東京五輪・大会7日目 日本柔道は重量級でも超強い
今大会はなかなか結果が出せない日本競泳陣ですが、なかでも期待に応えられていないのが日本のエース瀬戸大也です。
得意の400m個人メドレーも200mバタフライも決勝にすら進めないというのはまさに予想外でした。
そして最後に残されたのは200m個人メドレー。
大会7日目(7月29日)の午前中に行われた準決勝は瀬戸にとって大きなレースになりました。瀬戸だけに瀬戸際です。
そこで全体8位以内に入らなければ瀬戸の五輪は終わりでしたが、ついに実力を発揮し、課題だった後半も失速せずに全体3位で決勝進出。第一関門クリアです。
またこの準決勝では萩野公介も全体6位で決勝を決めました。
個人種目はこの2個メだけに絞ってきた萩野は、この数年の不調を思い出したのか、レース後に涙し、ライバルの瀬戸と一緒に泳げる決勝を「神さまがくれた贈り物」と表現していました。
決勝を前にあまり感極まって欲しくないところですが、こういうところも萩野らしさといえばらしさですかね。
決勝は瀬戸と2人で高め合って欲しいものです。がんばって!
そしてこの大会7日目はなんといっても柔道です。男女ともに凄かった。
まずは女子78キロ級の濱田尚里(はまだしょうり)。
軍隊格闘術でもあるサンボの世界選手権で優勝したこともあるこの自衛隊1等陸尉は、その得意の寝技でガンガン勝ち上がり、日本女子が苦手とする重量級ということを忘れさせてくれます。
決勝でも立ち上がりにマドレーヌ・マロンガ(フランス)が投げを打ってきたところを上から潰すと、亀になったマロンガをあっという間にひっくり返し、そのまま崩れ上四方固めで一本勝ち。
わずか69秒の出来事でした。
マロンガとは互いを知り尽くしたライバル関係だったので、決勝は立ち技×寝技の緊迫した展開になるかと思われましたが、この日の濱田の高い集中力がマロンガを呑みこんだということろでしょうか。
私も濱田のあまりの強さにポカンとしちゃいました。
これで濱田はこの日すべてを寝技での一本勝ち。
準決勝もそうだったように相手の投げ技をこらえてから素早く寝技・関節技に入る流れは圧巻でした。
しかも濱田の寝技は相手の体力を奪ったり、時間を潰したりするものではなく、”仕留める”ためのものでしたから、その切れ味は鳥肌ものです。
自衛官なので難しいでしょうけど、覆面でもして総合格闘技に出場したら伝説のチャンピオンになりそうです。
全4試合にかかった時間が計7分42秒というのも、この日の濱田の圧倒的な強さを表していますし、吉田沙保里から”霊長類最強女子”の称号を譲って欲しいくらいでした。
本当に見事な勝利、名前もしょうり、金メダルおめでとう!
(試合中ではド迫力なのに、畳を降りるとシャイな感じで可愛らしいので、人気が出そう。)
この濱田に続きたい男子100キロ級のウルフ・アロンは、冷静と情熱の間といった感じの柔道を展開し、気迫十分ながら試合の流れもしっかり掴むという盤石な試合運びでした。
泥臭いディフェンスを意識しつつも警告を受けないようにして、チャンスと見れば一気に攻めるというプランだったでしょうか、それがはまっていましたよね。
この日のアロンは本当に強かった。
チョ・グハム(韓国)との決勝戦では、なかなか攻めきれずに延長戦に突入するも、アロンはチョをよく研究していて相手が得意とする背負い投げを完全に封じ、終始危なげありません。
スタミナもアロンが大きく上回ってしましたし、チョは攻めあぐね、警告が2枚出たあとも、いつもう1枚出て反則負けになってもおかしくないくらいでした。延長戦はレフェリーも主審も反則決着を嫌う傾向なので仕方ないかもしれませんが、日本全体が「早くカードを出せよ!」と叫んでいたに違いありません。
しかしそんなカードなんていらなかったんです。
延長5分30秒過ぎ、アロンの豪快な大内刈りが決まって一本勝ち!
