みんな大好きカツカレー
台風17号の襲来で日本列島が大変なことになっているときにのんびりした話でなんですが、所用で松本市に行ったついでに”時代遅れの洋食屋さん”として有名な〈おきな堂〉さんに寄らせてもらいました(女鳥羽川沿い、四柱神社の向かい)。
お目当てはもちろん名物の〈バンカラカツカレー〉。長野県内のテレビや雑誌などで度々紹介されているので、ずっと食べたいと思っていたのですが、自民党の安倍晋三新総裁が総裁選当日の決起集会(26日)で美味しそうなカツカレーを仲間のみなさんとともに食べている映像を見て、よけいに食べたくなったというわけです。

おきな堂さんは松本の菓子店〈翁堂〉さんの喫茶部として昭和8年に営業を始めたという古いお店で、旧制松本高等学校のバンカラ学生たちもよく利用していたそうです。そして、その懐の寂しいバンカラ学生のために生まれたメニューがバンカラカツカレーとのこと。
そんなわけでそのバンカラカツカレー、なんと現在のお値段もカレーライス850円よりも安い700円で提供されているんです!
前にテレビでご店主が「値段は変えるつもりはない」と断言なさっていましたけど、なんとも素敵です。
その値段の秘密といってはなんですが、お肉はポークではなく、松本近辺でよく食されるチキンを使用。胸肉を薄く叩いて植物油でからっと揚げたのが乗っかっているのですが、質のいいお肉で丁寧にこしらえているところに老舗の誇りを感じます。
カレーの方は薄切り玉ねぎを炒め、そこの小麦粉とカレー粉を合わせてルーを作り、それをチキンブイヨンで伸ばし、トマト、マッシュルーム、鶏肉を具として加えたという感じの昔ながらの味(作り方は私の推測)。黄色が眩しく、ちょっと辛口なんですが、我が家のカレーにもよく似ていてかなり好みです。
お皿の端にプチトマトとパイナップル、みじん切りの福神漬けが綺麗に配置されているのも嬉しいですし、苦味の利いた中農ソースを添えてくれるのでそれをかけるとまた雰囲気が変わって違う楽しみがあります。
食後はほのかな苦味が心地よいブレンドコーヒー。これがまたカレーに合うんです。松本は美しい湧き水で有名なのですが、このコーヒーの後口はその湧き水そのもの。しみこむ様な味わいでした。酸味がまったくといっていいほどないのも特徴的です。
老舗の歴史と伝統、そして、ご店主の心意気。
なんとも満ち足りた昼食でした。
このように、私は子供のころからカツカレーが大好物なのですが、そのわけはなんなのか、ふと考えてみると、昔読んでいた絵本にあるのかなあ、と思うことがあります。
タイトルは忘れましたが、男やもめの家庭で暮らす男の子のお弁当に関するお話で、そのお父さんが料理はカレーしかこしらえることができないので、弁当までカレーになってしまって男の子は内心嫌なのですが、お父さんに気兼ねして自分の気持ちを打ち明けることができないんです。
しかし、ある遠足の前の晩、意を決してお父さんに「カレー以外のお弁当を作って!」と懇願すると、お父さんは「おお、わかった」と気軽に応じて拍子抜け。
男の子はこんなことならもっと前にいっておけばよかったと思いながら、その次の朝、台所でお父さんが料理をしている気配にそっと耳を傾けると、なにか揚げ物をしている音がする、それで心はもうウキウキ。
そして、楽しい遠足もいよいよお弁当の時間。
いつもはカレー弁当が恥ずかしくて一緒に食べない親友をこの日ばかりはと誘って、いざ、お弁当箱をパカンと開けると、そこにはなんとカツカレーが!
いやいやいや、カレーじゃないっていっても、カツカレーですぜ!
男の子が唖然としていると親友が笑いながら、「俺、カツカレー好物なんだ。俺の弁当と交換しようぜ」と優しい提案。
そうして2人で並んでお弁当を食べながら、お互いの家のことを話して、より仲が良くなりました。
めでたし、めでたし。
くだらないようで奥が深い名作だと思います!
町の食堂で食べるカツカレー、洋食屋さんで食べるカツカレー、トンカツ屋さんで食べるカツカレー。値段も味も色々ですけど、私はどれも大好きです。
カツカレーを食べると元気になりますし、また、逆にいうと元気だからこそカツカレーが食べられる。
安倍さんも元気になってよかったですね!


