御嶽の噴火から1年

今日2015年9月27日で、あの御嶽山の噴火からちょうど1年が経ちました。
58人の犠牲者を出し、いまだに5人の方が行方不明という戦後最悪の火山災害は、携帯電話の発達により、その瞬間の映像を登山者が数多く撮影していたため、克明すぎるほどの記憶として多くの日本人の脳裏に焼きついていることと思われます。
火山は恐ろしい、自然は恐ろしい、人間は無力だ。

全国ニュースでは現地での慰霊の様子や、各地で行われている災害対策などが扱われていましたけど、その映像に映る御嶽山の紅葉のなんと美しいことか。切なくなるくらいでした。
御嶽が美しい山だからこそ、多くの登山客が全国から訪れ、被害が大きくなってしまった、しかも当日は秋晴れの土曜日、噴火発生時刻は11時52分という、もっとも頂上にひとが多くなる時間帯、不運としかいいようがありません。

犠牲になられた方々を偲び、今後、同じような噴火があった際、どう被害を小さくしてゆくのか、日本全体でよく考えねばなりませんよね。
もちろん、登山者の心構えも大切でしょう。
九死に一生を得た登山者の方の手記やインタビュー記事を見ると、装備が生死を分けることもあるようです。
御嶽の噴火が残した教訓は本当に大きいものがあると思います。
御嶽は日本人にとってそういう山になりました。

また、私の住む長野県では、慰霊と災害対策だけではなく、地元の復興というのも大きなテーマとして扱われています。
木曽郡木曽町と王滝村は、登山・温泉・スキーという”御嶽観光”で成り立っているといっても過言ではない地域です。
以前は、シーズン中ならば1日に何千人も訪れていた山が、いまは人影もまばら、ロープウェイなどは動かせば動かすほど赤字というのですから、地元の方々は本当にお困りのことでしょう。
(※火口から2km圏までは入山できますし、旅館や温泉もしっかり営業しています!)

ちなみに気象庁によると、現在の御嶽山は「噴火警戒レベル2、火口周辺規制」、「火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性」ということで、火山活動は低下しているものの、突発的な噴火の可能性は否定できないとのことです。
もちろん、これをもとに地元の自治体による入山規制も行われていますが、これがいつ解除されるかは誰にもわかりません。
最近あった噴火でいうと、北海道の有珠山は2000年に噴火してから現在まで入山規制が行われていますから(現在の噴火警戒レベル2)、御嶽山もそのくらいの覚悟はいるのかもしれません。

しかし、有珠山はもともと頻繁に噴火を繰り返していた山で、登山をする山ではありませんから、有珠山観光といったものも、遠巻きに眺めたり、やや離れたところにある温泉につかったりという具合で、噴火による地元経済への影響もそう大きなものではなかったはずです(※1977~78年の噴火は甚大な被害)。
また、有珠山は2009年に〈洞爺湖有珠山ジオパーク〉として、世界ジオパークに加盟したことで、”自然を学ぶ山”として生まれ変わっているのですから、まさに逆転の発想といえるでしょう。

もちろん、私も「御嶽山も有珠山のように」とはいかないのはわかっています。
有珠山は登る山ではないだけに2000年のときも犠牲者はひとりも出ていません。
ここは御嶽の噴火と大きく事情が異なる点です。
噴火警戒レベルが下がるだけではなく、日本人が持っている御嶽へのイメージがどう改善されてゆくのか、そこが一番の問題なのでしょうね…。
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