『サインはV』のシゴキは創作の世界だけで
日本の学校スポーツといえば、この令和の時代に入っても指導者による暴力やハラスメントの問題が横行し、度々世間を騒がせていますが、今日(2022年6月29日)報道があった千葉県立松戸高校女子バレーボール部のコーチの”逮捕”は珍しいケースでした。
これはいわゆるシゴキが傷害罪として扱われたものですが、過去の例に照らせば書類送検くらいで済んだはずです。
それが逮捕にまで至ったのが日本人と日本社会の感覚の変化だとすれば、それは歓迎すべきことでしょう。
この事件はバレー部の顧問である男性教諭が練習中の女子部員のミスに怒り、至近距離から女子部員の顔面に複数回ボールを投げつけたというもので、全治1週間の軽傷を負わせたとされています。
女子部員側は学校側にもそれを訴え、当該顧問は県教委から戒告処分を受けたのち、部活の指導からも外れされているとのことですから、概ね事実なのでしょう。
事実に反していたら顧問側は処分を受け入れていないはずです。
そしてそれとは別に傷害事件として捜査が進み、逮捕に至ったわけですが、松戸署によると当該顧問は容疑を一部否認しているとのことなので、口裏合わせなどの証拠隠滅の可能性を考慮したのかもしれません。
目撃者は部員がほとんどでしょうから、顧問が圧力をかけるのは簡単です。
またもうひとつ、書類送検ではなく逮捕となった理由として考えられるのは、事件が複数に及ぶ場合です。
被害部員や他の部員からの事情聴取のなかで、過去の似たような暴力が複数確認され、警察が捜査に入ろうとしているとも考えられます。
今回の顧問がそうと決めつけるわけではありませんが、学校スポーツ(バレー以外も)で問題を起こした指導者の多くが連続的かつ長期間に暴力やハラスメントを行っていることもまた事実ですし、それが隠蔽され続けるというのも学校スポーツではよくある話です。
その背景にあるのは有力指導者による独裁体制です。
結果を出し続けている指導者に周囲が何もいえなくなり、部員側も選手としてのキャリアのために暴力とハラスメントを受け入れるという異常な環境ができているせいです。
今回の松戸高校の顧問も実績のあるコーチだそうですから、訴えを起こした部員側はかなり勇気を振り絞ったことでしょう。
保護者も含め、部員側は守られるべき存在です。
日本の学校スポーツは”学校の売名と部員の進学・就職”というある種のウィンウィン関係で肥大化を続けてきましたが、それによる澱がどうしようもないほどに溜まってしまっていますし、多くの競技で競技人口の割には世界レベルで結果が出ないという矛盾も抱えてしまっています。
しかも”部活で引退”というのがほとんどで、生涯スポーツにも繋がっていないのですから、ただのツールにすぎません。
そういう環境を変えなければ、暴力指導者を何人逮捕しても、根本的な解決にはならないでしょうね。

これはいわゆるシゴキが傷害罪として扱われたものですが、過去の例に照らせば書類送検くらいで済んだはずです。
それが逮捕にまで至ったのが日本人と日本社会の感覚の変化だとすれば、それは歓迎すべきことでしょう。
この事件はバレー部の顧問である男性教諭が練習中の女子部員のミスに怒り、至近距離から女子部員の顔面に複数回ボールを投げつけたというもので、全治1週間の軽傷を負わせたとされています。
女子部員側は学校側にもそれを訴え、当該顧問は県教委から戒告処分を受けたのち、部活の指導からも外れされているとのことですから、概ね事実なのでしょう。
事実に反していたら顧問側は処分を受け入れていないはずです。
そしてそれとは別に傷害事件として捜査が進み、逮捕に至ったわけですが、松戸署によると当該顧問は容疑を一部否認しているとのことなので、口裏合わせなどの証拠隠滅の可能性を考慮したのかもしれません。
目撃者は部員がほとんどでしょうから、顧問が圧力をかけるのは簡単です。
またもうひとつ、書類送検ではなく逮捕となった理由として考えられるのは、事件が複数に及ぶ場合です。
被害部員や他の部員からの事情聴取のなかで、過去の似たような暴力が複数確認され、警察が捜査に入ろうとしているとも考えられます。
今回の顧問がそうと決めつけるわけではありませんが、学校スポーツ(バレー以外も)で問題を起こした指導者の多くが連続的かつ長期間に暴力やハラスメントを行っていることもまた事実ですし、それが隠蔽され続けるというのも学校スポーツではよくある話です。
その背景にあるのは有力指導者による独裁体制です。
結果を出し続けている指導者に周囲が何もいえなくなり、部員側も選手としてのキャリアのために暴力とハラスメントを受け入れるという異常な環境ができているせいです。
今回の松戸高校の顧問も実績のあるコーチだそうですから、訴えを起こした部員側はかなり勇気を振り絞ったことでしょう。
保護者も含め、部員側は守られるべき存在です。
日本の学校スポーツは”学校の売名と部員の進学・就職”というある種のウィンウィン関係で肥大化を続けてきましたが、それによる澱がどうしようもないほどに溜まってしまっていますし、多くの競技で競技人口の割には世界レベルで結果が出ないという矛盾も抱えてしまっています。
しかも”部活で引退”というのがほとんどで、生涯スポーツにも繋がっていないのですから、ただのツールにすぎません。
そういう環境を変えなければ、暴力指導者を何人逮捕しても、根本的な解決にはならないでしょうね。


スポンサーサイト