お目当てはもちろん名物の〈バンカラカツカレー〉。長野県内のテレビや雑誌などで度々紹介されているので、ずっと食べたいと思っていたのですが、自民党の安倍晋三新総裁が総裁選当日の決起集会(26日)で美味しそうなカツカレーを仲間のみなさんとともに食べている映像を見て、よけいに食べたくなったというわけです。

おきな堂さんは松本の菓子店〈翁堂〉さんの喫茶部として昭和8年に営業を始めたという古いお店で、旧制松本高等学校のバンカラ学生たちもよく利用していたそうです。そして、その懐の寂しいバンカラ学生のために生まれたメニューがバンカラカツカレーとのこと。
そんなわけでそのバンカラカツカレー、なんと現在のお値段もカレーライス850円よりも安い700円で提供されているんです!
前にテレビでご店主が「値段は変えるつもりはない」と断言なさっていましたけど、なんとも素敵です。
その値段の秘密といってはなんですが、お肉はポークではなく、松本近辺でよく食されるチキンを使用。胸肉を薄く叩いて植物油でからっと揚げたのが乗っかっているのですが、質のいいお肉で丁寧にこしらえているところに老舗の誇りを感じます。
カレーの方は薄切り玉ねぎを炒め、そこの小麦粉とカレー粉を合わせてルーを作り、それをチキンブイヨンで伸ばし、トマト、マッシュルーム、鶏肉を具として加えたという感じの昔ながらの味(作り方は私の推測)。黄色が眩しく、ちょっと辛口なんですが、我が家のカレーにもよく似ていてかなり好みです。
お皿の端にプチトマトとパイナップル、みじん切りの福神漬けが綺麗に配置されているのも嬉しいですし、苦味の利いた中農ソースを添えてくれるのでそれをかけるとまた雰囲気が変わって違う楽しみがあります。
食後はほのかな苦味が心地よいブレンドコーヒー。これがまたカレーに合うんです。松本は美しい湧き水で有名なのですが、このコーヒーの後口はその湧き水そのもの。しみこむ様な味わいでした。酸味がまったくといっていいほどないのも特徴的です。
老舗の歴史と伝統、そして、ご店主の心意気。
なんとも満ち足りた昼食でした。
このように、私は子供のころからカツカレーが大好物なのですが、そのわけはなんなのか、ふと考えてみると、昔読んでいた絵本にあるのかなあ、と思うことがあります。
タイトルは忘れましたが、男やもめの家庭で暮らす男の子のお弁当に関するお話で、そのお父さんが料理はカレーしかこしらえることができないので、弁当までカレーになってしまって男の子は内心嫌なのですが、お父さんに気兼ねして自分の気持ちを打ち明けることができないんです。
しかし、ある遠足の前の晩、意を決してお父さんに「カレー以外のお弁当を作って!」と懇願すると、お父さんは「おお、わかった」と気軽に応じて拍子抜け。
男の子はこんなことならもっと前にいっておけばよかったと思いながら、その次の朝、台所でお父さんが料理をしている気配にそっと耳を傾けると、なにか揚げ物をしている音がする、それで心はもうウキウキ。
そして、楽しい遠足もいよいよお弁当の時間。
いつもはカレー弁当が恥ずかしくて一緒に食べない親友をこの日ばかりはと誘って、いざ、お弁当箱をパカンと開けると、そこにはなんとカツカレーが!
いやいやいや、カレーじゃないっていっても、カツカレーですぜ!
男の子が唖然としていると親友が笑いながら、「俺、カツカレー好物なんだ。俺の弁当と交換しようぜ」と優しい提案。
そうして2人で並んでお弁当を食べながら、お互いの家のことを話して、より仲が良くなりました。
めでたし、めでたし。
くだらないようで奥が深い名作だと思います!
町の食堂で食べるカツカレー、洋食屋さんで食べるカツカレー、トンカツ屋さんで食べるカツカレー。値段も味も色々ですけど、私はどれも大好きです。
カツカレーを食べると元気になりますし、また、逆にいうと元気だからこそカツカレーが食べられる。
安倍さんも元気になってよかったですね!


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