平成はサッカーの時代
昨日2月26日(平成31年)、今上陛下の即位30年を祝う宮中茶会には、平成を代表するアスリートたちも招かれ、そのひとりだったキングカズ・三浦知良は、皇后陛下から「Jリーグ元年からずっと見ていて、いつかお話をしたかった」と声をかけられ、現役への意欲を一層高めたそうです。
天皇皇后両陛下とサッカーといえば、男女W杯への関心のみならず、個々の日本人選手の動静にも詳しく、ドイツW杯前に代表の4選手(ジーコと川渕三郎キャプテンも)が皇居に招かれた際、中村俊輔の所属クラブについて「スコットランドのセルティックですね」とすらすら話をされたり、5季に渡る欧州挑戦からJに復帰したばかりの川口能活へ「長い海外生活はいかがでしたか?」と尋ねられたりしたのは大きな驚きでしたし、両選手に大きな力を与えたに違いありません。
日本サッカーは、天皇杯や皇后杯はもちろん、代表ではヤタガラスを胸に『君が代を』歌うので、もともと皇室の色が強いともいえますが、ことにこの平成という時代は、Jリーグ発足が平成4年、ドーハの悲劇が平成5年、W杯初出場が平成10年ですから、サッカーの時代だったといっていいでしょう。
そんな日本サッカーですが、代表では昨年から森保一監督の下、”ジャパンズウェイ”への挑戦がなされていますし、J1では今季から外国人のアジア枠が廃止され、外国人枠が”3+1(アジア)→5”という大きな変更を決断しました。
これにJリーグ提携国枠というのがあるので、6人の外国選手がピッチに立てるようになり、”日本人選手の方が少ない”という状況が起きるようにもなったわけです。
むろんこれだと”日本人の出場機会と経験”を奪いかねないので、Jリーグでは同時に〈ホームグロウン制度〉を設け、地元クラブで育った選手2名を登録しなければいけないことにしました。
ただ、ホームグロウン制度の影響は限定的でしょうし、やはり外国人との過酷な競争は避けられません。
そこで外国人から学び、また切磋琢磨することで、日本人のレベルアップに繋げるという方向に舵をきったわけです。
キングカズの名言に「日本も世界なんですよ」というものがありますが、いよいよJリーグも本格的にグローバル化されてゆくということです。
その外国人の国別登録数を見ると、スペインが昨季の5→10という大きな伸びを見せています。
しかも、イニエスタやトーレスやシャビといったビッグネームが並ぶのですから存在感はより大きいものがあります。
他の欧州の国もちらほら増え始めていますし、欧州で名を成した選手が、ピークを過ぎてからJを最後の主戦場にするというひとつの流れができ始めているといっていいでしょう。
これらの選手からは多くのことが学べますし、ビッグネームは世界のファンやメディアからの関心も高いのでJリーグのアピールにも繋がるので一石二鳥です。
また、J提携国はサッカー発展途上の東南アジアの国がほとんどですが、Jリーグは彼らにとって夢を叶える挑戦の場にもなっています。
近年ではタイのチャナティップ(札幌)などの好選手がやってきて大いに活躍し、Jリーグを盛り上げるだけではなく、タイからの応援客も呼び込むという素晴らしい循環も見せています。
東南アジアの選手はこれからどんどんレベルアップしてゆくでしょうし、将来は欧州に挑戦する選手も出てくることでしょう。
そうなれば、現在でも”アジアナンバー1リーグ”とされるJリーグは、”欧州へのステップアップの場”としての機能も持つようになり、より価値が上がってゆくはずです。
今上陛下は即位30年式典のお言葉のなかで、「島国として比較的恵まれた形で独自の文化を育ててきた我が国も、いまグローバル化する世界のなかで、さらに外に向かって開かれ、そのなかで叡智を持って自らの立場を確立し、誠意を持って他国との関係を構築していくことが求められているのではないかと思います」とおっしゃられていました。
これはJリーグが進むべき指針でもありますし、Jリーグが率先してその道を進むことで、国と国民へ好影響を与えることも可能です。
日本サッカーはそういう大きな志を持たねばなりません。
そして同時に、旭日旗問題に代表される負の影響を持っていることも意識する必要があります。
