2015GPSカナダ大会 女子シングル

2015GPS第2戦となるカナダ大会女子シングルには昨季の女王エリザベータ・トゥクタミシェワが登場。
今季は復帰した浅田真央との”3A対決”が注目される彼女ですが、我々日本のファンとしてはその調子をしっかり確かめておきたいところですよね。
優勝争いはそのトゥクタミシェワとアメリカのワグナーに絞られるでしょうけど、表彰台争いの方は地元カナダのオズモンドとデールマン、アメリカのエドモンズ、そして日本の村上佳菜子さんの力が拮抗しているので、混戦が予想されます。レオノワも侮れませんしね。
そんなわけで、簡単に大会を振り返ってみたいと思います。

「いままでなんでこうしなかったのか!」と思うくら似合うショートカットで登場した村上さんのSPは『ロクサーヌ』。
最初の3Fで降りてすぐに振り付けする余裕のスタート キャメルとコンビネーションスピンはまだまだ調整中といった感じながらもポイントを抑えていたのはさすが、そして後半に向けて簡単な振り付けで集中力を高めると 思い切った3T+3T!
セカンドがちょっと回転不足かもしれませんが、流れは良かったと思います。
しかし次が1Aの両足着氷になってもったいない それでもレイバックでは集中力をすぐに取り戻し、 ステップシークエンスでは気持ちを込めて攻めの演技、片足だけで長い距離を滑っていたのもさすが。
初戦のせいか全体に力んでいた印象でしたけど 今後に期待が持てる内容だったと思います。
SPは59.79(TES29.56・PCS30.23)で3位。
そうしてメダルを射程に捉えて始まったFSはSPとは一転してしなやかな『SAYURI』。
3F+2Tで気持ちよく入るも 次が1A+3Tになると、3Loも両足着氷。
ジャンプミスの影響からか、ステップにも村上さんらしい伸びやかさが出てきません。スピンはSP同様に調子が上がらず。
後半冒頭の3Lo+2Lo+2Loを決めて流れを取り戻そうとするも、3Fが両足着氷というちぐはぐさ。
それでも3Sは大きく跳んで、コレオのあとの2Aも成功、ビールマンも乱れなく回って持ち直したのはさすがでした。 
本人もぺろっと舌をを出して悔しがっていましたけど、まだまだ調整中ですね。 
FSは111.80(52.09・59.71)、合計171.59で4位。
今季はSP・FS両方とも村上さんの勢いのある滑りを生かすことのできそうなプログラムですし、ジャンプの出来とかはあまり気にせず、思い切って行けば、結果もついてくると思います。今季は”魅せて”欲しいですね!

カナダのガブリエル・デールマンはSPで2つのジャンプミスで8位と出遅れるも、FSでは3位と巻き返し、合計170.33の5位。残念ながら良いところも悪いところも昨季からあまり変化が見られませんでした。
同じくカナダのケイトリン・オズモンドは、SPではスピンとジャンプで転倒しながら4位に踏みとどまったものの、FSではまさかの5転倒で最下位の12位。合計も146.06の11位に終わり、地元でとんでもない結果となってしまいました。昨季は骨折で全休した彼女ですけど、その影響がまだあるのかもしれませんね…。
私が今季の飛躍を期待してたポリーナ・エドモンズ(アメリカ)は、体型変化は落ち着いて体のバランスはよくなったものの、重さが増したのか、動きが全体的に鈍く、ジャンプも回転不足になりがちでした。SPは5位、FSも5位で、合計168.69の6位。大人になった体に慣れるまでには時間がかかりそうです。
その大人でいうと、最年長のアリョーナ・レオノワ(ロシア)はジャンプのフィーリングが完全におかしくなっていて、合計160.37で8位と撃沈。世界選手権銀メダリストの面影は…。

