顔面踏みつけ事件の本質

いま、日本サッカーの話題を独占しているサガン鳥栖のキム・ミンヒョクの”顔面踏みつけ事件”ですが、昨日4月7日、Jリーグから「選手等に対する暴行・脅迫および一般大衆に対する挑発行為」、「極めて悪質な行為」であるとして、4試合の出場停止処分(リーグ戦×2、ナビスコカップ×2)が下されました。
この処分が妥当なのかどうかでいうと、Jリーグの歴史のなかでも”相手の顔面をわざと踏みつける”というような悪質行為はこれまでなかったはずなので、比較のしようがありませんが、サッカーファンの間からは「軽すぎるのではないか」という声も上がっているようです。これはおそらく海外リーグとの比較がそうさせているのでしょう。
ちょうど先月、プレミアリーグで、リバプールのマルティン・シュクルテルがマンチェスターUのGKダビド・デ・ヘアと交錯した際に、ついでとばかりに脚を踏みつけた行為がリーグ戦2試合、カップ戦1試合の計3試合に出場停止処分が下されていますし、同じ試合でスティーブン・ジェラードが相手の足を踏みつけて一発レッドカードをもらったのも3試合の出場停止処分でした。
プレミアでは”足をわざと踏みつける=3試合出場停止”が相場なのかもしれませんね。

動画で確認してもらえればわかるのですが(ネットですぐに見つかります)、キム・ミンヒョクのケースでは、鹿島の金崎夢生と左サイドで競り合ったキムが、金崎を引きずり倒した後に、顔面を狙ってわざと左足で踏みつけているように見えます。
私も背筋がぞっとしました。当たり所が悪ければ失明していたかもしれません。危険性を考えれば、シュクルテルやジェラードの行為より遥かに悪質といえるでしょう。
もちろん、リーグが違うので基準が違って当たり前でしょうから、処分の基準を「参考にすべき」とまでは私もいいません。
しかし、見習わなくてはならないことがあります。
それは”処分の過程”です。

実はキムのケースも、シュクルテルのケースも、ともに試合では審判は踏みつけを見逃しているんです(キムのケースでは引きずり倒した行為についてのイエローカードのみが出されています)。
しかし、そこからが違っていて、プレミアリーグでは試合後すぐに映像が精査され、イングランドサッカー協会が処分を発表。
それにに対してJリーグでは4月3日の試合から4日も経ってからの処分発表。
しかも、Jリーグが率先して処分の検討に入ったわけではなく、6日に鹿島アントラーズが申し立てをした後なんです。
これがなければお咎めなしだったのかもしれません。

もちろん、鹿島の動きだって鈍すぎます。なぜ試合後すぐに抗議をしなかったのか、申し立てをする気があったのかどうかすら私はとっても疑問に思っています。
顔面踏みつけがあった3日夜にはもうネット上で議論がなされていましたし、5日に女子サッカーの大儀見優季がTwitterで「人としてもサッカー選手としても許されるべき行為でない」と断罪したことでメディアがこの事件を取り上げ始めたのを見て、ようやく重い腰を上げたのではないでしょうか。
選手の体はもちろん、日本サッカーの倫理観ももっと大切にすべきだったと思います。

そしてまた機能していないのがメディアです。3日、4日はまったくといっていいほど記事にしていませんでした。
普通はメディアが率先して問題にするものです。イングランドではそうでした。
”なぜ、Jリーグも鹿島もメディアも、こぞって悪質行為がなかったように振る舞っていたのか。”
今回の顔面踏みつけ事件の本質はそこにあります。
あまりにも不自然だからこそ色んな憶測が広がるのです。
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