米ドラ1がNPBへ
今日5月31日(2019年)の野球メディアは、”菊池雄星×大谷翔平”の花巻東の先輩後輩対決に大注目していましたが、エンゼルスのオーツマス監督が「左投手相手の数字」を理由に大谷選手をスタメンから外したことで、すべては雲散霧消。
日本の複数メディアが現地にスタッフを派遣していたそうなので、大きな肩透かしとなったことでしょう。
しかも、先発した菊池投手も4回途中6失点でKOされてしまったのですから、日本の野球ファンとしても散々な一日でした。
それにしても、メジャーには”営業面での忖度”はあまりないのでしょうか?
日本(特に北海道ファイターズがらみ)ならなにがなんでも対戦させそうなものなのに…。
メジャーリーグは、やはりアメリカ人の性質が大きく関わるのか、”数字”や”事実”に厳しい印象があります。
日本のようにベテランへの年功賃金はありませんし、話題性や人気があっても成績を残せない選手はスタメンを外れたり、3Aに落とされてしまいます。
この基準を日本にあてはめれば、平成の怪物はすでに引退しているでしょうし、高校通算最多HRはまだまだ2軍暮らしのはずです。
そのメジャーのシビアさというのは、選手との契約のときにも発揮され、日本には存在しない”メディカルチェック”を通過せねばなりません。
ここでなにか選手に瑕疵が見つかれば、契約に至らなかったり、契約金がねぎられたりするわけです。
日本人メジャーリーガーでも、岩隈久志投手や前田健太投手がこれを食らいました。
ちょっと釈然としないものもありますが、大型契約後に故障で成績が振るわず、”不良債権”扱いされるよりはましと考えるべきなのでしょう。
そのメディカルチェックの妙といいますか、今日、福岡ホークスが珍しい選手との契約を発表しました。
笑顔で会見に臨んだのは、アメリカ国籍のカーター・スチュワート投手19歳。
総額620万ドル、出来高を含めると最大1200万ドルの6年契約だそうです。
彼は高卒の昨年、アトランタ・ブレーブスからドラフト1巡目指名を受けたものの、「手首に異常が見つかった」との理由で契約金をねぎられ、破談に終わった選手です。
その後、短大に進学し、今年の指名に備えていたはずでしたが、急転直下、進路を日本のプロ野球に変更したというわけです。
メジャーのドラフト有力株がそのまま日本にやってくるというケースは初めてなので、これはなかなか画期的な出来事です。
その日本行きの理由について、スチュワート投手の代理人であるスコット・ボラス氏(有名なやり手)は”マイナーリーグと日本プロ野球(NPB)の環境・待遇の違い”を上げていました。
簡単にいうと、マイナーリーグは移動や住環境、食事面も劣悪で、ギャラも少ないというわけです。
メジャーリーガーが高給取りなのは有名ですが(平均年俸がNPBの10倍)、ことマイナーリーグに目を移すと平均が8000~1万ドルくらいになってしまいます。
NPBの2軍の最低保証年俸が440万円なのですから、どれだけ少ないかわかるというものです。
また、メジャーでは在籍6年でフリーエージェントの権利を取るまでは年俸が抑制されるという慣習がある上に、18年シーズンからは25歳未満の選手が受け取れる金額への制限ルールが導入され、年間500万ドル(契約金も込みで)までと定められました。
もっとも、”投手”でいうと、メジャー昇格の平均年齢は24、5歳ですから、年俸は自然に抑制されてしまいます。
かりにスチュワート投手がアメリカ球界に進んだ場合、最初の6年は、契約金が300万ドルだったとしても、そこにプラス6万ドルの収入にしかならない可能性がけっこうあります。
福岡ホークスとの契約と比べると、かなりの差になりますよね。
そして、スチュワート投手の一番の目標は、日本の6年間で素晴らしい活躍をし、ポスティングでメジャーへ移籍することでしょう。
これだとメジャーの球団と自由に交渉できますし、”25歳以上”になっていますから、年俸の制限もありません(田中将大投手のときみたいな感じになります)。
マイナス面としては、メジャーでの通算記録が伸びにくい、日米の野球の違いにその都度適応しなければならない、家族と離れて寂しいなどがありますが、プラス面の方がずっと大きいようにしか思えません。
スチュワート投手が成功したら、”日本経由”がどっと増えるんじゃないでしょうか。
また、この日本経由は日本の球団にもメリットがあって、ポスティングが上手くいけば最高20万ドルの入札金を得ることができるので、選手に払った金額はチャラになるどころか、ひと儲けできちゃうんです。
もちろん、日本の新人選手よりは獲得にお金がかかるので、アメリカから来た選手が活躍しなければ、かなりの損になってしまいますけど、”メジャーのドラフト有望株”ならばその可能性は低いといっていいでしょう。
ほんと、NPBには得が大きい。
NPBがメジャーへの”選手供給リーグ”になりかねませんが、野球ファンは若手有望株の成長途上を楽しむことができますし、NPBは金銭的に潤うのですから、日本経由をどんどん促進させて欲しいものです。
もっとも、そうなればメジャーの方からなにか注文が飛んできて、ドラフトやポスティングのルールを無理やり変えようとするでしょうね。
そのときにしっかり交渉ができるかどうか、NPBはいまからしっかり準備をしておかねばなりません!

