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御嶽山噴火

一昨日9月27日午前11時53分、思いもよらぬ噴火となった御嶽山ですが、私もブログの副題に”信州”の二文字が入っている者として、何か書かなくてはいけない気持ちに掻き立てられたものの、何を書いていいのかわからないまま時間ばかりが経ってしまいました。
29日夕方現在でわかっているだけで、死者10名、重軽傷含めて数百人の負傷者、山頂付近で心肺停止状態が確認されている方が26名、これに加えて行方の方もまだいらっしゃるというのですから、稀に見る大参事です。
テレビに映る御嶽山は、水蒸気爆発により、高さ数キロもの噴煙を上げ、灰色の火山灰が数十センチも降り積もるだけではなく、大小の噴石が巻き散らされている様子は現実感がないほどです。嘘だといって欲しくなる映像です。
また、命からがら逃げてきたひとたちの証言も生々しく、まさに地獄のような有様だったことが伝わってきます。
火山というのはやはり恐ろしいものだ、そう震えるしかありません。

私はこの御嶽山にはまだ登ったことはありませんが、知人からは「景色が美しく、登るにもちょうどいいキツサで、全国的からひとが集まる」と聞いていましたけど、27日は素晴らしい秋晴れの土曜日で、紅葉の初まりを楽しみにやってきた登山者もかなりの数いらしたようです。
しかも、噴火は午前11時53分。朝から登り始め、頂上でお昼を食べる、というよくある登山の流れに沿っていたのも被害者を多く出してしまった要因と考えられます。
御嶽山は1979年にも噴火していますが、そのときは今回より規模が小さかっただけではなく、時間が午前5時頃だった
ためか、怪我人も出ていないようです。
曜日も時刻も不運としかいいようがありませんし、御嶽山が登山者に人気の山だったこともそうです。
ひとが登らぬやまならば、被害者はゼロだったわけですから…。

その不運という言葉でいうと、”噴火予知”に関しては、それで済ましていいのかそうでないのか、今後の検証が待たれそうですし、精度を上げるためにさらなる注力をすべきかとうかという話にも今後はなってゆくでしょう。
27日に記者会見を行った気象庁は、マグマ上昇のデータは観測されておらず、「予知は困難だった」との認識を示していましたが、今月上旬の御嶽山は通常より多い火山性微動があったといいますし、どうしても悔しい思いが残ります。
ただ、噴火予知が難しいのもまた事実で、近年でそれが当たって、被害を抑えられたケースは、2000年の北海道・有珠山の噴火くらいだとの報道もありますし(産経新聞)、私も気象庁を責める気にはなりません。
それに、噴火予知というのは地域住民の避難を念頭に置いたものですから、登山者のみが被害を受けるような規模の噴火に対応できるのかどうかは大いに疑問です。
日本には百を超える活火山があり、なかには登山者も多くやってくる山もあるわけですけど、それが安全かどうかは誰にも判断できないのかもしれません。

最後に、連日救助のために御嶽山に登る陸上自衛隊と警察、消防の方々の勇気には本当に頭が下がります。
これが任務とはいえ、いつまた噴火が起こるとも知れない状況で、隠れる場所もない山頂に生身で登ってゆくというのは、
誰にも強制できることではありませんし、強制していいことでもありません。
おそらく隊員の方々は、使命感に突き動かされ、危険を承知で死地へと踏み入っているのでしょう。
批判を覚悟で書きますが、私は、ある程度の状況が確認できた後は、山頂付近での捜索・救助は制限すべきだと思っています。2次被害のことを考えればいくらなんでも危険すぎます。
決死の任務といえば福島原発事故のそれを思い出しますけど、あれは原発を冷却することで被害を最小限に食い止めるという目的がありました。
けれども今回はそうではありません。噴火はひとの手に余るものです。
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