画になる勝ち方での金メダル!やったああ!
この勝利に天を仰いで涙するウルフ・アロン。ここ数年は怪我も多かったので苦しかった時期が思い出されたのかもしれません。
それにしてもこの100キロ級の金メダルは2000年の井上康生以来ですから本当に快挙です。
東京都葛飾区出身ということを考えれば都民栄誉賞も確実ですね!おめでとう!
体操女子個人総合では日本のエース村上茉愛が団体戦と同じ5位でのフィニッシュ。
予選で落下した段違い平行棒をしっかりキャッチし、得意の床ではしっかり自分の演技が出来たので競技後は笑顔でした。この選手は笑顔が似合います。
「4種目やるのはこれが最後」といっていたのはちょっと寂しかったですけど、「(個人の)床ではメダルを狙いにゆく」という力強い宣言があったので大いに期待しましょう。
体操の橋本大輝は「チャンピオンは涙を見せない」といっていましたが、卓球の女子シングルで3位決定戦に勝利し、女子個人初のメダルを獲った伊藤美誠が泣きもせず喜びもしなかったのは印象的でした。VTRだけ見たら予選の試合で勝ったときみたいです。
伊藤本人も「悔しい銅メダル」と漏らしていたように、これは準決勝でおない年のソン・エイサに0-4で完敗したことが理由です。
子供の頃からのライバルであるソンに負けるにしても、もっと僅差でなくてはならないという忸怩たる思いがあったに違いありません。
しかしそれでメンタルをぶらさずに銅メダルを確保したのは立派ですし、その悔しさが伊藤をさらに成長させてゆくと思います。
もちろん、今大会でも団体戦でリベンジの機会がありますしね!
とうわけで大会7日目も熱い戦いの連続でした。
日程ももうすぐ折り返しですけど、東京五輪が楽しすぎます!

得意の400m個人メドレーも200mバタフライも決勝にすら進めないというのはまさに予想外でした。
そして最後に残されたのは200m個人メドレー。
大会7日目(7月29日)の午前中に行われた準決勝は瀬戸にとって大きなレースになりました。瀬戸だけに瀬戸際です。
そこで全体8位以内に入らなければ瀬戸の五輪は終わりでしたが、ついに実力を発揮し、課題だった後半も失速せずに全体3位で決勝進出。第一関門クリアです。
またこの準決勝では萩野公介も全体6位で決勝を決めました。
個人種目はこの2個メだけに絞ってきた萩野は、この数年の不調を思い出したのか、レース後に涙し、ライバルの瀬戸と一緒に泳げる決勝を「神さまがくれた贈り物」と表現していました。
決勝を前にあまり感極まって欲しくないところですが、こういうところも萩野らしさといえばらしさですかね。
決勝は瀬戸と2人で高め合って欲しいものです。がんばって!
そしてこの大会7日目はなんといっても柔道です。男女ともに凄かった。
まずは女子78キロ級の濱田尚里(はまだしょうり)。
軍隊格闘術でもあるサンボの世界選手権で優勝したこともあるこの自衛隊1等陸尉は、その得意の寝技でガンガン勝ち上がり、日本女子が苦手とする重量級ということを忘れさせてくれます。
決勝でも立ち上がりにマドレーヌ・マロンガ(フランス)が投げを打ってきたところを上から潰すと、亀になったマロンガをあっという間にひっくり返し、そのまま崩れ上四方固めで一本勝ち。
わずか69秒の出来事でした。
マロンガとは互いを知り尽くしたライバル関係だったので、決勝は立ち技×寝技の緊迫した展開になるかと思われましたが、この日の濱田の高い集中力がマロンガを呑みこんだということろでしょうか。
私も濱田のあまりの強さにポカンとしちゃいました。
これで濱田はこの日すべてを寝技での一本勝ち。
準決勝もそうだったように相手の投げ技をこらえてから素早く寝技・関節技に入る流れは圧巻でした。
しかも濱田の寝技は相手の体力を奪ったり、時間を潰したりするものではなく、”仕留める”ためのものでしたから、その切れ味は鳥肌ものです。
自衛官なので難しいでしょうけど、覆面でもして総合格闘技に出場したら伝説のチャンピオンになりそうです。
全4試合にかかった時間が計7分42秒というのも、この日の濱田の圧倒的な強さを表していますし、吉田沙保里から”霊長類最強女子”の称号を譲って欲しいくらいでした。
本当に見事な勝利、名前もしょうり、金メダルおめでとう!
