2015四大陸選手権・男子SP

四大陸選手権というのは、正直いってあまり権威のない大会ですが、だからこそ大いに”チャレンジ”できる場ですし、また、チャンピオンシップであることは確かなので”国際評価を上げる”という意味でも利用しない手はありません。
たとえば男子シングルに出場する宇野昌磨くんなどは来季は間違いなくシニアに上がるでしょうから、ここで表彰台、いや優勝を掴みとれば、大いに箔が付くというものです。
では、そんな捕らぬ狸の皮算用をしながら観た男子SPのテレビ放送の感想をざっくばらんに。

これが初のチャンピオンシップ、初の代表となった村上大介くんは冒頭の4S+2Tでやや詰まった感じになりながらの無事着氷すると、続いてはクリーンな3A、ウォーレイからの3Fも軽やかに成功!
この日の村上くんは緊張からはまったくの無縁で、演技全体に余裕があり、動きもキレキレ。
スピンも鋭く、ステップでは笑顔、いい『ムーラン・ルージュ』でした。
今季はNHK杯優勝もありましたし、自信が彼を大きくしていますね。
SPは82.86(TES45.43・PCS37.43)で自己ベスト!
FSでもこの調子ならば表彰台もあるかも!

今季は足首の怪我もあってNHK杯では11位と惨敗、中国杯は欠場したジョシュア・ファリス(アメリカ)ですが、全米選手権では3位と復調し、見事に四大陸と世界選手権の切符を奪取。
このSPもその調子を維持したのか、まとまった滑りを見せ、冒頭は音楽の流れでふわっと跳ぶ3A、スピンは入り方も姿勢も独創的、3F+3T、3Lzもしっかり決め、作りこまれた振り付けでヴォーカルを上手く表現(振り付けに本人も参加)。凝縮感のあるプログラムでした。
SPは84.29(44.53・39.76)。
間違いなく才能のある選手ですから、今後はフットワークと体の使い方にもっとメリハリが出てくれば存在感もより高まってくるでしょうね。
楽しみな20歳です。

今大会はディフェンディングチャンピオンとして臨む無良崇人。年齢も出場選手で一番上だそうですし、ここはキャリアを見せつけて欲しいですよね!
なんて思っていたら冒頭の4Tがお手つきになって、そこから力技の+3Tという冷や汗スタート。
しかし、爆発力のある3Aで流れを取り戻すと、後半の3Lzも成功、鋼がしなるような力強いステップ、丁寧なスピン、ディフェンディングチャンピオンらしい堂々たる『カルメン』でした。
演技全体はとてもよかっただけにお手つきだけ残念!
SPは84.88(45.77・39.11)。
気持ちが落ち着いているように見えるので、FSも期待できそうです。
世界選手権に繋がる演技になるといいですね!
 
6分間練習ではシニア選手の迫力に気圧され気味に見えた宇野昌磨くんでしたが、出番がやってくると一転して集中した表情、そして音楽と完全に溶け合っての滑り出しから、4T!やや力んだ感じながらしっかりと着氷!
そこからの繋ぎで躓いて苦笑いするも、イーグルからの3Aはばっちり決める集中力の高さ、正確なスピンを挟んで、後半の3F+3Tもしっかり成功!
そして得意のステップシークエンスではヴァイオリンソナタ第9番の軽快さを巧みなフットワークと堂に入った振り付けで
見事に表現。全身で音を捉えるセンスはまさに”天才”。
ひとつの作品として堪能させてもらいました、ブラヴォ!
SPは88.90(49.72・39.18)で自己ベスト!
(※シニアの国際大会はこれが初めて。今季のジュニアはSPの既定ジャンプがルッツなので、3A・3Lz・3F+3Tという構成。)
この日はジャンプのフィーリングはそんなによくなさそうでしたけど、それでも3つ揃えるのですから、これが今季の強さでしょうね。
そして何より宇野くんは本番に強い。
FSでは世界のフィギュアファンと関係者をあっと驚かせてくれるんじゃないでしょうか!

