などは小売店で春っぽい商品を買いたくなってくるのですから、我ながら流されやすいものです。
食べ物でもなんとなく桜色に手が伸びてしまいます。各社ともに季節の新商品を出していますしね。
ところがそんな時期に例の小林製薬の紅麹事件です。

同社が販売するサプリメント〈紅麹コレステヘルプ〉を利用していた消費者が主に腎不全を訴え、そのうちち93人が入院、5人の方が残念なことになってしまったというのですから(29日段階)、社会に与えた衝撃は大きいものがありました。
いまのところその被害を引き起こした原因は小林製薬が生産した”紅麹”にあるとされ、それを使っている同社以外の会社の製品も次々と自主回収されています。
紅麹はサプリメントよりも赤色をつける天然食紅としての方が一般的なので、各ご家庭でも手元にある食品の原材料欄をチェックなさっているかもしれません。

ただ、小林製薬や厚生労働省からの発表を聞けばわかるように、今回、健康被害が出ているのは〈紅麹コレステヘルプ〉の利用者だけであり、小林製薬からの発表によると、2023年に大阪工場で作られたサプリメント用の紅麹の一部ロットから想定外の物質”プベルル酸”が検出されたものの、それ以外のロットには問題はなく、もちろん”色素用の紅麹”は安全とのことでした。
どうしてそのプベルル酸が発生・混入したかはまだ調査中とのことですが、紅麹そのものに毒性があるわけではないといっていいでしょう。一部の製造工程になんらかの不備があったわけです。
そうであればすべてのロットから健康被害が生じているはずですしね。

ということで、私は普通に紅麹入りの食品を食べています。
私以上になにも気にしない相方がコンビニで買ってきたピンクっぽい商品をいましがた食べたばかりですが、見た目も綺麗で美味しかったです。コンビニの開発力には季節ごとに驚かされます。
紅麹は小林製薬以外のメーカーでも作っていますが、どちらにしろ”食紅”については私もさして危険視していません。
現在日本で利用されている紅麹はカビ毒が発生しない種類のものですし、それが広く商品化されて30年以上も経つのに健康問題が発生したのは今回が初めてですしね。
とはいえ、紅麹サプリメントに関しては、毎日ある程度の量を摂取することを考えると、被害原因がわかるまでは控えた方が無難かもしれません。
(私にいわれなくても怖くて飲めませんよね…。)

繰り返しますが、健康被害を引き起こしたのは小林製薬のサプリ用紅麹の一部ロットのみです。
その他の99.99%の紅麹からは問題は確認されていないのです。
紅麹は悪者ではありません。
スーパーに並んでいる赤色っぽい商品を確認していただければわかるように、紅麹は想像以上に広く使われている原料だけに、もしこれが使えなくなるとしたら、業界も我々の食卓も大混乱待ったなしです。
顔を真っ赤にせず、まずは冷静になりましょう!
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池田佳隆議員の裏金への執着におののく

昨2023年の11月からメディアに取り上げられ、いまでは大問題と化した政界の”派閥のパーティー券による裏金作り事件”ですが、なかでも自民党議員は長らく与党の座にあることからその件数や個別の額も多く、12月には東京地検特捜部による自民党清和会の会計責任者への事情聴取が始まると同時に、その流れでのリークなのかメディアも裏金議員の名を連日報じるようになり、政界の汚染の具合には多くの国民は憤り続けているといっていいでしょう。
また、自民党支持者などの一部の国民は憤るというより大いに呆れているかもしれません。
というのも、この”派閥のパーティー券による裏金作り”の仕組みは、派閥所属議員がノルマ以上に売り上げたパーティー券の差額を派閥側がキックバックするというものであり、これを派閥から所属議員への寄付という形で収支報告書に記載して、使い道も含めた表のお金にしていればなんの違法性もなかったわけです。
この寄付には税金もかからないのですから、一般人からしたらそれだって十分な優遇措置です。
それなのにチマチマコソコソと裏金にしているのですから、あまりにもケチ臭い話ですよね。

問題議員たちがキックバックを裏金にして受けて取ることを選んだ理由については、多くの識者が「お金の使い道を公表したくなかったからだろう」と指摘し、大雑把にいうと「選挙に使ったのだろう」と分析しています。
”公表したくないお金を選挙で使う”でいうと、多くのひとは2019年の参院選の際に地方議員などにお金を配りまくって逮捕された自民党の河井克行・案里夫妻(買収で有罪が確定)を思い出すことでしょう。
今回名前が上がっている議員たちが裏金をなにに使ったのかはいまのところわかっていませんが、どうしたって似たような違法行為を想像してしまいます。

