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夏こそパンまつり

4月30日といえばゴールデンウィークも始まったばかりで、多くのひとたちは「明日はなにをしよう!」とウキウキな気分でしょうけど、一部のマニアにとっては終わりの日です。
明日からはもうあのシールを探さなくていいんです。
日本の春の風物詩〈ヤマザキ春のパンまつり〉の3ヶ月がついに終わりました。
みなさんは2022年の白いスマイルボウルをいくつゲットできたでしょう?サラダにもスープにも手ごろなので家族分を揃えたいですよね。

1981年にスタートした春のパンまつり(当初は食パンまつり)は今年で42回を数え、配った”白いお皿”は累計5億枚を超えるといいます。日本の家庭の食器棚に1枚くらい入っているかもしれません。
ちなみに、このお皿は陶器っぽく見えますが、実は強化ガラス製で割れにくく、傷つきにくいのが特徴です。長く使い続けて欲しいという山崎製パンさんの思いがこもっているといっていいでしょう。
しかも、実売するとしたら数百円という価値だそうですから、なんとも太っ腹です。

山崎製パンさんがそんなキャンペーンを長年続けているのは、「春にパンの売り上げが伸びるから」だそうです。
お客様への感謝もそうですし、他メーカーとの競争も背景にある戦略なのでしょう。
またこれは私の勝手な分析ですが、春は新生活が始まる時期のためか朝食を食べるひとの割合が多く、メーカーとしてはできるだけ多くの消費者に朝のパン食を習慣づけたいのだと思います。
そういえば、漫画やアニメでトーストをくわえた女の子が曲がり角で誰かとぶつかるのもたいてい春です。
これもパンメーカーのステマだとしたら、我々日本人はもうすでに完全にやられています。

そして、その春の次にやってくる夏はというと、残念ながらパン屋さんにとって苦難の季節として知られています。
まず作るのがきつい。発酵の塩梅が難しいのはもちろん、焼くときの熱さが辛い。
しかも夏場は消費者の方も”パン=焼く”に暑苦しさを感じるのか、なかなかパンに手が伸びません。
美味しいはずのパンの香りを鬱陶しくを感じるのも夏です。昨今は猛暑なのでなおさらです。
暑くなると朝ごはんを食べる率も下がるので、それもパンが売れない原因のひとつでしょうし、パン屋さんにとってもパンメーカーにとっても夏は地獄の季節です。

そんな夏場のパンで唯一売り上げを維持しているのがコンビニのサンドイッチだそうです。
シャキシャキレタスやフルーツサンドなどの清涼感のあるメニューがその要因だといいます。
こういうコンビニのマーケティングには本当に舌を巻きます。
巻くといえば、夏野菜と辛いソースのブリトーも夏場に強いのですからコンビニに隙はありません。
対して、山崎製パンのようにスーパーマーケットが販売の中心になるメーカーは在庫管理や品質管理の面でサンドイッチやブリトーに注力するのは難しいものがあるでしょう。完全にコンビニにしてやられています。
(※デイリーヤマザキとヤマザキショップを合わせてもローソンの3分の1ほどの店舗数。)

しかし山崎製パンを始めとしたメーカーもただ手をこまねいているわけではありません。
ここ数年は”冷やして食べても美味しい”というコンセプトのパンを逐次投入しているんです。”凍らせてもOK”という商品もあります。
ただ、そのいずれもがクリームやフルーツソースを使った菓子パンタイプなんです。
これでは間食にしかなりませんし、油・脂やカロリーだって気になってしまいますから、現代の健康志向には合致しません。

ですから、いまパンメーカーが作るべきは栄養バランスが整った冷やしパンなんです。
私には具体的なアイデアはまったくありませんが、それを最初に開発したメーカーが令和の勝者になるこでしょう。
私は白いお皿にお世話になっていますから、それがぜひ山崎製パンであることを願っています。
そしてそのときはぜひ”夏のパンまつり”を開いて欲しいものです。

夏のおいしさいきいき! キャンペーンのことは忘れましょう!
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