行列もたまにはいいものです

いまから5年ほど前の冬、相方と一緒に東京に遊びにいったときのことです。
皇居や最高裁、丸の内といった東京ならではの場所を目的にするなかで、食事もならではがいいということになって、朝一番で築地市場に向かったんです。
お店は”安くてネタが素晴らしい!”とネットで絶賛されながらも、”行列がすごい!”と追記のあるお寿司屋さんに相方が目星をつけてくれていたものの、私はあんまり行列というのが好きではないと一応は主張したんですけど、当然のように押し切られました。
行ってみると早朝だというのにお店の前は幾重にも連なる長蛇の列。
眩暈がしそうな私に相方は「かわりばんこに並ぼう」と提案してくれて、そうやって2時間(30分ごとに交代)ほどは並んだでしょうか、広い築地をぐるぐる見物できたので割と苦になりませんでした。
そうして、もうすぐ我々の番だということで、2人で揃って並んでいると、列に向かって日本人らしき3、4人の男性グループが近づいてきて、並んでいるひとたちに何やら話しかけてくるんです。
でも、列に並んでいるひとたちとはなんだか話が通じないらしく、徐々に徐々に我々の方に近づいてくると、グループのリーダーらしき初老の紳士が「あっちのお寿司屋さんは空いていて美味しいよ。なんでそんなに並ぶんだい?」と親切にアドバイスをくれたんです。それもなぜか英語で。
築地は外国人観光客も多くて、列にもアジア系のひとが並んでいたので、私もそう見えたのかもしれせんね。
私はなんと答えようかちょっと迷ったんですけど、ふと口から出てきたのは「並ぶのが楽しいんですよ」(日本語)という返事でした。
自分自身が心からそう思っていたというより、相方もそうですし、近くにいたひとたちも、行列のが億劫そうではあっても、「本当にそんなに美味しいのかなあ」とか、「前に来たときも並んでもう嫌だと思ったけど、また並んじゃった」とか、「あ、1組出てきた、もう少しだね」とかいってわくわくした感じを自分自身で盛り上げているんです。
日本人は繁盛店での食事だけじゃなく、アミューズメントパークや新商品の発売なんかでもよく並びますけど、並ぶこと自体をひとつのイベントにして楽しんでいるという部分もあるんじゃないでしょうかね。
私の返答に、その紳士も、「ああそうか、あんた日本人か」といってある程度納得したような顔をして列を離れてゆきました。
大都会東京というのは他人に無関心なところかと思っていましたけど、親切が残っているんですねえ。見方がかわりました。

そんな昔のことを思い出しのは、昨年の暮れの31日に、相方が唐突に「お寿司で年取りがしたい」とかいい出して、どうせなら酢だこや魚卵やも欲しいというわけで、角上魚類・長野店に向かったんです。
(※角上魚類は新潟県が本社の鮮魚専門店。長野市への進出は30年ほど前だそうですけど、山がちな信州にいながら海を感じられるこのお店はいまも大人気。)
ところが、お店は駐車場からすでにすごい行列。
なんとか入った店内はまさに鮨詰め。
老若男女が大騒ぎしながら、カニや寿司の取り合い。
もちろん、レジは長蛇の列。
我々は年末にここに来たのは初めてだったんですけど、長野市民の鮮魚にかける情熱を侮っていました…。

その日は別に用事があったこともあって、列に並ぶことができず、後ろ髪を引かれるような思いで店を後にしたわけですけど、年末の雰囲気を味わったという意味ではなかなか楽しかったです。
こういう活気にふれると、信州も日本も今年はいい年になると思えますしね!
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