信州人は野球好き

先日、長野市役所に用事があっておもむいた際、上の写真にある垂れ幕を見て、びっくりしました。長野日大高校が甲子園大会出場を決めてから2、3日だったはずなのになんたる仕事の早さ。
長野日大は長野市東和田にある高校で元は長野中央高校という名称でしたが、1988年に日本大学の順付属校となり、〈長野日大高等学校〉に生まれかわりました。
中央高校のころはあまり野球も強くなかったらしいのですが、長野日大となってからはメキメキと力をつけ、2008年には春の選抜甲子園大会初出場を果たし、さらにはベスト8に進むという快進撃を見せました。
今夏の長野日大の甲子園出場は長野市内だけではなく、県内中の話題でもありました。
私、県大会決勝の翌日、中信(県中部)のほうへいっていたんですけど、そこのコンビニに号外が置いてあって、「誰か高名な人が死んだのかな…」って目をこらすと、長野日大のそれでした。
長く関西(高校野球盛んです)に住んでいましたけど、私、こういうの見たことありません。
ちなみに長野県で最も購読数の多い〈信濃毎日新聞〉のスポーツ欄はこの時期になると高校野球地方大会一色といっていいくらい盛り上がっています。見開きに写真がバーンってあって、他のスポーツなんて端っこにちょろっとですから。
高校野球が休みのときは地域リーグの〈信濃グランセローズ〉の記事もプロ野球と同じくらいの量で載っています。
信州の人って本当に野球好きだなあ、って思いますね。
(サッカー社会人リーグでJ加入に向けてがんばっている〈AC長野パルセイロ〉の記事はほとんど見かけません…。)
信州人を野球好きにさせた理由はたぶん〈松商学園〉の存在に由るところが大きいんじゃないでしょうか。
信州人じゃなくても、30代以上の日本人の大多数は”松商学園といえば高校野球”とすぐに結びつくはずです。
松商学園は戦前に一度の全国制覇(松本商業学校として)、そして夏の大会は35回の最多出場記録も持っています。平安高校やPL学園、横浜高校、早稲田実業、常総学園などと並んで、”甲子園の顔”みたいな高校ですよね。
そんな松商学園ですが、最近は県内に強豪校が増えてきたせいか、甲子園への出場回数も減少し、出場しても早い段階で敗退してしまっています。
このところ甲子園では新興の高校が躍進を見せ、古豪は名称が変わっていたり(平安高校も龍谷平安になっています)するので、松商学園復活を望む声は高校野球ファンの間からも強いはずです。
話を長野日大に戻します(敬意を込めて)。
私はその勝ち上がりをつぶさに見ていたわけではないのですが、県大会決勝では松本第一高校を11-1の大差で下して参加94校の頂点に立ったのですから、その実力は長野県勢としてはずば抜けているはずです。
残念ながら、長野県勢はここのところ夏の大会では芳しい結果が出ていません。野球好きな信州人にとっては寂しい限りです。長野日大には二度目の号外を期待しています。
