京都市の餌やり規制条例案

2月20日、京都市が犬や猫の餌やりに関する条例案を市議会に提出しました。
これは主に野良猫による糞尿の被害を防止するための方策です。

私も以前、京都市に住んでいたので知っていますが、街中には嫌というほど野良猫がいて、それに餌を与えるひともたくさんいます。
首輪を付けず、家にもいれないだけで、飼い猫の変わらないといってもいいでしょう。
京都市は狭い土地に140万人を超える人口が住んでいて、借家も多いので、猫が飼えないという事情もあるのだと思います。
しかし、猫の糞尿というのは匂いも強烈で、家の前や普段通る路地にそれが撒かれていてはたまりません。

私も前に近所のおじさんが猫に餌をやっているのを見かけ、ちょっと注意しようと声をかけたことがあるんです。
ただ、そのときはおじさんが「猫、かわいいやろ」と無邪気な顔を向けるので、私も微笑みを返すだけで何もいえませんでした。私も猫好きのひとりと思ったのでしょう。
それくらい猫の餌やりは一般的で、注意するひともあまり見ないんです。

ただ、そうはいっても猫を迷惑がっているひとがいないわけでもありませんし、むしろ大多数の市民は餌やりに反対していると思います。だから条例案のようなものが出てくるのでしょう。
21日の読売新聞によると、この条例案には3005件ものパブリックコメントが市に寄せられ、そのうち2245件が規制反対だったといいますけど、大きな声の背後にいるサイレントマジョリティを忘れてはなりません。

京都というのはお客さんに対する「お茶のおかわり」の勧めが「もうそろそろ帰ったら」というサインになるくらい本音と建前の社会です。
野良猫への餌やりでも、「猫かわいいおすなあ」という笑顔での傍観の裏に、どんな”本音”があるのかと考えるとうすら寒くなってきます。

私はこの餌やり規制条例案提出は、京都人の本音が限度を迎えたのだと見ています。
そして来年あたりには、手持無沙汰にしているかつての餌やりおじさんに、近所のひとが「猫がいなくなって寂しいおすなあ」と柔和な顔で声をかけているに違いありません。

なんだか京都が懐かしくなってきました。
人気ブログランキングへ
スポンサーサイト
プロフィール

かつしき

Author:かつしき
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード