2015四大陸選手権・男子FS(前)

SPを終えて首位のデニス・テンが97.61がダントツのリードを取るも、日本勢は宇野昌磨くんが88.90で2位、無良崇人くんが84.88で4位、村上大介くんが82.86で6位と、複数メダルが視野に入ってのFS。
特に宇野くんは羽生結弦を追いかける存在になるためにも結果が欲しいですよね。羽生結弦も2011年の四大陸銀メダルが飛躍の切っ掛けになりましたし。
では、期待を込めて視聴した2015年四大陸選手権・男子FSの様子を駆け足で。

SP3位につけ、日本勢のライバルになるそうな閻涵(中国)ですが、今季は激突事故もあってなかなかいいFSを滑ることができていないので、地元上海での世界選手権前に、ひとつ復調の兆しを見せたいところ。
冒頭に惚れ惚れするような3A+3Tを跳んだ閻涵(コンボ苦手なので珍しい)、しかし続いての4Tはオーバーターン、単独の3Aは独特の幅の広さというまずまずの滑り出し。
じっくりしたステップで『Fly Me To The Moon』の雰囲気を盛り上げ、後半も大きな3Lz、綺麗な3Loでいい流れ、3Lz+2T+1Tはおっとっとになっちゃいましたけど大きなミスではありません。3F+2Tはしっかり着氷。
ただ、このあたりから疲労感が出始め、3Sではステップアウト、スピンに勢いもなく、コレオも顔を真っ赤にして必死の滑り、それでも気持ちが切れることはなく、コミカルな演技でフィニッシュ!
内容もまとまっていましたし、なによりも大熱演でした!シニアデビュー後で最もいいFSだったと思います。
FSは172.13(TES88.99・PCS83.14)、合計259.47でパーソナルベスト!
激突事故も相手が羽生結弦だったので、閻涵の不調には私もひとりの日本のフィギュアファンとして申し訳ない気持ちがあったので、復調は本当に嬉しいです。これなら世界選手権も楽しみですよね。

と、ここでふと気づいたんですけど、閻涵のスコアって無良くんのPB(255.81)より高いんです…。
ただ、四大陸はインフレ気味になることも多いので、無良くんだってPBを更新すればいいんです!しかもFSは無良くんの代表曲になりそうな『オペラ座の怪人』ですしね!
冒頭の4Tはややつまったがよし、ただ、これだと次はコンボにしなければならないんですけど、4Tでバランスを崩して強引な+2T、3Aは大きかったもののちょっと合っていない感じ。
それでも演技に魂を込めたステップで流れを作り直した無良くん、前半から後半への繋ぎに使う3Loを軽々跳び、勝負はこれからだ!というところの後半冒頭がまさかの1A+2T…。
続く3Fは無事着氷し、3S+1Lo+2Sも丁寧に降りたものの、コレオシークエンスの後の得意の3Lzで珍しくステップアウト、跳び遅れたか…。
後半はへばりながらも丁寧に流れは作っていたと思うんですけど、ジャンプのミスが残念。
FSは150.87(72.37・78.50)、合計235.75。
スコアはもうちょっと高くていいと思うんです。特にPCSは80点はあっていいんじゃないでしょうか。閻涵との大差が私には納得がゆきません。
それにしても、無良くん、世界選手権ではほんと頼みますよ!

SP5位で才能の片鱗を見せたジョシュア・ファリス(アメリカ)はこのFSでも素晴らしい演技。
3Aをすぱっと決めて入ると、4Tでは着氷を乱すも、3F+3Tはしっかり着氷。
独創的なスピンの後は、なめらかな滑りと繊細なボディコントロールのステップシークエンス、これには会場からも自然な拍手が。
3Loで前後半を繋ぎ、勝負どころの3A+2T+2Loも成功、続く3Lz+2Tとスピンを挟んでの3Lzも小さく成功!
最後の3Sはオーバーターンするも、ほんと集中していましたねえ。中盤からのジャンプはちょこんちょこんという感じでしたけど、きちんと降りていたのはスコア的にとっても大きいと思います。
そして、懸案のジャンプが終わったことでより集中力が高まったのか、美しいスケートでコレオをしっとりと見せ、『シンドラーのリスト』の深刻な世界観を表現。惹きつけるものがありました。最後のスピンも完成度が高く、好印象のままフィニッシュ!
この出来にファリス本人も大きく吠えた!
作りこまれた振り付けはもちろん、スピンにもいろんなバリエーションがあって、ほんとこだわってますね。表現者って感じのいいスケーターで私も大好きです。来季は全米王者もあるんじゃないでしょうか!
FSは175.72(91.02・84.70)、260.01。
どうしたらいいんでしょう、この高得点には私もかなり戸惑いました。
確かにこのFSはとても素晴らしかったんですけど、これまでのファリスのベストは147.58(PCS73.78)なので、フィギュア的な常識からいえば、ここまで点数、特にPCSは伸びないものです。
”いい演技をしたけど、思ったより点数は出ない”、というキスクラのよくある風景だと思ったわけです。

PCSというのは演技内容だけではなく、実績や所属国のチカラ、国内序列、コーチの人脈、スポンサーの有無などなどが複雑に絡み合った数字なのはいうまもでありません(フィギュアの嫌な部分のひとつですね)。
その意味でいえばおそらく、ファリスはSPでアメリカ勢トップだったこともあって、”アメリカのメダル”を守るためにPCSが
急に上がったんだと思います。
この大会には全米王者のジェイソン・ブラウンも出場していたのですが、SP9位に終わったものの、FSではかなりまとまった滑りを見せ、167.35(PCS83.12)でした(※合計では243.21)。
フィギュアの常識でいえば、全米3位かつシニアでは実績がないファリスが全米王者ブラウンのPCSを超えることは本来ありえません。しかもブラウンも名うての演技派です。
アメリカはときどきこういうことをしますけど、ブラウン周辺は大きな不満を抱えていると思いますぜ。
(思わず長くなってきたので後編に続きます。)
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