2012GPSカナダ大会、男子FS(前)

疑惑の温床パトリック・チャンのいる大会、しかもそれが彼の地元のGPSスケートカナダとなればもはやそれが”競技”になることは期待できません。各選手の演技を楽しみ、シーズンの調子を占う、そこに主眼を置くのが賢明です。
女子シングルの結果や男子SPの結果からもスケートカナダはカナダ人によるカナダ人のための大会なのですからもういっそのことGPSから外したスペシャルマッチにしてはいかがでしょう。その方が観ているこちらは気が休まるというものです。
と、愚痴はここまでにして男子FSの中継を観た感想をざっくりと。

SPでミスを重ねてまさかの9位となった無良崇人くん、こうなればFSはガンガン攻めていって欲しいところでしたが、冒頭からダイナミックな4T成功!3Lz+3Tも豪快、3Aもばっちり決めた!素晴らしい出だし!
しかし、ほどけ方がおかしかったキャメルスピンの後の3Loがまさかの1Loになって嫌な雲行き。
そんななかでの後半冒頭の3A+2Tでしたけど、ややつまりながらも無事着氷!これで一安心したのかストレートラインステップは『Shogun』そのものの迫力と風格。よし、いい流れ。
ところが3Sが前向きの2.5回転になる予想だにしない転倒、それを引きずったのかコンビネーションスピンは元気なし、それでも終盤の3Lzと3F(完全にエラー)をなんとか着氷したのは立派。
そうしてシットスピン、力強いコレオシークエンスで〆た無良くんですがさすがに表情は冴えず、スコアも137.64(TES72.00・PCS66.64・減点1)、合計199.74。
リズムが単調な曲だけにジャンプでのミスがあるとプログラム全体の流れも悪くなってしまうように感じます。予定構成では4回転2本とのことですが、まずはいまのままできちんと演技をまとめることに期待します。プログラムのなかで集中力が上下しないようになればもっともっとやれますよ!

抜群の安定感と”3位力”を誇るロス・マイナー(アメリカ)ですが、SP8位と出遅れたためにさすがに今回の表彰台は難しいでしょうけど、大会を盛り上げるためにもぜひとも上位を脅かして欲しい選手です。
冒頭は今季導入の4S!のはずでしたが2Sに。それでも3A+2T、3Aをきっちり決めたのはさすが、正確なシットスピンの後の3Lz+3Tもタイミングがずれながらもきっちり着氷するのもさすが。なんでしょうこの安心感。
スピードのあるストレートラインステップでは『海賊ブラッド』といった感じの不適な笑み。映画は観たことありませんが観たくなってきました。
後半冒頭は3Lz+1Lo+3Sを綺麗に跳んで、「これはまさか」という期待感が膨らみましたけど、コンビネーションスピンの後のイナバウアーからの3Loが2Loになって雲散霧消。
しかしマイナーという選手の凄さは失敗を引きずらないところ、というわけで3Fをきっちり降り、その勢いを保ったままのコレオシークエンス、2A、コンビネーションスピンと手堅くまとめたマイナー。課題だったスタミナ面もかなり強化されてきました。
FSは144.19(73.91・70.28)、合計213.60。
これといった弱点がなく、しかも抜群の安定感を誇る選手ですから、4Sをものにしたらけっこう面白い存在になるかもしれません(SPも4S転倒)。気がついたら全米王者になっていたりして。

SPでは4T転倒が響いて7位だったアルトゥール・ガチンスキー(ロシア)、FSでもかなり不安でしたけど、冒頭の4T、続く4T+3Tと連続着氷!ただ、SPのとき同様フリーレッグがうまく上がらないので2フットになりそうでヒヤヒヤ。そんなことを思っていたら3Aでフリーレッグが氷に引っかかっての転倒。
序盤はつなぎらしいつなぎはまったくなくてジャンプに集中しているようでしたが、それでもおかしなミスが起こるのですから体のどこかを痛めているのでしょうね、きっと。キャメルスピンもしんどそうでした。
そして得意のマイムで『魔法使いの弟子』の雰囲気を作ってからの3Aはステップアウトしてコンボにならず、3Loも体が開くのが早くて踏ん張り着氷。
形ばかりのシットスピン、足元がまったくといっていいほど動かない手芝居だけのステップシークエンス(なんとプロトコルでは0.00評価)、3Lzは1Lzになり、しかもフリーレッグがまたしても引っかかってしまって本当に調子が悪そう。表情も6分間練習からずっと暗いままなんです。
ところが2A+2Aの後のコレオシークエンスでは竜巻を連想させるスピード感ある動きでびっくり。できる動きとできない動きに差がありすぎ!
FSは129.84(63.40・67.44・減点1)、合計199.58。
ソチ五輪の星のはずだったのになんだかとってもやばいことになってきたような気がします。メンショフさんの方が演技が若々しいし…。
練習不足は明らかですし、とにかくがんばって!

第2グループの先頭のフローラン・アモディオ(フランス)は4Sを2本入れた意欲的なジャンプ構成でしたけど、この日は最初の4Sがステップアウト、次が3Sになる悔しい失敗。しかも3Aも2Aになってしまって、もう目も当てられない立ち上がり。
それでもキャメルスピンの後はプロ級とでもいいたくなるようなマイム、それとこれもプロ級といえるようなダンス要素満載のステップシークエンスで流れを取り戻し、後半冒頭の3Aは軸が斜めになりながらもなんとか着氷!
3F(エラー)、ウォーレイを挟んだ3Lz、2Aを着実に降りるも、ここまでコンボなし。しかし、最後の3Sに+3Tをつけるど根性はお見事!
シットスピン、切れ切れのコレオシークエンス、お疲れ気味のコンビネーションスピンでフィニッシュしたアモディオ。まあ酷い内容でしたけどフラワーガールに優しく声をかける余裕があるのですから大したものです。普通はショックで呆然としてしまいますよ。我々のわからない何らかの手ごたえを感じている、そう信じちゃっていいんですよね!?
FSは144.11(TES69.41・PCS74.70)、合計218.72。
FSは彼のダンス能力を全面に押し出したプログラムで楽しかったですし、完成を待っています!
(だらだらと後編に続きます。)
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