テロに屈しない

ISIS(イスラム国)による日本人男性の誘拐事件ですが、1月24日午前11時過ぎにまた新たなビデオ映像が動画サイトに投稿されました。
そこでは後藤健二さんが湯川遥菜さんの遺体らしき写真を胸の前に掲げ、「期限を破った安倍総理が湯川遥菜を殺した。もう彼ら(ISIS)はお金を要求していない。彼らの要求はヨルダンで捕えられているサジダ・リシャウィの解放です」などと、後藤さんが話しているような感じの英語のメッセージが流れていました。
(※20日に投稿された動画では2人を解放して欲しいのだったら72時間以内に2億ドルを用意しろと要求。)

この動画について、同24日にアメリカのオバマ大統領が「湯川遥菜氏の残酷な殺害を強く非難する」と声明を発表して湯川さんの死を認定すると、翌25日には安倍晋三総理も「(動画とそこに映る写真の)信憑性は高い」との認識を示しました。
残念です。
こうなれば今後はISISの新たなる要求をどう判断するかという話になりますが、サジダ・リシャウィという女性はISISの前身とされる過激派組織に所属し、2005年にヨルダンで連続ホテル爆破事件を起こして60名もの犠牲者を出したことで死刑を宣告されている人物です。
お金の問題ならまだしも、他国で捕えられているテロリストと人質との交換というのはかなり難しいのは当然で、どうやら日本政府はヨルダン政府に協力を求めない方針のようです。

こうしてひとりの犠牲者が出た上に状況は八方塞がり。
2度目の要求は1度目よりもさらにハードルが高く、私にはISISはまともに日本政府と交渉をするつもりなどないように見えます。日本がISIS対策でアメリカやヨーロッパ諸国と共同歩調を取ろうとしていることへの嫌がらせとしか思えません。
では、日本がそこから離脱すればいいのでしょうか?
政治家やメディア、世論の一部からは安倍総理がISIS対策のためにトルコやレバノンに2億ドルを支援すると約束したことへの批判が起こり、中東から手を引くべきという論調までありますが、それが正しいのでしょうか?
私はそうは思いません。
日本のエネルギーの約4割は石油、そしてその石油のほとんどは中東からの輸入です。
石油がなければ日本の経済は立ち行かない、つまり中東情勢が不安定になれば日本の経済も不安定になるわけです。
世界有数の豊かな国として、日本には世界の平和に貢献する責務がありますし、現実の問題としてもテロとは戦わなくてはなりません。
暮らしの豊かさ、安心というのはタダではないんです。

一部のひとがいうように、人質を取られたからといってテロ対策に消極的になってしまえば、今後はことあるごとに日本人が標的にされてしまうでしょう。
今回の後藤さんらは自らの意思でISISの支配地域(もしくは影響力の強い地域)に足を踏み入れ、そこで拘束されてしまったわけですが、今度は安全とされている地域でも日本人が被害にあってしまうかもしれません。
ですからいまは日本政府だけではなく、日本国民も一丸となって「テロには屈しない」という姿勢を取るべきです。
怒りや批判の矛先は安倍総理ではなく、ISISに向かうべきでしょう。
湯川さんが本当に犠牲となっているのであれば、それは絶対に許されないことです。
そして後藤さんは無条件に解放されるべきです。
それが原則です。
いま、日本ではその原則が忘れられ、要求にどう応えるのか、政府の方針は正しいのか、そんな話ばかりがされています。
でも、いまはまずはテロリストに対して怒りましょう、憤りましょう。
そういう感覚を持った上でISISに対峙してゆかなければ、最初から負けは決まっています。
「テロに屈しない」というのはそういうことだと思います。
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