2015アジアカップ、日本代表ベスト8に終わる(後)

(後編です。)
そうしてハードラックとしかいえない流れのまま試合は延長戦に。
延長では互いにがっくりと運動量が落ちていましたけど、確かな技術と経験がある日本がゲームを支配。
これならば延長で片をつけてくれるはず。
しかし延長前半5分の日本攻撃、ミスなのか攻撃のテンポを変えようとしたのか、長谷部誠が左サイドに極端に強い展開のパス、これを猟犬のようにして追った長友佑都でしたけど、さしもの彼もそれに届かず、深追いし過ぎて足を痛めるまさかのアクシデント。
交代カードはすでになく、走れなくなった長友のサイドをUAEがこれでもかと狙ってきます(アギーレの決断の速さ(交代カードを早々に使ってしまったのがある意味裏目に)。
日本はそれでも地力の差でペースは渡しませんでしたけど、”延長の長友”は日本最大の武器のはずが最大の弱点になるという悪夢のような展開で延長も後半に突入。

延長では長友を前にやり、左SBに酒井、右SBに柴崎という緊急布陣。
それでも日本は次々とチャンスを作るのですから、やっぱり強い。
しかし決定力のなさはいかんともしがたく、ネットがなかなか揺れません!
延長後半12分、本田がファウルをもらって獲得したFK、これを本人が左で蹴ると見せかけて、柴崎が計ったように右足を振り抜いた!
ボールはGKの予測のまったく逆、がら空きのゴールへ!
…と思われたものの、ほんのわずかに外れて、ついに試合はPK戦へ。

PK戦では先攻をとった日本、重圧のかかる1番手として登場したのはエース本田圭佑。
最近の日本代表のPKでは大事な場面でことごとく決めてきました。
責任を感じて涙目で見守る長友だけではなく、1億3000千万人の日本国民が信じて見守っていたと思います。
ところが本田のキックはありえないくらい枠の上。会場がオーストラリアですし、ラグビーのゴールでも狙っていたんでしょうか…。
対するUAEの1番手は川島をあざ笑うかのようなチップキックで決めて、これはやばい!
しかし日本は次のキャプテン長谷部がびしっと決めて悪い流れをすぐに断ち切ると、UAEの2番手が成功させた後の柴崎も成功。この若武者のメンタルは凄い。
これでそろそろUAEもプレッシャーがかかってくるかと思ったら案の定3番手がふかしてくれて振り出しに。よっしゃあ!
すかさず4番手の豊田が決めると日本がこの試合初めてのリード!
これでUAEもがたっと崩れるはず、でしたけど、相手4番手は豪快にゴール右上に蹴りこんできたのですから大したもの。
こうなると逆にプレッシャーがかかるのは日本の5番手。
私はもうひとりの日本のエースである香川が蹴ると思っていましたけど、出てきたのは森重。
その森重は眉ひとつ動かさずに決めるのですからかっこいい。
そうして最後の最後に川島のスーパーセーブを待つも、相手も決めてサドンデスへ。
UAEは選手たちは妙に落ち着いていましたけど、PK戦を想定して猛練習を積んできたのか、凄味すら感じさせます。
そのUAEにプレッシャーをかけるためにも先手を取りたい日本の6番手として登場したのは香川真司。
実は私、このとき不安で心拍数は跳ね上がりました。
これは結果論ではなく、香川の今大会はこの試合だけではなくGリーグでもシュートはすべて枠の外かGKの正面(唯一のゴールもGKの手を弾いたもの)。しかも最初の5人に入っていないのですから本人も自信があろうはずもありません。
不安は的中し、香川のシュートは無情にもポストを叩き、UAEの6番手は見事に決め、日本の敗退が決定…。
優勝候補がまさかのベスト8止まり、120分間のゲームでは圧倒していただけに悪夢のようです…。

ただ、今大会に収穫がなかったわけではありません。
4-3-3という布陣をベースにした攻守の切り替えの速さ、守備意識の徹底、そして戦う姿勢という、勝利を目標にした現実的なサッカーは、これまでの日本代表にはないものでした。
アギーレ監督の去就は不透明ですが、結果も結果ですし、例の八百長問題もありますから、おそらく解任の方向に向かうでしょう。しかし、短い期間のなかで確かな財産を残してくれたと私は思います。
それにしても、このアギーレジャパンには”決定力”がなさすぎました。今大会は数えきれないくらいのシュートを放ったのに、入ったのは4試合でわずか8本です。
日本代表というチーム、いや日本サッカーの現在というのは、選手たちがよく「自分たちは個では勝負できない」と自己評価ように連携が主体です。
その連携の根幹の部分にあるのは、相手より運動量を増やし、数的優位を作ることです。
ですから、前のザックジャパンでは攻撃に人数をかけての素晴らしい連携で、強豪国からも得点を奪うことができた。
ただ、その分守備に手が回らなかったのでそれ以上に点を奪われた。
その反省があって、アギーレジャパンでは守備での数的優位を徹底させたと私は考えていますが、今度は逆に攻撃に人数が足りずに得点を奪えなくなった、というのが現実ではないでしょうか。

攻撃と守備のバランスを取るのは確かに難しいことです。私にも正解はわかりません。
ただ、わかっているのは、「個では勝負できない」などという認識を放っておいてはならないということです。
少ない人数で得点を奪う、ゴールを守る、これができての”強豪”です。
それができなければ、日本は永遠にW杯で上位に食い込めませんし、アジアですら足元をすくわれてしまうんです。
今大会はそれを痛感しました。
日本が真の強豪であるなれば、運・不運など関係なく、UAEくらいのチームは90分間で粉砕できるはずです。
「ひとりひとりの精度を上げていく、レベルを上げていく、その部分しかない」、という長友佑都の敗戦後のコメントに私は大いに賛同します。
彼のプレイスタイルやサッカー人生は日本が強くなるための最高の教材です。
今回は「足を引っ張った」と本人も涙を浮かべて悔しがっていましたけど、落ち込まずに前を向いて欲しい。
まだまだ長友にはチームを引っ張っていってもらわねばなりませんからね!

次のジャパンでは個のチカラに注目してゆきましょう!
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