まあ、気を取り直していきましょう!
日本の16歳、永井優香さんはこれがGPSデビュー戦。
やや緊張が見られたものの、3Lz+3Tをしっかり着氷していい流れを作ると、大らかなスピンで『蝶々夫人』の音楽と同調すると、後半の3Loと2Aも成功。
女性的な柔らかさを感じるステップシークエンス 丁寧なコンビネーションスピンで演技をまとめると、可愛らしく全身でガッツポーズ。
落ち着いていましたし、曲の雰囲気も出ていたと思います。いいデビューでしたね!
SPは63.55(TES35.80・PCS27.55)でパーソナルベスト!SPはなんと2位!
有力選手たちが得点を伸ばせないなか、メダルを射程に入れて始まったFSでは惚れ惚れするような3Lz+3Tで始まって本人も笑顔!
しかし、3F(エラー)でステップアウトすると、次が1Loになって意気消沈。”抜け癖”は克服せねばなりませんね。
ステップシークエンスでは特徴ある手の動きと顔の表情で『奇跡のシンフォニー』の物語を紡ぎ、丁寧なスピンで空気を落ち着けると、後半冒頭は3Lz+2T+2Loを粘りながら着氷、2A+3Tはステップアウトするも果敢なチャレンジでした。
ここでメダルを獲らなきゃいつ獲るのか!という状況ですものね。
3Sも詰まった感じになりながらも着氷、2Aも食らいつく着氷、終盤のコレオとスピンはとにかくミスをしないように、という丁寧さで、なんとか最後まで滑り切ってくれました。
永井さん本人も手を上げて喜んでいましたけど、必死さが伝わってくる演技で、まさにデビュー戦といった感じでしたね。
私も映像を観ていて手に汗握りました。
FSは109.57(52.89・56.68)、合計172.92はパーソナルベスト!しかも3位で銅メダル!ミスはありましたけど、それを出来る限り抑えて、粘って滑った結果ですね!
今後はポカをなくして、演技全体のメリハリとキレを追及してゆけば、もう一段上の選手になれる可能性は秘めています。
ルッツが得意なこと、ジャンプの軸を作るのが上手いことは、大きな才能であり武器です。
優雅な雰囲気も魅力なので、成長が楽しみです!

優勝候補筆頭だったエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)は、SP冒頭の3Aを回避してタノ2Aから入ったこと自体が嫌な感じだったわけですが、やはりといいますか次が2Lzになる大きなミス。
スピンも雑でしたし、滑り全体にも集中力が感じられず、後半の3T+3Tで意地を見せるもSPは55.37(24.31・31.06)で7位。体は絞れていただけにこの不調は意外でした。
しかしFSでは自分を叱咤するような3Aをステップアウトながらも着氷すると、これで気合が入ったのか、3Lz+2T+2Loと3Fは彼女らしいジャンプ、スピンも気持ちを込めて回り、後半の3T+3Tと3Lzは軸がぶれながら気迫で持ち直し、3S+2Aと2Aもしっかり着氷。
繋ぎの部分やステップやコレオなんかはのたのたしていて演技面では見栄えがしませんでしたけど、基礎点だけはしっかり取ったところは現女王たる意地でしょうね。
FSは133.62(68.83・64.79)、合計188.99で2位。
今季のトゥクタミシェワは浅田さんとの”3A対決”を盛り上げてもらわねばなりませんから、今大会の調子の悪さは”たまたま”ということにしてもらいたいですよね。
高いレベルの相手でなければ浅田真央に火が点きませんぜ!

トゥクタミシェワを差し置いて、今大会で女王(ボス)のオーラをまとっていたのはアシュリー・ワグナー(アメリカ)。
体も大きいですし、ベテランですし、落ち着きと迫力は他と一線を画していました。
SPの冒頭では2年前からチャレンジしている3F+3Tを思い切って跳び、どっしりとしてシットとコンビネーションスピンでは会場から拍手が起こり、エキシみたいな『Hip Hip Chin Chin』を軽やかに踊って、後半はウォーレイからの2A イーグルからの3Loをびしっと決めて貫録を見せると、仕上がりのよさそうなステップシークエンス 余裕のイーグルからのレイバックスピンで堂々のフィニッシュ。
まさにワグナーショーといった感じで開場も大盛り上がり。
”ただ滑っている”部分がほとんどなく、全体が演技になっているのですから「さすが」の一言でした。
SPは70.73(3707・3366)でもちろん1位。
この好調さはFSでも変わらず、軽く2Aでスタートすると、3F+3T(やや回転不足)、2A+2Tというまとまった序盤戦。
『ムーランルージュ』の世界をスピンと踊りで表現すると、後半頭の3Lo+1Lo+3Sを強引に着氷し、3Fは豪快、ターンからの3Loはお見事。
ステップシークエンスは技術的には難しいことはしないものの演技的に仕上げ エッジ修正中の3Lzは気合で着氷、終盤はパワーと勢い十分のコレオ、余裕のコンビネーションスピンで最後まで隙がありませんでした。
ブラヴォ!さすが!
『ムーランルージュ』は昨季からの持ち越しなだけにさらにブラッシュアップされていましたし(やっぱり似合ってますね)、SP同様に”ただこいでいる”というい部分がないのもワグナーらしい演技スタイルでした。
3F+3Tや3Lzという若い頃に跳べなかったジャンプの習熟といい、まさに”いいベテランの見本”です。   
ジャンプにやや回転が足りなかったものがあって、FSは131.79(62.93・68.86)で2位ながら、SPのリードがあって合計は202.52(PB)で圧巻の優勝。
FSではトゥクタミシェワが上でしたけど、フギュアスケーターとしての格の違いを見せつけたといっていいでしょう。
今季のワグナーは昨季と違って開幕戦から体も絞れていて調子がよさそう。
これならば悲願である世界選手権のメダルもあるかも!?
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