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ソチ五輪代表発表会

浅田真央が悔しさを隠し切れない女子シングルの表彰式が終わって約30分後、予定時刻をややオーバーして始まったソチ五輪代表発表会では伊東秀仁フィギュアスケート委員長がマイクの前に立つと会場全体がが息を呑んだような雰囲気に。全てが決まる瞬間に観客もほとんどが残っていました(18000席)。
発表された選手は「ペア、高橋/木原組。ダンス、キャシー・リード/クリス・リード組。女子、鈴木明子、浅田真央、村上佳菜子。男子、羽生結弦、町田樹…」、名前が呼ばれる度に湧き上がる拍手と歓声、そして一拍置いた委員長の口から出てきた最後の名前は「高橋大輔」。
その瞬間の埼玉スーパーアリーナはひっくり返ったような大騒ぎ。日本のフィギュアファンの多くは怪我の影響で全日本5位とはいえ、やはり高橋くんの出場を望んでいたということですかね。
それと私もびっくりしたんですけど、会場のあちこちに高橋のバナーを振るファンがいて、どこに隠れていたんだ!っていう感じでした。本当に多いんです。
ただ、もちろん観客のなかには3位ながらも漏れてしまった小塚崇彦のファンの方もいて、しょんぼりなさっている様子にちょっと同情してしまいました。3枠ってやっぱり少なすぎますよね。

そのソチ五輪の選考基準ですが、念のために書いておきますと、①1人目は全日本選手権優勝者、②2人目は全日本2位・3位の選手とGPFの日本人表彰台最上位者のなかから選考、③②の選考から漏れた選手と全日本選手権終了時点でのワールドランキング日本人上位3名、ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名の選手から選考、というのをスケート連盟がシーズン前に打ち出していたので、全日本が終わった結果、①が羽生くん、②が町田くんに決まり、③で小塚くんと高橋くんが争い、高橋くんに決まったというわけです。
ワールドランキングでは高橋くんが日本人2位、小塚くんが6位、SBでは高橋くんが2位(268.31)、小塚くんが5位(230.95)という明らかな差があるので選考基準に照らせば高橋くんが上ということだったのでしょう。私もこれで納得しています。むしろ小塚くんが選ばれた方が問題で、選考基準などあってないようなものになってしまいますからね(怪我の状態も連盟が高橋くんサイドと担当医と話し合って五輪では通常の状態にあると確認したとのことです)。
今回のソチ五輪代表選考基準は3枠目を柔軟に使えるようにしてあって、これは要するに有力選手に何かアクシデントがあった際には救ってやれる方式だったわけですけど、枠が複数あるときはこういう方式もあっていいと私は思います。トリノ五輪のときの全日本(女子)のようにスコアに強烈な手心が加えられるよりずっとましです。
ただ、高橋くんは全日本5位での屈辱の選出だったのは事実なのですから、その恥を雪ぐためにも五輪ではより高い内容が求められますし、高橋くんが下手な演技をすれば小塚崇彦や織田信成、無良崇人らはそれ以下の選手ということになってしまうのですから、彼らの誇りのためにも死に物狂いで戦ってもらわねばなりません。それが絶対エースの責務です。
(※この後発表された世界選手権代表の男子は五輪と同じ3人だったのですが、私はこれには納得できません。全日本3位の小塚くんが出るべきです。筋が通りません。)

そんな五輪代表発表から約10分後、ようやく代表選手たちがリンクへと姿を見せ、歓喜に包まれた発表会本番が始まります(※テレビ放送の都合で発表だけ先にやったみたいです)。
ひとりひとりがリンクに出てきて、まずは観客にお辞儀をし、列に並ぶという段取りのなか、浅田さんがお辞儀を忘れて会場からは楽しい笑い声、次の村上さんもお辞儀を忘れると大爆笑。
選手のなかで一番の歓声をもらった高橋はさすがにちょっと気恥ずかしげ。羽生くんは優勝者なのに目立たないので少しご機嫌斜めか。羽生くんのこういうところが私は大好き。
そしてマイクを握る各選手たち。
鈴木さん、「ソチ五輪ではいままでの集大成として、心を込めて精一杯の演技をしたいです」。全日本と同等の演技をすればメダルもあります!
浅田さん、「今日は悔しい思いでいっぱいですけど、これを忘れずにソチ五輪にぶつけたいと思います。五輪まであと1ヶ月…くらいあると思うのでがんばります」。日程を憶えていない大物ぶりに会場は”さすが真央ちゃん”という頷き。思いっきりぶつけちゃってください!
村上さん、「すごく緊張する方なので、ソチ五輪ではまた先生たちにめちゃくちゃ頼ります」。そういえばキスクラでは山田満知子コーチにめちゃくちゃ叩かれていましたよね。
羽生くん、「初めての五輪で緊張すると思いますけど、一生懸命がんばってゆきたいです」。マイクの持ち方といい、声といい、アイドルみたいでした。会場の空気が黄色くなります。
町田くん、「日本には素晴らしい選手がいるなかで未熟な自分が選ばれたのですから、自分を律し、誠心誠意やっていきたいです」。予想通りの難しい言葉使いに会場も大喜び。
高橋くん、「(涙を押し殺しながら)言葉が見つかりません。絶望していましたけど、ここにいられて嬉しく思います。五輪ではいままでの生ぬるい自分ではなく、追い込んで追い込んでゆきたいと思います」。会場はジーンとした雰囲気。
クリス、「最近はアップダウンが続いたけど、五輪ではがんばります」。
キャシー、「全日本は楽しかったです。五輪に出られて嬉しいです。強い意志でがんばってきます」。日本語がたどたどしいクリスをキャシーがフォロー。姉弟愛っていいですね。
木原くん、「この場にいられることが一年前からは想像できません。小さな力ですが五輪では絶対に日本の力になります(団体戦のみの出場予定)」。全日本では演技はいまひとつでしたけど、このコメントはすごくカッコよかったです。観客も一番盛り上がったんじゃないでしょうか。
成美さん、「五輪までにもっと成長します」。相変わらずの断言するような口調が素敵です。

こうして選手たちが抱負を述べ終わると、後はもうお祭り騒ぎの壮行会。拍手と応援の声のなか、選手たちがリンクを周り、スタンドに花束を投げ入れては大歓声。鈴木さんだけはそれをせず、リンクサイドのお母さんに花束を手渡して観客はみなほろり。
それにしても本当に素晴らしい布陣となりました。歴代最強といっていいんじゃないでしょうか。
ソチでは選手たちが歴代最強の喜びを我々に与えてくれるはずです。
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