東京五輪追加種目の公平性

2020年の東京が開催地として、そのとき限りの”追加種目”をIOCに提案できるという美味しい話ですが、今日9月28日、大会組織委員会はそれを、野球・ソフトボール、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5つに絞ったと発表しました。
1次選考から、スカッシュ、ボウリング、武術の3つが落選した格好です。
組織委員会は”若者へのアピール”、”国民機運の向上”、”公正で開かれた選考プロセス”というちょっと意味がわからない3原則で選らんだそうですが、落選競技の関係者がそれで納得できるのか、私は大いに疑問を感じています。

もちろん、この5競技のすべてが来年8月のIOC総会で承認されるわけではないでしょう。
だからこそ組織委員会は、もっとわかりやすい理念をもって選考するべきだったと私は思います。
たとえば、”若者へのアピール”。
これは日本の若者なのか世界の若者なのかよくわかりませんし、若者の五輪への関心を高める一助となる競技を選ぶという話ならば、残念ながら野球・ソフトと空手はそれに当たらないはずです。
野球は。本場アメリカでも日本でも、若年層の人気が衰えていることは、観客とテレビ視聴者の年齢層で明らかです。
空手だって大会の会場に若者が押しかけるなど聞いたことがありません。

また、”国民気運の向上”というのは、おそらく”日本国内の人気”という意味でしょうけど、野球以外はこれには当たらないでしょうね。
ただ、五輪に野球があるからといって、その盛り上がりが左右されるとはどうしても思えません。
たとえば、野球が参加していなかった2012年のロンドン五輪では、日本が過去最高の38個のメダルを獲得したこともあって、テレビ視聴率も好調でした。時差がありながら20%超えの種目が11もあったのですから大したものです。
大会後の銀座パレードの華やかさも記憶に新しいところですし、追加種目がなくたって気運は十分なはずです。

そして最後の”公正で開かれた選考プロセス”。
そもそもこんなものは当たり前のことで、これを原則にしていること自体がナンセンスですけど、本当にそれは”公正”だったんでしょうか?
私がそう感じるのは野球・ソフトの存在です。
今日28日の夜、記者会見を行った全日本野球協会の鈴木義信副会長は、野球・ソフトが出場国を”6”にする案を提示していることについて、「五輪憲章では団体競技は8から12というルールがある」と不安をのぞかせていたそうですし、野球が五輪から除外されたひとつの理由であるメジャーリーガーの参加の可否にについては、追加種目検討会議の御手洗冨士夫座長が「メジャーとは参加するとの約束を”口頭”でしている」という曖昧な説明をしているだけなんです。
2020東京五輪は7月24日~8月9日の開催予定ですけど、その時期のメジャーリーグはシーズンも佳境ですぜ。
トップ選手が五輪に派遣されることは100%ありえません。
過去の五輪だって一度もトップ選手が参加したことはないじゃないですか。
それを”口頭で約束”って、御手洗座長も焼きが回ったとしかいいようがありません。
メジャーリーグがこれを否定したらどう責任を取るのでしょう?

私には今回の開催国提案で、野球・ソフトが残ったことが”公正”だとは到底思えません。
例のエンブレム問題の”佐野研二郎ありき”のごとく、”野球・ソフトありき”なのではないでしょうか。
IOC総会で落選する可能性はあるものの、これを提案してしまったこと自体が、日本の恥にならなければいいと危惧しているところです。

日本の野球ファンが本当に望んでいるとも思えませんしね。
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