そんななか、この1月7日に一連の事件において議員としてはじめて逮捕された池田佳隆衆院議員(自民清和会・愛知3区)は、4800万円を超える多額の裏金作りに加え、会計のデジタルデータや資料を破壊するという証拠隠滅行為が悪質過ぎるというので特捜部が在宅起訴ではなく身柄を抑えにかかったようです。
池田議員はやましいところがありすぎてどうしても裏金の使い道を知られなくなかったんでしょうけど、なんとこの池田議員は21年4月に清和会が当時の安倍晋三会長の号令の下いったん還流スキームをなくした後も不服の意を示し、派閥に対してそれを復活させるよう求めていたそうなんです。
結局、安倍会長がテロリストの凶弾に倒れたのを境にこの還流スキームがもとに戻るわけですが、池田議員の抗議がどれだけ影響を与えたのか知りたいものですし、他にもそれを求めていた議員がいなかったのかも気になるところです。

また、この池田佳隆議員については特定のパチンコ関連企業から多額の政治献金とパーティー券購入をしてもらっていることが、日本保守党の小坂英二荒川区会議員により指摘されています。
これは違法ではありませんが、政治献金には年150万円までという上限があるなか、当該パチンコ企業の社長が複数の子会社ごとに分けてたっぷりと池田議員に貢いでいるのは法の趣旨を逸脱する行為といっていいでしょう。
もちろん受けて取る側の倫理観も問われるものです。

ちなみに池田議員は国際観光産業振興議員連盟(通称パチンコ議連・IR議連)に所属していますし、国会でも警察(パチンコを取り締まる)を所管する内閣委員会で活動していました。
保守党の小坂議員がツイートで「絶望的な癒着」と嘆いたように、法律云々抜きにすれば、この構造は便宜供与にしか見えません。
法的に裁くのは難しい構造ですから、ここは有権者のみなさんが政治資金の流れと議員の活動を見比べながら判断するしかないですし、地元メディアなどからの糾弾もあってしかるべきでしょう。
まあ、池田議員の場合は3回連続で小選挙区で負けての比例復活ですから、愛知3区の有権者も思うところがあったのかもしれませんが。

この池田議員のように特定の企業や団体、業界との結びつきが強い議員というのは有権者からも疑いの目で見られますから、政治家たちはそれを隠すためにパーティー券(年20万円以下なら購入者は非公表)に頼ったり、はたまた今回のようなパー券還流スキームを使って怪しげなお金を拵えるのでしょう。
さらにパーティー券でいうと、岸田文雄総理の宏池会の政治資金パーティーに多くの中国人が参加しているように、外国人もこれを購入することが可能なので、日本の政治が外国勢力に操られる危険性にも我々国民は注意せねばなりません。
これは与党ではなく野党に対してもです。

政治パーティーを開くことや政治資金を集めることが問題なのではなく、それが癒着の温床になっていたり、裏金作りに繋がっていることが問題なのです。
しかし残念なことに、どうやらこれが日本全国津々浦々で行われていることが明らかになってきているわけです。
日本の政治もお金を潤滑剤や接着剤にするスキームと決別したいものですが、しがらみの多い既存政党にはちょっと難しいかもしれませんね。
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タイタン号事故への反応

ここ数日、世界中がその無事を祈っていたといっていい潜水艇タイタン号ですが、捜索活動に当たっていたアメリカ当局が6月22日(2023年)午前に「壊滅的な内部破壊があった」「深い哀悼の意を表する」と発表したことと、22日朝の段階でタイタン号の酸素供給が切れたと想定されることで、最悪の結果が確定的になりました。
今後の焦点は事故原因の究明に移るわけですが、タイタン号が沈んでいるのは水深4000mといわれていますから引き上げは困難ですし、調査は長期化が予想されています。

この事故は世界でも日本でも大きく報じられているように、かの有名な豪華客船タイタニック号の沈没状況を観に行く”観光潜水”によって起きた悲劇です。
タイタン号にはこのツアーを運営するオーシャンズゲート社のCEOであるストックトン・ラッシュ氏が責任者として乗り込み、そこに客として他に4人が乗船していたとのことですが、冥福をお祈りするとしかいいようがありません。
また、残されたご家族や友人は大きなショックを受けていることでしょうし、遺体と対面することもできず、気持ちの整理も難しいでしょうから、本当に同情します。