(試合中ではド迫力なのに、畳を降りるとシャイな感じで可愛らしいので、人気が出そう。)
この濱田に続きたい男子100キロ級のウルフ・アロンは、冷静と情熱の間といった感じの柔道を展開し、気迫十分ながら試合の流れもしっかり掴むという盤石な試合運びでした。
泥臭いディフェンスを意識しつつも警告を受けないようにして、チャンスと見れば一気に攻めるというプランだったでしょうか、それがはまっていましたよね。
この日のアロンは本当に強かった。
チョ・グハム(韓国)との決勝戦では、なかなか攻めきれずに延長戦に突入するも、アロンはチョをよく研究していて相手が得意とする背負い投げを完全に封じ、終始危なげありません。
スタミナもアロンが大きく上回ってしましたし、チョは攻めあぐね、警告が2枚出たあとも、いつもう1枚出て反則負けになってもおかしくないくらいでした。延長戦はレフェリーも主審も反則決着を嫌う傾向なので仕方ないかもしれませんが、日本全体が「早くカードを出せよ!」と叫んでいたに違いありません。
しかしそんなカードなんていらなかったんです。
延長5分30秒過ぎ、アロンの豪快な大内刈りが決まって一本勝ち!
画になる勝ち方での金メダル!やったああ!
この勝利に天を仰いで涙するウルフ・アロン。ここ数年は怪我も多かったので苦しかった時期が思い出されたのかもしれません。
それにしてもこの100キロ級の金メダルは2000年の井上康生以来ですから本当に快挙です。
東京都葛飾区出身ということを考えれば都民栄誉賞も確実ですね!おめでとう!
体操女子個人総合では日本のエース村上茉愛が団体戦と同じ5位でのフィニッシュ。
予選で落下した段違い平行棒をしっかりキャッチし、得意の床ではしっかり自分の演技が出来たので競技後は笑顔でした。この選手は笑顔が似合います。
「4種目やるのはこれが最後」といっていたのはちょっと寂しかったですけど、「(個人の)床ではメダルを狙いにゆく」という力強い宣言があったので大いに期待しましょう。
体操の橋本大輝は「チャンピオンは涙を見せない」といっていましたが、卓球の女子シングルで3位決定戦に勝利し、女子個人初のメダルを獲った伊藤美誠が泣きもせず喜びもしなかったのは印象的でした。VTRだけ見たら予選の試合で勝ったときみたいです。
伊藤本人も「悔しい銅メダル」と漏らしていたように、これは準決勝でおない年のソン・エイサに0-4で完敗したことが理由です。
子供の頃からのライバルであるソンに負けるにしても、もっと僅差でなくてはならないという忸怩たる思いがあったに違いありません。
しかしそれでメンタルをぶらさずに銅メダルを確保したのは立派ですし、その悔しさが伊藤をさらに成長させてゆくと思います。
もちろん、今大会でも団体戦でリベンジの機会がありますしね!
とうわけで大会7日目も熱い戦いの連続でした。
日程ももうすぐ折り返しですけど、東京五輪が楽しすぎます!


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