2015ラグビーW杯、悔しく切ないスコットランド戦

ラグビーとはなんと切ないスポーツでしょう。

2015W杯イングランド大会の初戦、世界ランク3位の南アフリカを”スポーツ史に残る奇跡”で下し、世界中の脚光を浴びた我らが日本代表でしたが、目標であるベスト8(決勝トーナメント進出)進むためには、予選グループで”2位以上”を確保せねばなりません。
日本のいるプールB内の実力でいうと、シード国の南ア(ランク3位)が頭ひとつ抜けていて、次に来るのがスコットランド(10位)、その次にサモア(11位)、日本(12位)、アメリカ(14位)と続きます(※ランクは大会前のもの)。
ランク的に見れば2位争いはかなりの混戦。
ですから、日本は初戦で南アを下したことでベスト8の可能性がぐっと広がったわけです。
しかし、その可能性をより確かなものにするためには、ライバル国をひとつずつ叩いてゆく必要があります。
そこで負けてしまえば、せっかくの歴史的勝利も思い出だけに終わってしまうというものです。

そういう状況のなか、迎えた予選の第2戦の相手はスコットランド。
日本は20日の激闘から中3日しか休みが取れていないのに対し、スコットランドはこれが大会初戦。
日本は疲労は残っているでしょうけど勢いも残っているはず、スコットランドはコンディションは整っていても試合慣れという部分では不安があるはずです。
こうなれば立ち上がりが重要なのは間違いありません。
スコットランドが試合に入っていないうちに、ペースを握るのです!

エディー・ジョーンズ率いる日本もおそらくその心づもりだったことでしょう、立ち上がりから圧力をかけていったのは桜のジャージの方でした。
スコットランドはどこか様子見の気配。南アを破った日本の実力を不気味に思っていたに違いありません。
こうなればぐいぐい押していって先制点を取りたいところですけど、この日は嫌な風もあったせいか、日本にいくつかのミスが出ると、スコットランドはそれを見逃さずにチャンスを作り出し、3分と12分にPGを確実に決めてきます。
しかし、日本はビハインドに動じることなく、自分たちのリズムを崩さず、正攻法で攻め続け、15分にアマナキ・レレイ・マフィのトライと五郎丸歩のCGで7-6と逆転!
レレイ・マフィは怪我明けとは思えぬ弩迫力のプレイぶりながら、やはり満身創痍なのか治療が入っていました。心配です。

これでがっちり流れを掴みたい日本でしたけど、この日は本当にミスを多くて、すぐに流れを相手に渡してしまいます。
そして18分と20分の立て続けにスコットランドにPKを決められ、7-12。
スコットランドは労せず得点を積み重ね、日本のひとり相撲のようでした。
追いつきたい日本は攻め手を緩めず、スコットランド陣内に攻め入りますが、相手の分厚いディフェンスを崩せずにいると、五郎丸がPKを外したり、相手にターンオーバーを許したりとどんどん嫌な雰囲気に。
前半終了間際には右サイドを破られ、あわや相手のトライか!という寸前で五郎丸がナイスタックル!
これを決められていたらかなりやばかった…、九死に一生を得たという感じでしたね。

このプレイはチームに勢いをつけるはず。
前半の日本はミスが多すぎましたけど、後半それをどれだけ減らせるかの勝負です。
あとは”世界一のハードワーク”で逆転だ!

そいう外野の声に応えるゆに後半の日本は立ち上がりからアグレッシブ。
それを引っ張っていたのレレイ・マフィ。凄まじい突進を何度も繰り返していました。
しかし悔しいかな、体はついに悲鳴を上げて、45分にタンカに乗せられての途中交代。
限界までよく戦ってくれました。怪我を負っているとは思えないファイトでした。彼はトンガ人ですが大和魂を存分に体現してくれていました。
そうやって仲間が傷つきながら得たPKを五郎丸が今度は決めて、10-12。
よし、いける!

と思ったのも束の間、スコットランドのギアを上げてきた攻撃に飲み込まれるかのように、トライを許し、10-17。
角度のないところだったのでCGを決められなかったのは不幸中の幸いでしたけど、この日の日本は中3日の影響か、みんな体が重そうで、守備時になかなか数的有利が作れません。嫌なトライのされ方でした。
日本の疲労感は攻めるときにも顕著で、ボール回しにリズムが生まれず、攻めが単調になってしまって、簡単に相手に潰され、攻守が逆転したと思ったら、56分にスコットランドのトライ&ゴール。これで10-24。
テレビを観ていた私も目の前が真っ暗になりそうでした。

こうなると逆転はかなり難しい。
けれどもW杯では7点差いないの負けなら”勝ち点1”がもらえるんです。
そこに頭を切り替えて、粘り強く戦ってゆくしかない。
しかし、そんな我々日本の希望を打ち砕くように、64分にまたしても相手のトライ&ゴール。
これで10-31。
私も気を失いそうでした。
日本が追いつこうとじりじりと攻めていると、ミスから相手ボールになって、そこから失点という繰り返しなんですから、本当にやるせない!

この点差で集中力も切れ、中3日でスタミナも切れたブロッサムズは本当にボロボロでした。
終盤はへばっているのがばれてしまい、スコットランドは畳みかけるようにスクラムを選んできて、69分と74分にトライ&ゴールを決められ、10-45。
日本は明日に繋がるトライを奪うために最後まであきらめずに攻め続けましたけど、トライラインを割ることはできず、無情のノーサイド。
絶望のなかでもなぜ彼らは戦い続けることができるのか、私には本当によくわかりません。
しかしこれがラグビーなのでしょう。
わけがわかりませんけど、胸が熱くなりました。

試合後、五郎丸歩が「ここまで点差がつくような実力差ではない」と漏らしていましたけど、その通りだと思います。
中3日の影響が強すぎました。サッカーの試合と相撲のぶつかり稽古30番をやっての中3日みたいなものですから、これじゃあ体がついてゆくはずもありません。
しかも、日本は予選を突破するためにぎりぎりで戦わなければならないので、交代を上手く使って選手を温存することもできないのですからね。
もちろん、”選手層”も実力のひとつですから、文句をいっちゃあいけないのもわかります。
しかし、悔しい。
せめてもっといいコンディションで戦わせてあげたかった!

こうなればもうベスト8へは他力本願。
日本がサモアとアメリカに勝ち、スコットランドがサモアかアメリカに取りこぼしてくれることを期待しるしかありません。
日本が南アを下したことで、サモアやアメリカは「俺たちもできるかも!」と思っているはずです。
そう思わせたのも日本の勝利なのですから、これはもう他力ではない!自力だ!
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