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なでしこの攻撃はやっぱり”サイド”

カナダW杯に向けた壮行試合を2連勝で終えた我らがなでしこジャパンですが、その2戦ともに先発しながら、いまひとつの出来に終わった川澄奈穂美は、主力組で唯一5月29日の練習試合(イタリア代表との)に参加していたようです。
2011年のW杯では控え組ながら途中出場で煌めきを見せ、そのまま主力組に昇格して優勝の原動力となった川澄(代表への敬意と親しみを込めて敬称略)だけに調子を上げて、また驚きを見せてほしいですよね。
(※31日に都内で行われた応援イベントでは元気な様子を見せていたとのことですから、コンディションは大丈夫そう。)

そして、なでしこジャパン全体の調子でいうと、2試合を見る限り、まだ上がり切っていないという印象です。ニュージーランド戦では相手の迫力に守備ラインがずるずると下がる場面が見られましたし、イタリア戦では格下の相手だというのにあまりシュートも撃てず、1点しか取れませんでした。報道では佐々木則夫監督も「シュートが少ないのはうちの病気かもしれない」と嘆いているとのことです。

私も南長野で行われた28日のイタリア戦を観てきましたが、イタリアは寄せが甘く、なでしこはかなり自由にボールを回せていたのに、決定機の数が思ったより少ないのはちょっと拍子抜けでした。
右サイドで先発した川澄があまり攻撃にからめなかったのと、右SBの近賀が上がる回数が少なかったことはその理由の
ひとつでしょうけど、この日は攻撃が左サイドに寄っていたので、右は自重していた可能性もあります。
なでしこの左サイドは宮間の左右の黄金の足から繰り出される変幻自在のパスがありますから、どうしても偏っちゃいますよね。
途中から宮間ボランチ、鮫島右ハーフに代ったんですけど、そのときも瞬発的にではありますが、勢いはありましたしね
(スタメン落ちした鮫島はかなり気合が入っていました)。
それに対して右サイドは途中から川澄を下げて大野が入っても(トップに菅澤優衣香)あまり機能しませんでした。
大野は素晴らしい技術や位置取りのセンスを持っていますけど、サイドはやはりスピードや上下の運動量が必要ですから、その点ではやはり川澄(普段の調子の)が勝ります。
控え組を眺めると右サイドのアタッカーとしては永里亜紗乃がいましたけど、試した方がよかったような気がしてなりません…。

ちなみにイタリア戦のスタメンは、GK海堀あゆみ(前の試合では山根恵里奈)、4バックに近賀ゆかり・岩清水梓・熊谷紗希・宇津木瑠美(同、鮫島彩)、阪口夢穂(同、川村優理)と澤穂希のWボランチ、左サイドハーフが宮間あや、川澄奈穂美、2トップは大野忍(同、安藤梢)と大儀見優季。
前の試合から3人代えていましたけど、おそらく出来のいい方が本番のスタメンということなのでしょう。
私の見る限り、GKは海堀の方が安定感がありましたし、ボランチはやはり阪口、2トップは安藤の方が大儀見と相性が良さそう。菅澤さんは大儀見と位置取りがかぶる場面がありましたしね。
私の考えるベストメンバーは、イタリア戦のそれの大野のところが安藤になったものです。

ただ、W杯本番というのは怪我やカードがありますから、常にベストな布陣で臨めるとも限りません。
イタリア戦でも澤を下げて宮間と阪口のボランチになった以降の方(後半17分)がチャンスが少なかったのも気になります。
澤は攻守に渡って中盤を活性化させていただけではなく、後半7分の得点場面でも、その視野の広さで右サイドを駆け上がった宇津木へ展開のパスを出し、宇津木が素晴らしいクロスを蹴り込んで、大儀見の技ありゴールに繋がりましたからね。
しかし、澤も年齢が年齢ですから、全試合90分出場というのはさすがに荷が重すぎます。
本番でも宮間ボランチのケースがあるでしょう。そのときに左サイドの攻めをどうするのか、鮫島は交代してしばらくは
縦に仕掛けるいいプレイがありましたけど、それが長くは続きませんでした。他にも攻めのアイデアをいくつも用意しておかねばなりませんよね。

なでしこの攻撃がやっぱり”サイド”です。
本番までにもうひとつレベルアップせねばなりません。
それが出来れば、優勝もぐっと近づくはず!
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