そんな事故のなか、日本では明日6月24日というなんともいえないタイミングでフジテレビが映画『タイタニック』の放送予定を組んでいて、一部では「そのまま放送するのは不謹慎ではないか」という声が上がっていたものの、フジテレビは熟慮を経て放送を決定したようです。
私も今回の事故は遠い海外(大西洋)のことですし、事故の規模自体は小さいので、これで放送を中止にしていたらあらゆる番組に障害が出ると思うので、フジテレビの決断を支持します。
事故を受けてそれを宣伝材料にして放送するわけではありませんからね。

また、その”不謹慎”でいうと、日本のネット・SNSなどではタイタン号の”観光潜水ツアー”自体を避難する声も多く見られました。
タイタニック号の沈没事故は1500人以上という多大な犠牲者を出しましたから、「それを見世物にするべきではない」という考えです。
私の相方なども不謹慎派でしたし、映画『タイタニック』の影響でタイタニック号に思い入れあるひとが多いのかもしれませんね。
ただ、私はというと、タイタニック号の沈没事故は1912年のことですから歴史の1ページという感覚ですし、古戦場や戦争で滅ぼされた遺跡などが観光地になっていることを考えると、潜水ツアーだけを否定する気持ちにはなりません。

ちなみに海外では「観光潜水ツアーは不謹慎」という声は皆無といってよく、議論の焦点は”タイタン号の安全性”に絞られています。
これは海外では深海潜水ツアーやレックダイビング(沈船目的のダイビング)が一般的なレジャーとして認知されていることが背景にあると思われます。
日本では沈船というと、第二次大戦時の軍艦のイメージですから、それを軽々しく扱ってはならないという気持ちが大きいのでしょう。私もそれを見物に行く商業ツアーがあったら眉をひそめます。

そして問題のタイタン号の安全性ですが、海洋に関する国際学会である〈Marine Technology Society〉が2018年にオーシャンズゲート社に対し、ツアーの安全対策やタイタン号の構造についての疑念を伝える書簡を送っていたことが明らかになっていて、特にカーボンファイバーとチタンで出来た船体の強度を疑問視する専門家が多かったようです。
しかしラッシュ氏らオーシャンズゲート社はそれを技術革新と考えていたらしく、逆に「船体が水圧でミシミシする具合で危険かどうかを判断する」という怖いもの知らずの説明をメディアにしているときもありました。

そういうあやふやな安全対策(?)が容認されているのも、潜水艇に関する具体的な規制を設けている国がなく、さらには国際水域での航行となれば、国際ルールが必要なわけですけど、それも存在しないことが理由にあります。
おそらく今回の事故を契機に国際的なルール作りをしようという動きになると思いますし、超富裕層向けのアドベンチャー観光でいえば、深海の他には宇宙という目的地もあるので、そこにも議論は波及して行くことでしょう。

超富裕層向けのツアーだと私も含めて多くのひとにはほぼ関係ないでしょうけどね…。
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スシローの一罰百戒を支持します。

先日、外で食事を取ろうということになった際、ちょうど近くに〈スシロー〉があったのでそこに入ったのですが、レーンにはPOP広告が乗ったお皿と注文品が流れているだけで、自由なお皿はなく、回転寿司らしい「なにが回っているかなあ」という楽しみは失われたままでした。
2022年までのスシローはレーンのエンタメ化に力を入れていて、各ジャンルとのコラボ商品が流れていたり、レーンにしか流れていない限定寿司などもあったのに、本当に寂しい限りです。

そのようにレーンが空虚なものになってしまったのは、いうまでもなく今年2023年3月に世を騒がせた例の”ペロペロ事件”のせいです。
岐阜県の男子高校生が地元のスシローで備品を舐め回したり、ペロペロした指で流れるお寿司をツンツンする映像がネットで拡散され、衛生状態を不安視するお客さんに配慮したスシローがレーンで自由に回るお皿を排除したわけです。
スシローはこの事件でお客さんが減少したといいますが、その原因は男子高校生の不快な所業だけではなく、それによって回るお寿司がなくなったせいかもしれません。
少なくとも私にとってのスシローの魅力はかなり削がれましたし、その原因たる男子高校生への怒りはスシローに行くたびにふつふつと沸き上がってくるくらいです。
これは不届きな焼肉屋のせいで生レバーや生肉が食べられなくなったのもそうですけど、一部の非常識な人間のせいでそれまで楽しまれてきた食文化がなくなったしまうのは、本当に悲しいことです。