毅然とした態度で貫くべきところは貫き、簡単に迎合しない。
それができなければグローバル化もなにもありません。

天皇皇后両陛下とサッカーといえば、男女W杯への関心のみならず、個々の日本人選手の動静にも詳しく、ドイツW杯前に代表の4選手(ジーコと川渕三郎キャプテンも)が皇居に招かれた際、中村俊輔の所属クラブについて「スコットランドのセルティックですね」とすらすら話をされたり、5季に渡る欧州挑戦からJに復帰したばかりの川口能活へ「長い海外生活はいかがでしたか?」と尋ねられたりしたのは大きな驚きでしたし、両選手に大きな力を与えたに違いありません。
日本サッカーは、天皇杯や皇后杯はもちろん、代表ではヤタガラスを胸に『君が代を』歌うので、もともと皇室の色が強いともいえますが、ことにこの平成という時代は、Jリーグ発足が平成4年、ドーハの悲劇が平成5年、W杯初出場が平成10年ですから、サッカーの時代だったといっていいでしょう。
そんな日本サッカーですが、代表では昨年から森保一監督の下、”ジャパンズウェイ”への挑戦がなされていますし、J1では今季から外国人のアジア枠が廃止され、外国人枠が”3+1(アジア)→5”という大きな変更を決断しました。
これにJリーグ提携国枠というのがあるので、6人の外国選手がピッチに立てるようになり、”日本人選手の方が少ない”という状況が起きるようにもなったわけです。
むろんこれだと”日本人の出場機会と経験”を奪いかねないので、Jリーグでは同時に〈ホームグロウン制度〉を設け、地元クラブで育った選手2名を登録しなければいけないことにしました。
ただ、ホームグロウン制度の影響は限定的でしょうし、やはり外国人との過酷な競争は避けられません。
そこで外国人から学び、また切磋琢磨することで、日本人のレベルアップに繋げるという方向に舵をきったわけです。
キングカズの名言に「日本も世界なんですよ」というものがありますが、いよいよJリーグも本格的にグローバル化されてゆくということです。
その外国人の国別登録数を見ると、スペインが昨季の5→10という大きな伸びを見せています。
しかも、イニエスタやトーレスやシャビといったビッグネームが並ぶのですから存在感はより大きいものがあります。
他の欧州の国もちらほら増え始めていますし、欧州で名を成した選手が、ピークを過ぎてからJを最後の主戦場にするというひとつの流れができ始めているといっていいでしょう。
これらの選手からは多くのことが学べますし、ビッグネームは世界のファンやメディアからの関心も高いのでJリーグのアピールにも繋がるので一石二鳥です。
また、J提携国はサッカー発展途上の東南アジアの国がほとんどですが、Jリーグは彼らにとって夢を叶える挑戦の場にもなっています。
近年ではタイのチャナティップ(札幌)などの好選手がやってきて大いに活躍し、Jリーグを盛り上げるだけではなく、タイからの応援客も呼び込むという素晴らしい循環も見せています。
東南アジアの選手はこれからどんどんレベルアップしてゆくでしょうし、将来は欧州に挑戦する選手も出てくることでしょう。
そうなれば、現在でも”アジアナンバー1リーグ”とされるJリーグは、”欧州へのステップアップの場”としての機能も持つようになり、より価値が上がってゆくはずです。
今上陛下は即位30年式典のお言葉のなかで、「島国として比較的恵まれた形で独自の文化を育ててきた我が国も、いまグローバル化する世界のなかで、さらに外に向かって開かれ、そのなかで叡智を持って自らの立場を確立し、誠意を持って他国との関係を構築していくことが求められているのではないかと思います」とおっしゃられていました。
これはJリーグが進むべき指針でもありますし、Jリーグが率先してその道を進むことで、国と国民へ好影響を与えることも可能です。
日本サッカーはそういう大きな志を持たねばなりません。
そして同時に、旭日旗問題に代表される負の影響を持っていることも意識する必要があります。
毅然とした態度で貫くべきところは貫き、簡単に迎合しない。
それができなければグローバル化もなにもありません。


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