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五輪マラソン・競歩、東京都がすべてを失う前に

この10月16日、国際オリンピック委員会(IOC)から突如として降ってきた〈五輪マラソン・競歩の東京→札幌案〉は、東京都が小池百合子知事を中心に「絶対反対だ」といって東京存続を模索しているにも関わらず、IOCは「決定事項」という態度を崩さないばかりか、その線で話をガンガン前に進め、今日31日の報道ではマラソン・競歩の日程変更を検討している段階というのですから、東京都は完全に置いてけぼりの周回遅れになっちゃっています。
ことここまでくると、どう考えても東京都はマラソン・競歩を諦めるべきです。
IOCが納得するレベルでの”暑さ対策”を提示できなかったことで、勝負は終わっているのです。
IOCのジョン・コーツ調整委員長も「東京でやることはない」と断言し、小池知事にも直接釘を刺しているのですから、この決定が覆ることはありません。
「トライアスロンやマラソンスイミングの変更もありえる」との脅しのような話も出てきているのですから、大人しくしているのが吉というものです。

ただ、コーツ調整委員長の話をよくよく聞いていると、「東京以外」という決定は微動だにしないものの、「札幌開催」という部分にはそこまでこだわりがあるようにも思えません。
これは、この変更案が発覚した当初、IOCのトーマス・バッハ会長が「札幌ドーム発着」といっていたのに、札幌ドームの改修が難しいことがわかると、「大通公園発着」に変わったことがヒントになっています。
IOCは、ある程度気温が低く、大規模なマラソン大会(日本陸連公認)が開催されている都市であれば、代替地として了承する可能性がある、と私は見ています。

ですから、東京都は断腸の思いでマラソン・競歩を諦め、東京からそこそこ近い都市を代替地として推薦すべきです。
自分の面子を守るためにも、都民の理解を得るためにも、それが一番なんです。
判断が遅れれば遅れるほど、すべてをIOCに持っていかれてしまいます。
東京都に寄せられた都民の意見では、”9割が移転に反対”だったそうで、ポピュリズムの権化たる小池知事はそれを背景に徹底抗戦を選択しているのでしょうけど、それが都民のためになるとは思えません。
知事ならば早急に正しい決断をすべきです。

今回のことで我々が勘違いしてはいけないのは、五輪の主催者はIOCであり、開催地は場所や施設やサポートを提供しているだけだということです。
IOCが東京都に相談せず移転を決定したことは確かに傍若無人としかいいようがありませんが、彼らは主催者として大会に関する問題点を取り除きたいと思っているだけです。
仮に真夏の東京でのマラソン・競歩を強行して、選手や観客がバタバタと倒れたとすれば、東京都が批判を受けるのはいうまでもなく、IOCだって矢面に立たされますし、オリンピックそのもののイメージだって傷つきかねないわけです。
東京大会は今回だけのことですが(数十年後にあるとしても)、オリンピックは次の大会、また次の大会へと続いてゆくんですから、IOCが慎重になるのもわかるというものです。

IOCの絶対的価値観は、五輪憲章の輝かしい第1章に書かれている〈オリンピック・ムーブメント〉です。
これは「スポーツを通じて相互理解を深め、世界平和に繋げること」です。
彼らはそれを金科玉条にし、その価値観を世界共通のものにすることで、世界での存在感をより確固たるものにしようとしているわけです。
意地の悪いひとはこれを「スポーツを通じた世界支配」と揶揄しますけど、とにかくIOCはオリンピックの価値が損なわれることを嫌います。
東京都はそれを念頭に入れながらあらゆることを判断すべきなんです。

東京都民も、IOCを恨むのではなく、適切な暑さ対策をしてこなかった都と小池知事へ批判の目を向けるべきです。
小池知事などはそれを逸らすために徹底抗戦しているようにも見えます。
最新の情報では、IOCは閉会式がある8月9日に札幌で男女マラソンを同日開催したい意向とのことです。
そうなれば、移動距離や選手の体調から、優勝者は東京での閉会式への参加が不可能になる公算が極めて高いといっていいでしょう。
それよりも代替地に東京からそこそこ近い都市を選び、そこでこれまでの日程通り朝に男子のマラソンを実施し、その後、休息を挟んだ優勝者を東京へと送り、午後8時からの閉会式の前に、新国立競技場の周りを少し走ってもらって、そのまま入場してゴールテープ切ってもらえば、綺麗な演出になるはずです。

とにかく東京を諦めるところからのスタートなんです。
もう時間はありません。
いまこそ都民が賢さを発揮するときです。
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