そんなスシローのペロペロ事件ですが、この6月8日の報道で大きな動きがあったことがわかりました。
スシローが当該男子高校生(退学したとのことですから正確には元高校生)相手に賠償金6700万円を求める民事訴訟を起こしたというのです。
”飲食店テロ”はここ十数年間、度々騒ぎになったきましたが、裁判で争った事例は確認されず、どれも和解で終わってきたので、今回のスシローのアクションはかなり画期的であり、ネットやSNSでも大いに話題になってるのはいうまでもありません。
スシローは”一罰百戒”を目的にしているようですし、加害者側も「減額を求めて争う」という方針を示しているので、どうやら和解ではなく裁判での決着になりそうですし、話題はしばらく続くかもしれませんね。

それにしてもこの”6700万円”というのは一般人でも頑張れば返せそうな金額なだけに、逆にぞっとするような数字です。
3月頃の報道だと「スシローは株価が5%下落して160億円という損失が出た」とか「全国650の店舗で衛生対策をしたためた額に費用がかかった」といわれていたため、請求額「数十億円」を予想する声もありましたが、それだと加害者も「支払えるわけない!」と開き直ってしまったり、どこかに失踪してしまったりするかもしれませんが、それが6700万円、訴訟となれば満額回答されることはないので半額以下になるとしても、賠償しながら生きて行くというリアルが見えてくるはずです。
加害者側は”負け確定”の裁判の労苦と、多額の賠償金を背負わされるのですから、多くのひとが心底ぞっとしたことでしょう。

そうして多くのひとがぞっとするのは、事件を起こすのが自分ではなく家族の誰かだと想像するからです。
中高生のお子さんがいるご家庭などは特にそのはずです。
今回の事件でも加害高校生の親御さんが憔悴しきっているとの報道がありましたが、愚かな息子を持ったご両親には心から同情します。
賠償金を支払いながら後悔と反省の苛まれ続ける日々というのは地獄です。

しかし私はスシローの一罰百戒を強く支持します。
「賠償金6700万円」という報道を知ったネットの反応を見る限り、今回のスシローの態度は多くの国民の意識に大きな影響を与えています。
若者も縮みあがったと思いますし、中高生のお子さんがいるご家庭などでは外食マナーの指導を徹底したかもしれません。
SNSでの承認欲求の危険性もよくいい聞かせていることでしょう。

ちなみにその承認欲求によるSNSでの悪ふざけはアメリカでも問題になっていますが、日本のような飲食店テロはほとんどないといいます。
その一番の理由として考えられているのはアメリカが”訴訟大国”だということです。
今回のスシローのケースでいえば、下がった株価や減少した売り上げ、かかった衛生対策経費がそっくりそのまま賠償額になり、それがいくらか減るとはいえ、とんでもない請求がされることをアメリカ人は小さい頃から教え込まれているので、飲食店でそんなバカげたことをしたり、それをSNSで拡散したりするヤカラはいないというわけです。
オカネってやっぱり抑止力になるんですねえ。

日本の家庭や学校でも今回の事件を教訓にして、飲食店テロによる悲劇を終わらせなくてはなりません。
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※テレビのニュース番組で今回のテロ動画を詳細に流しているところがありましたが、それだけでもスシローや回転寿司業界・外食業界にはダメージなのですから、配慮した報道をして欲しいものです。
視聴率が欲しくともやってはいけないことがありますし、これではテロの片棒を担いでいるようなものです。

中野市立てこもり事件

この5月25日(2023年)の夕方、事件の一報をネットニュースで見たとき、私も一瞬なにごとが起きたのか理解できなかったくらいなんですけど、長野県中野市といえば農業と畜産業が盛んで本当に長閑なところなんです。
『故郷』や『朧月夜』などの作詞で知られる高野辰之の郷里であるといえば、どれだけ美しいところであるかも説明不要というものでしょう。
そんなところで複数人を殺害して銃を持ったまま民家に立てこもる男が出るなんて、誰も想像だにしなかったはずです。

そうして日本中が注目するなか、時間とともに男の犯行の詳しい状況やその身元がわかってきたわけですが、まず25日午後4時過ぎ頃に当該民家から数十メートル離れたところで女性がサバイバルナイフらしきもので刺殺され、その通報を受けてパトカーでやってきた警察官2名が散弾銃で撃ち殺されたという凄惨としかいえない現実が浮かび上がってきます。
犯人の男はその後、当該民家に立てこもったわけですが、そこは男の自宅であり、男の家族がまだ残されていると見られ、さらには建物の近くに女性がひとり倒れていたものの、民家を取り囲む警察は犯人の追撃の可能性からそれを放置をせざるを得ないという緊迫した状況が続きました。
午後8時前後には発砲音が2回鳴り響き、その度合いはさらに高まったといっていいでしょう。

