平昌五輪、”共催”への危機意識

「平昌五輪大会組織委員会がソリ系競技を長野市で開催しようとしている」。

そんな報道が12月の始めになされた瞬間から、ネット上では大反対の声が上がると同時に、JOCや長野市がそれを簡単に受け入れるのではないか、という恐れにも似た憶測が流れていますが、私はひとりの長野市民として、それは絶対にないと太鼓判を押すことができます。

全国一般の方々が持っている長野市のイメージというのをざっと調べてみたところ、”善光寺”、”信州蕎麦”、”長野五輪”というのがトップ3でした。おそらく正しいと思います。
私も2009年に長野市に越してくるまでそうでした。
ですから、全国の方々は長野市民はその3つを自慢にし、誇りを持っているとお思いでしょう。
善光寺と信州蕎麦は間違いなくそうです。これを馬鹿にしたら温厚な長野市民も烈火の如く怒っちゃいます。
ただ、長野五輪はそうでもないんです。
これは私が越してきてから戸惑ったことのひとつなのですが、「98年の長野五輪、よかったですねえ」なんて話しかけても、誰もすぐにウンとはいいません。思い出を語るより先に、みながみな「お金がかかってねえ」と嫌な顔をします。

まあ、それも仕方ないんです。
600億という基金を取り崩した上に、数百億の借金を拵え(※共同開催した周辺自治外を含む)、五輪規格の巨大な競技場の数々はその後も莫大な維持費を支払い続けねばならなかったわけですからね。
長野市民にとっての長野五輪というのは、清水宏保や里谷多英やスキージャンプ陣の活躍ではなく、とにかく”借金”なんです(長野県出身の選手にメダリストがいなかったせいもあるかも)。
思い出の競技場でいまも開催されている国際大会や国内大会にも市民はほとんど足を運びません。
私には”五輪を思い出したくない”ようにすら見えます。
そんな長野市民が五輪の共催など簡単に受け入れるでしょうか?
ひょっとしたら世界で一番五輪が嫌いな市民たちが?
不可能といっていいでしょう。

五輪というのは一都市開催が原則ですから、共催の打診というのも最終的には”市”にやってきます。
国にもJOCにも決定権はないんです。ソリ競技場の〈スパイラル〉も長野市の持ち物ですしね。
もし、長野市が受け入れるとすれば、スパイラルの改修費、周辺の整備費や大会準備金などを韓国側が100%負担し、市民がびた一文支払わなくて済むときだけだと思います。
建設費101億円の施設なのですから当たり前ですよね。

韓国側は長野市がスパイラルの維持費に困っているのを計算に入れ、足元を見る形で共催を持ち掛けようとしていたはずです。
みなさんご存知かもしれませんが、韓国が冬季五輪で結果を出すようになったのは、日本の多大な支援があったからです。ほぼすべての種目に日本の手ほどきがあったといっていいでしょう。韓国は88年のカルガリー五輪まで獲得メダルゼロでした。
日本がなぜそんなことをやったかというと、ひとえに東アジアで冬季競技を広めるためです(他の国にも似たようなことをやっています)。
それはなにも善意からだけではなく、アジア地域の競技レベルが向上し、欧州や北米に対抗するための仲間づくりができれば、日本のためになると思ったからでしょう。
そこにはもちろん、日本にある競技施設をアジア地域の大会で使ってもらえること、スキー場への外国人レジャー客の誘致という頭もあったはずです(長野市ではいまでも中古のスキー用品を中国にプレゼントする活動をしている団体があります)。
しかし、アジアの国々は日本の思惑には乗ってきませんでした。
特に韓国がそう。
雪山がないのでアルペン系には見向きもせず、ソリ系は金がかかるのでやらない、唯一自分たちで施設を造れるスケート系だけを徹底的に強化して、そこでメダルを取って「日本に勝った!」と大喜びしているだけ。
もちろん、アジアの冬季競技への貢献なんて何も考えていませんし、韓国からの冬季レジャー客が日本でお金を落とすなんてこともまったくといっていいほどありません。
ただ、これは韓国がずるいという以上に、日本が間抜けすぎるのです。私はときどき心底悲しくなってきます。
とにかく韓国というのは日本を利用することしか考えていない国です。
それを我々は一瞬たりとも忘れてはならないのです。