日本の複数メディアが現地にスタッフを派遣していたそうなので、大きな肩透かしとなったことでしょう。
しかも、先発した菊池投手も4回途中6失点でKOされてしまったのですから、日本の野球ファンとしても散々な一日でした。
それにしても、メジャーには”営業面での忖度”はあまりないのでしょうか?
日本(特に北海道ファイターズがらみ)ならなにがなんでも対戦させそうなものなのに…。
メジャーリーグは、やはりアメリカ人の性質が大きく関わるのか、”数字”や”事実”に厳しい印象があります。
日本のようにベテランへの年功賃金はありませんし、話題性や人気があっても成績を残せない選手はスタメンを外れたり、3Aに落とされてしまいます。
この基準を日本にあてはめれば、平成の怪物はすでに引退しているでしょうし、高校通算最多HRはまだまだ2軍暮らしのはずです。
そのメジャーのシビアさというのは、選手との契約のときにも発揮され、日本には存在しない”メディカルチェック”を通過せねばなりません。
ここでなにか選手に瑕疵が見つかれば、契約に至らなかったり、契約金がねぎられたりするわけです。
日本人メジャーリーガーでも、岩隈久志投手や前田健太投手がこれを食らいました。
ちょっと釈然としないものもありますが、大型契約後に故障で成績が振るわず、”不良債権”扱いされるよりはましと考えるべきなのでしょう。
そのメディカルチェックの妙といいますか、今日、福岡ホークスが珍しい選手との契約を発表しました。
笑顔で会見に臨んだのは、アメリカ国籍のカーター・スチュワート投手19歳。
総額620万ドル、出来高を含めると最大1200万ドルの6年契約だそうです。
彼は高卒の昨年、アトランタ・ブレーブスからドラフト1巡目指名を受けたものの、「手首に異常が見つかった」との理由で契約金をねぎられ、破談に終わった選手です。
その後、短大に進学し、今年の指名に備えていたはずでしたが、急転直下、進路を日本のプロ野球に変更したというわけです。
メジャーのドラフト有力株がそのまま日本にやってくるというケースは初めてなので、これはなかなか画期的な出来事です。
その日本行きの理由について、スチュワート投手の代理人であるスコット・ボラス氏(有名なやり手)は”マイナーリーグと日本プロ野球(NPB)の環境・待遇の違い”を上げていました。
簡単にいうと、マイナーリーグは移動や住環境、食事面も劣悪で、ギャラも少ないというわけです。
メジャーリーガーが高給取りなのは有名ですが(平均年俸がNPBの10倍)、ことマイナーリーグに目を移すと平均が8000~1万ドルくらいになってしまいます。
NPBの2軍の最低保証年俸が440万円なのですから、どれだけ少ないかわかるというものです。
また、メジャーでは在籍6年でフリーエージェントの権利を取るまでは年俸が抑制されるという慣習がある上に、18年シーズンからは25歳未満の選手が受け取れる金額への制限ルールが導入され、年間500万ドル(契約金も込みで)までと定められました。
もっとも、”投手”でいうと、メジャー昇格の平均年齢は24、5歳ですから、年俸は自然に抑制されてしまいます。
かりにスチュワート投手がアメリカ球界に進んだ場合、最初の6年は、契約金が300万ドルだったとしても、そこにプラス6万ドルの収入にしかならない可能性がけっこうあります。
福岡ホークスとの契約と比べると、かなりの差になりますよね。
そして、スチュワート投手の一番の目標は、日本の6年間で素晴らしい活躍をし、ポスティングでメジャーへ移籍することでしょう。
これだとメジャーの球団と自由に交渉できますし、”25歳以上”になっていますから、年俸の制限もありません(田中将大投手のときみたいな感じになります)。
マイナス面としては、メジャーでの通算記録が伸びにくい、日米の野球の違いにその都度適応しなければならない、家族と離れて寂しいなどがありますが、プラス面の方がずっと大きいようにしか思えません。
スチュワート投手が成功したら、”日本経由”がどっと増えるんじゃないでしょうか。
また、この日本経由は日本の球団にもメリットがあって、ポスティングが上手くいけば最高20万ドルの入札金を得ることができるので、選手に払った金額はチャラになるどころか、ひと儲けできちゃうんです。
もちろん、日本の新人選手よりは獲得にお金がかかるので、アメリカから来た選手が活躍しなければ、かなりの損になってしまいますけど、”メジャーのドラフト有望株”ならばその可能性は低いといっていいでしょう。
ほんと、NPBには得が大きい。
NPBがメジャーへの”選手供給リーグ”になりかねませんが、野球ファンは若手有望株の成長途上を楽しむことができますし、NPBは金銭的に潤うのですから、日本経由をどんどん促進させて欲しいものです。
もっとも、そうなればメジャーの方からなにか注文が飛んできて、ドラフトやポスティングのルールを無理やり変えようとするでしょうね。
そのときにしっかり交渉ができるかどうか、NPBはいまからしっかり準備をしておかねばなりません!


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