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仙台の新リンクと羽生結弦

日本のフィギュアスケートはトリノ五輪の荒川静香の金メダル、その後の髙橋大輔や安藤美姫の活躍、そして浅田真央と羽生結弦というスーパースターの登場によって人気競技としての地位を確立させたわけですけど、”やるスポーツ”としては構造的問題もあってマイナースポーツからの脱却は難しく、そのため選手たちの練習環境は人気と比例することなく、なかなか改善されずにきています。
なかでも常々言及されている”通年リンクの不足”は、各地の選手たちにすれば最も欲しているものではあるものの、経済的見地からするとこれを自治体や民間が維持するのはとても困難であり、特に地方では不可能に近いといってもいいでしょう。
そうなると地方の好選手たちは中学校卒業段階、もしくは小学校卒業段階で練習環境のよい都会へ旅立ってゆかざるを得ません。
しかし、親御さんの負担や、フィギュアスケートで成功しなかった場合のことを考えると、リスクは本当に大きいです。

そんななか昨日11月28日(2023年)、地方のフィギュアスケーターを喜ばせるようなニュースが伝えられました。
仙台市がゼビオホールディングスと提携して通年リンクを開設するというのです。
これは現在の多目的アリーナであるゼビオアリーナ仙台の改修費をゼビオHDが負担したのち仙台市に施設を寄付し、それからゼビオHDが仙台市から管理運営権を受託するという最近よくある形態のようです。
リンクの上に可変式の断熱床を敷けば通常の体育館にも早変わりするとのことなので、もちろんこれまで通り仙台89ERSの本拠地としても使われるとのことなので、バスケファンも安心です。

ちなみにこのゼビオリンク(ゼビオさんへの感謝も込めてこう呼ばせてもらいます)は一般開放はせず、フィギュアスケート(やアイスホッケー)の練習と試合のみに使われ、設備の規格も国際大会基準だというのですから、かなりガチなアイスリンクになります。
対して、仙台市にあるもうひとつの通年リンク、アイスリンク仙台は幅広く利用されるようになるのではないでしょうか。
また、宮城県でのフィギュア大会はセキスイハイムスーパーアリーナ(利府町)が使われていますけど、2025年以降は仙台のゼビオリンクになることはまず間違いありません。

もっとも、このゼビオリンクの開設によって宮城県や東北の選手が他地域に流出することを防げるかどうかは別問題です。
理由はハード面ではなくソフト面です。
立派なリンクがあっても、そこで高い技術を教えたり、素敵な振付をしたりしてくれる先生がいなければ、ハイレベルな選手たちの満足する練習環境にはならないのです(私は長野市に住んでいますからそれを痛感しています)。
かつては本田武史や荒川静香、羽生結弦が高校まで練習拠点にしていた仙台市も、いまは有力選手が残ってはくれません。
佐藤駿くんも千葉百音さんも県外に出て行ってしまいました…。

しかし私は仙台フィギュアの未来は決して暗くないと思っています。
そこには羽生結弦がいます。
冬の世界のスーパースターである彼が競技引退後の拠点に故郷・仙台を選んだときは私も正直驚きました。
彼は日本では絶対的な知名度を誇り、熱狂的なファンもいますから、日本で普通に暮らすのはかなり難しいでしょうから、それまで通りカナダで暮らしながらツアーのときだけ日本に戻ってくると思っていたわけです。
それなのに彼は「僕自身がこの街に帰りたいって思うように、また仙台が世界の中でも一番帰りたい街になってもらえたら嬉しいです」という思いで故郷に、日本に戻ってきてくれたわけです。

羽生結弦は今回のゼビオリンク開設においても「自分と同じようにこの街でフィギュアをやりたいと思う次の世代が一人でも多く生まれることを期待しております」というメッセージ動画を送っているように、おそらくこの計画になんらかの形で関わっているのでしょう。
ショーや催しを年間何回やるといった口約束くららいあるかもしれません。
ゼビオHDからするとそれが一番の宣伝効果でしょうし、いわゆるWINWINというやつです。
そしてこのゼビオリンクが開設される頃には間違いなく”羽生結弦のスケートクラブ”も立ち上がっているはずです。
そこから羽生結弦の薫陶を受けた好選手が続々と出てくる、と想像するだけでワクワクしてきます。
仙台市民はプロスケーター羽生結弦を楽しんで、クラブオーナー羽生結弦も応援できるのですから、本当に羨ましいです。

もちろん羽生結弦の活動は仙台だけで留まらないでしょうし、〈ICE STORY〉もまだまだ続き、日本全土を盛り上げてくれる存在です。いや宝といっていいでしょう。
ですから、そんな彼が私生活で色々と悩まされているというのは日本人全体が憂慮すべきことです。
我々は彼との適切な距離を保ちながら、彼をどこまでも守るべきです。
羽生結弦はフィギュアファンの夢、日本人の夢を背負ってくれているのです。
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