今季は初の全米王者に輝くも4回転を跳んでいないことで、味噌を付けられたジェイソン・ブラウン。
このSPでは批判をねじ伏せるように4Tに挑むもどうみてもダウングレード…。助走からもうダメそうでした…。
すると3Aも詰まった感じになってこれはまずい。
しかし、中盤のねちこいほど長いステップでペースを取り戻すと、後半の3F+3Tは成功。
全体的にも演出面ではまとまっていました。
SPは75.86(36.50・39.36)。
4Tの習得にはまだまだ時間がかかりそうですけど、チャレンジする姿勢を見せたのは素晴らしかったと思います。
がんばって!

今季は羽生結弦と激突して怪我をしたり、中国選手権で後輩の金博洋に負けるなど、なんだか乗り切れない閻涵。
しかし、この四大陸には金博洋はいませんし、上海で行われる世界選手権に向けて存在感を高めたいところ。
冒頭に代名詞である幅広の3Aを決めて、会場を沸かした閻涵でしたが、4Tは力んだ形のステップアウト。
こうなると苦手の後半コンボが気になるところでしたけど、3Lz+3Tをしっかり着氷!
これで落ち着いたのか、コミカルなステップでは持ち味の演技性を見せ、安定感のあるスケートでプログラムをしっかりまとめきりました。
4Tのところ以外はよく集中していて、とっても面白かったと思います。
それなのに会場の盛り上がりはいまいち。なぜだ!?
SPは87.34(47.44・39.90)。

揉み上げと顎髭を無精に生やして、なんだかおじさんくさくなったミーシャ・ジー(ウズベキスタン)。体つきもちょっとふくよかになったような…。
ただ、成長したのは体型だけではありません、今季好調の3Aをこの日もばっちり決め 3L+3T 3Fも揃えると、終盤は大胆でエネルギッシュなステップシークエンス。これを一息で滑るのですから、技術も自己演出も本当に凄い。あっという間の『アヴェ・マリアで』した。
演技終了時には本人も大きくガッツポーズを作っていましたけど、思った通りの演技だったんでしょうね、「パーフェクト!」って感じですかね。
SPは82.25(43.25・39.00)。

最終滑走はソチ五輪の銅メダリスト、デニス・テン(カザフスタン)。この大会は韓国開催ということで、朝鮮半島にルーツのある彼には大きな声援が飛んでいました。
(※テレビでは盛んに「韓国系」といっていましたけど、彼の先祖は韓国独立前に朝鮮半島を離れているので、朝鮮半島系が正しいと思います。ルーツの扱いは慎重であるべきです。)
好不調の波が激しく、蓋を開けてみるまで分からないテニス・テンですが、この日はどちらに転ぶのか、と不安と期待を持って観ていると、冒頭は鮮やかな4T!この日の誰よりも綺麗でした!(ただし、ステップからになっていないように見えます。)
3Aも浮き上がるような感じで、逆にややバランスを崩すくらい。気合入っています。
そして端正としかいいようのないスピン、やや苦手にしている後半の3Lz+3Tも成功!
そしてスピン2つの後の見せ場のステップでは美しく情熱的な演技、これぞデニス・テン!明快で鮮やか!
素晴らしい完成度でした、ブラヴォ!
この『カルーソ』は彼にしてはあっさりしたプログラムですが、ここまでまとめると完璧といいたくなりますね。
SPは97.61(52.86・44.75)。
このハイスコアには私もちょっとびっくり。今季のフランス杯ではほぼ同じような内容で91.78(48.92・42.86)でしたからね。
テレビをご覧になっている方も宇野くんとの”8.71差”は理解不能だったと思います。

しかし、まあ、デニスはフリーはどうなるかわからない選手ですし、まだまだ宇野くんにもチャンスはあります。
無良くんと村上くんも最終グループに残りましたし、日本男子一丸となってメダルをもぎ取れ!
表彰台独占だ!
欲張り!
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