2014NHK杯男子SP、リンクの上を楽しもう!

今年2014年のNHK杯男子シングルの話題は、羽生結弦が衝突アクシデントからいかに復活するかに集まっていました。確かにそうなるでしょう、五輪王者ですし、人気者ですし。
ただ、注目はそれだけではないはずです。
無良くんのNHK杯初制覇、村上くんの復活、アボットが至極のFSの完成、ボロノフの好調は本物か、などなど興味は尽きません。
競技であり表現芸術であるフィギュアスケートに求められるのは、”結果”と”歓声”です。
そこを楽しもうじゃありませんか!
というわけで、男子SPの様子を振り返ってみることにいたします。

まず第1グループで会場を沸かせたのは村上大介!
4S+2Tをスパっと跳んで、勢いに乗ると3Aも素晴らしい高さ!
この成功で余裕を持ってシットスピンを回ると、後半の3Fもばっちり、そこからのスピンとステップは宝物を扱うように丁寧に仕上げて堂々たるフィニッシュ!憧れの高橋大輔に一歩近づいたロクサーヌのタンゴでした!
SPは79.68(TES42.86・PCS36.82)。
2012年のNHK杯のときはSPでのジャンプ転倒で肩を脱臼し、途中棄権してしまいましたけど、その苦い思い出を払しょくしましたね。FSではさらなる驚きに期待です!

日本でもファンの多いジェレミー・アボットのSPはサム・スミスの切ない『レイ・ミー・ダウン』。
まずは美しく伸びるスケートから3Lz+3T、3Fを切れ味するどく成功させると、長身を生かしたアップライトスピン、後半の3Aは軸をぶらしたものの空中で修正!
そして好調なコンビネーションスピンのあとのステップシークエンスでは緩急・強弱・加減速自在のスケーティングで感情の揺れを巧みに表現。上体の脱力具合もアボットならではで、それが観る者の共感を優しく受け止める。まさに格が違う演技内容。
豊かな”感性”に加えて、スケートの”慣性”を計算に入れたアボットならではの世界はブラヴォの一言でした。
彼の演技を観ていると、フィギュアスケートって本当にいいものだなあ、とつくづく思いますよね。
SPは81.51(41.62・40.89)。
スコアは思ったより低いといわざるをえません。PCSはもっと評価されてもいいのではないでしょうか。歓声や感嘆がスコアに繋がるべきです!
(減点はタイムオーバーでしょうか、よくわかりません)。

この大会で日本勢の一番のライバルになるであろうと思われたセルゲイ・ボロノフでしたが、冒頭の4Tでややバランスを崩しての+2T、スピンとステップは相変わらず丁寧にこなすも、慎重な助走からの3Aはお手つき、それでも3Loはびしっと決めて、最後の2本のスピンまで集中力を切らさなかったのはベテランの地力。
シンプルな振り付けながら『死の舞踏』の雰囲気も出ていました(主にルックスで)。
SPは78.93(40.58・38.35)

羽生結弦の状態もあって、優勝候補筆頭といえる無良崇人は出だしの演技からぐっと入り込んだ『カルメン』、冒頭4Tは詰まってしまったもののパワーで+3Tに!3Aは完璧!
スピンにはやや硬く、ちょっと嫌な感じで入った後半でしたけど3Lzを軽々決めて、「どうだ!」のポーズ!
これで勢いを加速させたいステップですが、つまづく場面もあったり、硬さは最後までとけませんでした。ちょっと大事にゆきすぎましたかね。
ただ、以前の無良くんならば、緊張のなかでここまでまとめることは難しかったと思いますし、今季は一段階レベルの高い選手になったといっていいでしょう。
SPは86.28(46.35・39.93)。
”NHK杯優勝”というのは日本人選手にとって特別な勲章です。
FSではそれを掴みとる執念が見たい!

1週間前までは出欠すら危ぶまれる報道もあった羽生結弦。
怪我の影響がどの程度残っているかはわかりませんが、練習不足になっていることは確か。
それでも6分間練習では見事な4Tを跳んでいるのですから、我々がさしたる心配をする必要もないのかもしれません。
フィギュアスケートという競技は慢性的な怪我を抱えている選手も多く、それが公になっていないだけなのですから、我々はリンクの上に集中すればいいだけのような気がします。
今回の羽生結弦は調整不足を補うために、ジャンプの順番を昨季に戻し、開幕はステップからの4T!
でしたけど悔しい転倒。踏み切りで体が早く開きすぎているように見えました。
それでもすくっと立ち上がった羽生結弦は落ち込む様子もなく『バラード』の繊細さのなかで高い技術と完成度のスピンを2本回り、よく伸びるようになったスケーティングで雰囲気を盛り上げたあとは得意の3A!美しい!
ここはイーグル、ステップ、ジャンプしてからまたイーグルという離れ業で度肝を抜かれました。
しかし、続いての3Lzでは着氷で手をついてコンボにならない大きなミス。踏み切りはいい感じだっただけに残念。
ステップでは正確で明確なエッジワークと身のこなしで曲調とよく調和し、最後は気持ちを強く持ったスピンでフィニッシュ。
SPは78.01(36.90・42.11・減点1)。
全体の動きは中国大会のSPよりよくなっていると思いますし、スピンやステップは本当に素晴らしかった。
その部分でジャンプミスを補い、スコアをある程度キープできるのが羽生結弦のSPの強さでしょうね。
ジャンプのミスは技術よりメンタルだと思います。
焦らず、落ち着いて、自信を持って跳ぶしかありません!

この結果、2位以下を5点ほど引き離した無良くんは、かなり優位な気持ちでFSを迎えることができます。
ただ、その優位さというのは逆にプレッシャーにもなるので、FSの最終滑走は凄まじい緊張感にあふれたものになるでしょう。
失敗を恐れずに思い切って演技をするだけです!
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