グルジアからジョージアへ

昨日4月22日、日本国内における〈グルジア〉という呼称を、公式にも一般的にも〈ジョージア〉と改めるという発表が政府からありました。
私も「ああ、そんな話もあったなあ」と思い出しましたけど、2009年の外相会談であちら側から変更要請があったんですよね。

もともとソビエト連邦のひとつだったジョージア(せっかくですからこう書きます)は独立後、〈Republic of Georgia〉を国際名称と定め、英語圏の国などは〈ジョージア〉と呼んでいたものの、日本では旧ソ時代のロシア語の読み方である〈グルジア〉にしていたんです。
ところが2008年にジョージアとロシアとの間で紛争が起こると、「ロシア語読みは嫌だ!」ばかりに日本に読み方の変更を求めてきたわけです。
しかし、それから実際に〈ジョージア〉になるまでにかかった期間は6年。
ずいぶん長いですよね。
それには理由があって、変更するにはまず〈在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律〉というのを改定しなくてならない上に、公文書やら地図やらなにやらすべてを見直さなければならない、つまりはとっても面倒くさいんです。

同じような呼称変更で思い出すのは、2006年にオーストリア大使館が「オーストラリアと間違えられて紛らわしい」という
理由で、〈オーストリー〉と呼ぶようにしてほしいと官公庁やマスメディアに”お願い”してきた一件です。
ただ、これはいまでもまったく変わっていませんよね。
実はこれ、オーストリアから日本に正式な変更要請はなかったんです。
おそらく手続きが面倒くさいのがわかっているので、「紛らわしい」程度の理由で日本政府や外務省の厄介になるのを避けたのだと思います。国際マナーといっていいでしょう。
ですから、裏を返せば、正式に変更を求めてきてそれを実現させたジョージア政府の本気度、つまり反ロシア感情はかなりのものだということです。
そういえばジョージア出身の幕内・栃の心も来日当初から自分の出身国を「ジョージア」だといっていたそうですし、国民もその感情を共有しているのかもしれません。
現状でいっても、ジョージアはロシアとの紛争が起こったサアカシヴィリ政権から、マルグヴェラシヴィリ政権に変わって、ロシアに対する強硬な姿勢はずいぶん和らいだものの、EU加盟を目指すという親欧米路線に変更はないようです。

ただ、ロシアとの紛争が起こった際、アメリカのニュース番組で「ロシア軍がジョージアに侵攻」と報じたら、ジョージア州が大騒ぎになったという冗談のような話もありますし、ジョージアが欧米寄りになればなるほど、「紛らわしい!」という声が上がってくるかもしれません。
そんなときに日本でもう一度名称変更を求めてきたって今度は通りませんよ。
オーストリアは同じ理由で我慢しているんですからね!
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