2014ブラジルW杯、愚痴のような敗因分析

ザックジャパンが無残なまでに敗れ去った2014ブラジルW杯、昨日6月27日に帰国した監督や選手たちの表情も鎮痛で辛いものはありますけど、前を向くためにも気合を入れて大会を振り返ってみたいと思います。

まず、大会前に掲げていたチームとしての目標は何だったのか、本田圭佑や長友佑都、遠藤保仁ら一部の選手は「優勝」といっていたものの(長谷部誠は「全部勝つつもり」)、多くは選手は「ベスト8」でしたし、日本サッカー協会の大仁邦弥会長は大会前に「まずは1次リーグ突破。それくらいは最低でもやってもらいたい」といっていたので、チーム全体としては”ベスト8”だったといっていいでしょう。
ちなみにザッケローニ監督は具体的な順位などではなく、「W杯では日本サッカーの未来に繋がるいい試合をしたい」とだけ
語ってきました。
このベスト8という目標は、GL最下位で大会を終えたいま、”無謀だった”という評価を世間からされているようですが、私はそうは思いません。
W杯本大会は予選が8つのグループ(4ヶ国)に分かれていて、それぞれにランキングの高いシード国が配され、残りの3ヶ国は大陸ごとに抽選され、上位2ヶ国が決勝トーナメントに進出でき(ベスト16)、その1回戦では別々のグループの1位と2位が戦うという形を取っている、これはつまりGL1位だとかなりの確率でベスト8になることができるといえます。実際に前回の南アフリカW杯ではGL1位の8ヶ国はすべてベスト8に進んでいます。
また、当たり前ですが、GL1位になるのはシード国が多い、南アフリカW杯では8分の5がそうでした。
つまり、ベスト8に進むには、シード国になるか、シード国を下してGL首位になるか、トーナメント1回戦でシード国に勝つか、いずれかになるわけです。
今回の日本はシード国ではないので、”シード国を破ること=ベスト8”になるわけですが、ザックジャパンはこの4年間の親善試合で、今大会のシード国であるアルゼンチンとベルギーに勝利したことがありますし、オランダとも引き分けているんです。
今回の代表はヨーロッパのビッグリーグでプレイする選手を多く抱えた”世界標準”のチームでしたし、ベスト8という目標が非現実的だったとはいえません。前回大会がベスト16だったことも併せて考えれば、”妥当”としかいいようがないと私は思います。

しかし、結果的にはベスト8とはほど遠いところでチームは帰国を余儀なくされました。
その敗因について、ザックと長谷部は初戦のコートジボワールとのゲームに「うまく入れなかったこと」を挙げ、ザックはコンディショニングや戦術ではなく、”メンタル”が理由だったと分析していたものの、なぜ消極的になってしまったのかは、「わからない」とのことでした。
選手たちのコメントからも残念ながらそれはわかりません。
W杯という舞台への緊張、大切な初戦は負けられないという重圧、コートジボワールの迫力、理由は様々あるでしょう。
しかし初戦のスタメンの11人のうち8人は前回大会の経験者、しかも彼らはみなこの4年間で海外に渡ったり、上位のクラブに移籍したりした者ばかり。なぜ思い切った試合ができなかったのか、本当に残念でなりません。

私はチーム全体が不安に怯えていたように見えましたけど、その背景にはまず、長谷部誠、内田篤人、吉田麻也という中心選手が怪我明けだったことがあったのではないかと考えています。とりわけ長谷部などは事前に行われた3試合の親善試合はすべて欠場でしたからね。
そして”日本のWエース”と呼ばれる2人の調子。
香川真司は大会目の親善試合では好調ぶりを見せつけていたもののコートジボワール戦では委縮したようなプレイに終始。
シュートが0だったばかりか、決定機を作るようなパスさえなかったことは予想もできませんでした。香川は過去の代表戦でも、”消える試合”がなかったわけではありませんが、まさかこれが最も大切なW杯本番で来るとは…。
中心選手のプレイがチーム全体に与える影響が大きいことはこの大会でも様々なチームがそれを証明しています。
そして大黒柱の本田圭佑はというと、コートジボワール戦で見事な先制ゴールを叩き込んだものの、これ以外に見せ場を多く作ったわけでもなく、プレイスピード・判断スピードの遅さからボールをロストする場面もあって、好調時とは明らかな違いがありました。特徴であった”体の強さ”もいまは見られません。
本田は2013年の春頃から顔つき(特に目)が別人のように変わり、体も筋肉が落ちたようにも見え、プレイも精彩を欠くようになりました。明らかに何か肉体的なトラブルを抱えていたといっていいでしょう。
本人はそれに対して何も語りませんでしたが、今年に入ると首の付け根あたりにくっきりとした手術痕が見られ、何らかの処置を受けたことは疑いありません(おそらく甲状腺に)。
コートジボワール戦でのザックジャパンは、ヤヤ・テゥレやジェルビーニョ、ドログバといった名手の”名前”に臆してしまった部分もあったでしょうけど、それを跳ね返すためには中心選手がチーム全体にカツを入れる必要があったと思うんです。
しかし、残念ながらそれはできなかった。
今回の日本代表は大怪我等で離脱する選手はいなかったものの、フィジカル・メンタルともに不調の選手が多くいたことは、不運だったといっていいかもしれません。
(※影のエース岡崎慎司も今W杯ではいつもの思い切りのよさが消えていました。シュートもほとんどありませんでしたしね。シーズンの疲れか、親善試合で腰を強打したせいかわかりませんが、これも予想外。)

ただ、チームが苦境に立たされているときこそ、”新たな力”が出てきてしかるべきだったとも思います。
不調の本田や長谷部をスタメンから引きずり下ろす気迫を持った若手ははたしていたでしょうか?
4年前には本田が中村俊輔からエースの座を、長谷部が中澤佑二からキャプテンの座を奪ったように、上を食う若手がいたってよかったはずです。
そういうメンタリティはプレイの激しさにも繋がると私は思いますが、ザックジャパンでは結局、下剋上はありませんでした。
今大会ではピッチに立たなかったフィールドプレイヤーが”4人”もいましたけど(3人が若手)、これは過去最多です。
ザックが固定メンバーに拘ったともいえますが、下からの突き上げがあったようにも見えません。これもチームの”大人しさ”を象徴しています(控え選手たちを見て、「本田と代えろ!」と思えないのもまた残念)。
それに、もともとこのザックジャパンは闘志を前面に出すタイプの選手はあまり多くありません。本田、長友、岡崎、長谷部、川島くらいでしょうか。このなかの3選手の調子が上がらないのですから、チーム全体に気迫が伝播するのもさぞ難しかったことでしょう。

ザックジャパンの悪い癖で、大切な試合や強豪国との試合で、受け身で入ってしまうというのはこれまでも指摘されてきたことですが、中心選手の不調もあって、それを覆すことができなかったことは、本田の言葉を借りれば、「まだまだ未熟」としかいいようがありません。
それを克服するためにはこれから4年間、出来るだけ強い国と対戦すること、選手個々もクラブで国際経験を積み、厳しい戦いを経験することが必要になるはずです。
その1試合1試合をW杯本番を想定した本気の試合にすること、そのなかで闘争心を身に着けてゆくこと、それしかありません。

メンタルを理由にした敗北など、これを最後にしなければ!
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