そんななか午後8時半頃に民家から逃げ出してきた女性ひとりを警察が保護。
その女性の証言から、女性は当該民家の持ち主である中野市議会議長の妻であり、立てこもり犯がその夫婦の長男・青木正憲だということが確認されます。
民家にももうひとり女性(犯人の伯母)が残っているとされていましたが、その方も翌26日午前12時過ぎ頃に民家を脱出して無事保護され、これで民家には犯人だけとなり、事件は一定の落ち着きを見せます。

しかし警察からするとまだまだ大変な状況です。
銃所持の記録から複数のそれを手にしていると思われる犯人をどう確保するのか、相手が撃ってきたら本当に危険です。
人質になりかねないひともいなくなっため、強行突入をする必要はなくなり、持久戦が想定されるなか、まずはネゴシエーションということでそれ専門の職員が警視庁から特別に派遣されたようです。

すると午前4時半過ぎに犯人はあっさり警察に投降します。
あとからの報道によると、父親が電話で説得したようです。
現場民家付近に倒れていた女性は残念ながら死亡が確認され、被害者は計4名。
人口4万1000人の小さな市が抱えるには大きすぎる事件です。

26日の報道は朝からこの事件一色だったわけですが、マスコミが総力取材してくれたおかげで犯人の日頃の様子や経歴などが明らかになってくるなかで、注目が集まったのは犯人が”猟銃所持許可”を持っていたことでした。
このような凶悪事件を起こすような人間に許可が下りていたことに世間が戦慄したといっていいでしょう。
近所の住民がインタビューで、犯人がちょっとナイーブといいましょうか、メンタルに問題を抱えていそうな印象だったと語っていたこともそれを後押ししました。

ただ、警察や公安委員会の発表では、犯人には所持許可に関する問題はなかったとのことでした。
事件を起こしたことももなければ、精神疾患もなかったということです。
日本では特段の問題がないひとならば、所定の手続きを経て猟銃を所持できるのです。
猟銃による殺人事件は過去にも何件かありましたけど、そのほぼすべての犯人は許可証を持っていましたし、ちょっとおかしな感じのひとで、多少の近所トラブルを起こしていたとしてもそれは剥奪されないのですから、これはもうどうしようもありません。
2007年のルネサンス佐世保散弾銃銃乱射事件を契機に銃刀法が改正され、「ストーカー行為、家庭内暴力、自殺の危険性のある者」などが欠落事由に加えられたとはいえ、今回の青木正憲容疑者にはそれもあてはまらないようです。

またその銃でいえば、最初にパトカーで臨場して射殺された警察官2人が防弾ベストではなく”防刃ベスト”を着用していたことに疑問を感じる向きもあるようですが、そのときの通報内容は「刃物を持った男」ですから警察官の判断に間違いがあったわけではありません。
強い殺意を持った犯人がいきなり猟銃で撃ってくるなんてまさに想定外としかいいようがなく、亡くなられた2人の警察官の名誉は絶対に守られるべきです。

ちなみに防弾ベストと防刃ベストは似て非なるものであり、繊維素材の性質の違いから、防弾ベストでは鋭い刃物の刺突は防ぐことができず、また防刃ベストでは銃弾を防ぐことはできないため、犯罪に使われる武器のほとんどが刃物である日本の警察は防刃ベストが主流になります。
弾丸と刃の両方に対応するためには防刃ベストにプレートを入れるなどするようですが、それだと重くなる上に動きにくくなったり、さらにはコストも嵩んでしまうため、全国に警察官が26万人以上いることを考えると現実的ではないといっていいでしょう。

いうまでもなく今回の中野市の事件は本当に稀なケースであり、それで警察の装備が変わるとは思えませんし、現場の警察官たちも”相手が銃を持っている可能性”を考慮に入れて、より慎重な対応をするしかありません。
もちろん我が身を守るためにも自分の拳銃も上手く使うべきです。
銃を使う意識が銃から身を守る意識にも繋がると思いますしね。

我々国民も治安意識を高めると同時に、警察官やその家族の方々の気持ちに寄り添ってゆきましょう。
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かつしき

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