ちなみに韓国平昌からは今年(2014年)1月に地方議員や五輪関係者が視察名目で長野市にやってきて、長野五輪の施設を見学したり、長野五輪関連の担当者や加藤久雄市長に話を聞いたりしているんです。
このとき、勘のいい長野市民は「平昌が共催を持ちかけようとしている」と警戒し、長野市議会でも加藤市長に対して、水面下で何か交渉があったのか、質問が出たんです。
それに対して、加藤市長は「ノウハウを教えたり、合宿地として協力するのみ」ときっぱり否定したのですから、我々はいい市長を選んだものです。
このひとは生粋の商売人ですし(建設系企業のやり手社長)、信州の政治家とは思えないくらいまっとうな考え方の持ち主ですから、こういうときは本当に安心。
もっとも、五輪アレルギーの長野市では、市長や市議会議員が簡単に「五輪開催」をいってしまえば、首が飛んでしまいかねませんからね。

そんな長野市民の五輪アレルギーはどこからきたのか、私もときどき考えたり、調べたりすることがあるんですけど、いまところの結論でいうと、それは”地元メディアや有識者による五輪否定”です。
もともと長野市周辺は土建業が盛んなところで、国からの交付金目的に、長らく与党にいる自民党との結びつきが強く、それを批判する左派マスコミ・左派政党という構図があるんです。
長野五輪に関しても、彼らは当初から否定的で、大きな借金や使途不明金、招致活動の裏金なぢがわかってくると、それを大々的に取り上げ、徹底的に糾弾しました。
もちろん、それは間違ったことではありませんし、やらねばならぬことです。
ただ、彼らが忘れていた、いやわざと見過ごしたことがあるんです。
それは五輪開催の誇りや喜びであり、それを後世に伝えようとする努力です。
それがないために、真面目な長野市民は五輪のマイナス面だけを見て、アレルギーを持ってしまったのだと私は考えています。

しかし、そんな左派マスコミが今回の平昌五輪との共催に関して、断固たる反対を叫んでいるかといえば、そうでもないんです。おかしいですよね?
理由は簡単で、日本の左派マスコミが往々にしてそうであるように、長野の左派も強い”親韓国志向”を持っているんです。
偏向報道で全国的にも有名な信濃毎日新聞などは、会員数150人の〈浅川スパイラル友の会〉会長という極めて特殊な立場のひとの声をもとに、「地元住民は歓迎」という記事を書いちゃっていますし、本当に理解に苦しみます。
ただ、左派マスコミも自分たちがかつて反対を叫んでいた手前、今回ばかりはさすがに大人しいのでそこはちょっと助かります。信濃毎日新聞の歓迎記事も今日8日になってようやく出てきたもので、それまでは静観していた感じですからね。
左派マスコミも市民の五輪アレルギーの扱いに困っているのでしょう。

というわけで、いまの長野市が”共催”を受け入れるはずはないのですが、おそらく韓国側は”いくらかの補助金を出す”というような条件を提示してくるはずです。
長野市としてもスパイラルの維持費や改修費が欲しいのはもちろん、競技開催にもメリットはあるので、条件次第ではOKのサインを出す可能性はあります。
問題は韓国側が提示する”額”になるでしょう(今後の日本の冬季五輪承知への影響についてはIOCとの協議)。
私はそれは市民がびた一文損をしない額であるべきだと考えていますし、多くの市民もそうでなければ到底受け入れるとは思えません。
しかし、行政の現場はどうでしょう?
各方面から色んな圧力がかかってくるでしょうし、左派マスコミは韓国側が提示したハシタ金を「向こうは譲歩した」とでも書いて世論を誘導しようとしてくるに違いありません。

それでもって、もし加藤市長の姿勢にブレが生じるとしたら、心ある市民は怒りの声を行動へとかえることになるでしょう。
そうなったときは全国のみなさんもどうかご協力ください!
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