2015GPSロシア大会(前) 若手たちの競演

2015GPSロシア大会女子シングルの注目は、久々にGPSに戻ってきたソチ五輪金メダルのソトニコワの演技、そしてラジオノワとメドベデワという新旧世界ジュニア女王の直接対決といったところでしょう。
3人ともロシアの選手ですから現地では表彰台独占が期待されているでしょうけど、我らが本郷理華さんやアメリカのエドモンズがそうはさせじと牙をむくことで、大会は大いに盛り上がると思います。
有力選手がみな十代の若手というフレッシュな戦いを存分に楽しみましょう!
というわけでテレビ視聴した感想をできるだけコンパクトに。

加藤利緒菜さんはSP冒頭の3T+3Tで着氷を乱して50.26(TES25.72・PCS24.54)の10位に留まると、FSでは3F+3Tを決めて好スタートを切るも、後半にちょっとばててしまって3Lzと3連続を上手く降りられずに105.30(54.27・51.03)、トータル155.56で10位。
持ち前の丁寧さで、ジャンプをそこそこ成功させ、スピンのレベルをしっかり取っていたところはとてもよかったと思いますけど、その丁寧さを一歩超えて、もうちょっと攻めの滑りができるようになるともっと魅力的になってくると思います。スピードとメリハリも欲しいですね。
5種類の3回転ジャンプを跳べるという才能の持ち主ですから、全日本ではひと暴れして欲しいものです。

前のカナダ大会で3位に入り、シンデレラガールとして一躍脚光を浴びた永井優香さんからすれば、この大会は主役の座を確固たるものにする機会のはずでしたけど、SP冒頭のコンボが1Lz+3Tになるまさかのミス。
演技全体は『蝶々夫人』らしい女性的な柔らかさで、いい雰囲気だっただけにジャンプが本当にもったいない。
SPは53.19(25.36・27.83)で9位。
こうして巻き返しをはかりたいFSでしたけど、冒頭がまたしても1Lzになるミス。続いての3F(エラー)と3Sはしっかり降りて、エッジに気持ちを込めたステップで流れを取り戻したかに見えた後半冒頭でも3Lzが回転不足気味の転倒になってしまい万事休す。
しかし、永井さんはここで心が折れることなく、2A+3T、3S+2T、2A+2Tと立て続けに降りたのは本当に立派。
FSは106.43(50.60・56.83・減点1)、合計159.62で8位。
『奇跡のシンフォニー』という題名そのものの逆転劇はなりませんでしたけど、曲全体の流れは最後まで切れませんでしたし、滑りにも勢いと自信を感じました。注目を力に変えることのできる選手であることは証明したと思います。
あとは抜け癖をなくすことですね!武器であるルッツに足を引っ張られては悔しさも倍増です。

すでに日本女子を代表する選手として確固たる地位を築いた感がある本郷理華さんは、2年連続のGPF進出に向けて、今大会は是が非でも表彰台には立っておきたいところ(前の中国大会は僅差の2位)。
自信を感じる大胆な滑り出しで始まった『キダム』、冒頭の3F+3Tは回転が微妙ながら確実に着氷すると、力強いスピン、細かくフットワークしてからのレイバックもいい勢い、そしてグンと加速してからの後半3Lzもしっかり降りた!(エッジももうOKなのでは。)
降りに工夫した2Aのあとは、長い手足と面白いポーズが印象的なステップシークエンス。ボディバランスもよく、表情も鮮やかで、観客を存分に魅了したのではないでしょうか。
最後のスピンもひとつひとつの姿勢が注意深かったですし、気持ちのこもった演技でした。ひとつの舞台になっていましたね。
もう本郷さんは他国のトップ選手たちにまったく引けを取っていません。世界的にも期待の若手のひとりです!
SPは63.45(33.36・30.09)。3F+3Tに回転不足(UR)がついていてスコアは思ったより伸びずに6位。
しかし上位との差はあまりないのでまだまだチャンスはある!
本人もそういう意気込みで臨んだであろうFSは冒頭の3F+3Tを力技で成功さたものの、次が2Sになる珍しいミス。
これで動揺したのか3Lzでもまさかの転倒。
この序盤のミスのせいか、単純にこの日は不調だったせいかわかりませんけど、
ステップや全体の滑りに前大会のようなエネルギーが感じられず、体が重いように見えました。
2A+3T+2Tで入った後半のジャンプはどれも回転がギリギリといった感じで危なっかしく、私もヒヤヒヤ。
それでも『リバーダンス』の音楽と観客の拍手に勇気をもらった本郷さんは息が上がりながらもチカラを振り絞るようなコレオで終盤を盛り上げるのですからやはり底力があります。
しかも最後のジャンプは2A予定のところを咄嗟に3S(前半2Sになったので)に変更する冷静さも持ち合わせているのですから大したもの。
調子の波の少ない選手が、この日は珍しく不調でしたけど、そういうなかでもひた向きに全力を尽くす姿勢が演技の質を保たせていたと思います。やっぱり信頼できる選手ですね。
FSは115.67(56.47・60.20・減点1)、合計179.12で5位。
これでGPFはほぼ絶望的になってしまいましたけど、そのぶんじっくり調整して全日本ではいい演技を見せて欲しいですね。
絶対にやると思いますけど!

昨季の四大陸制覇で、その大器が花開きかけたように見えたポリーナ・エドモンズですが、前のカナダ大会で6位に終わり、蕾がまだままだ固い印象を残しましたけど、この大会のSPは素晴らしい内容。
しなやかな滑り出しから3Lz+3Tを勢いよく決め、ターンからの3F(エッジが微妙)もしっかり降りると、軸の確かなスピン、大らかなステップでは音を綺麗にひろい、得意のツイズルでその盛り上がりとシンクロすると、スピードのあるスピンでそれをさらに加速させ、その流れのまま2A、伸びやかなレイバックから美しく踊ってフィニッシュ。
『月光』という曲名通り、リンクを月の光を映す鏡に変え、そこに瑕疵がないままに滑って行き、終盤は怒涛の流れ。
素晴らしい集中力で大器が片鱗を見せつけました。長身選手でありながらスピンがよく制御できているのも凄い。
SPは65.29(35.15・30.14)で5位。
初のGPS表彰台に向けて、FSでは手堅い3Lz+3Tで入ると、優雅で気高いステップで『風と共に去りぬ』の雰囲気を作ると、小芝居からのぎこちない3F+1Lo+3Sもなんとか降りてまずまずの序盤。
3Loで始まった後半でしたけど、難しい姿勢のキャメルスピンのあとの3Fがステップアウト、なんだかスピードががくっと落ちてきて、2Aや3Lo+2Tはその場跳びみたいな感じに。
それでも長い手足を生かした見事なレイバックで空気を変えると、自らに鞭うつように加速してからの2A、全身全霊を振り絞るようなコレオでどうにか食らいついていました。
FSは117.91(57.18・60.73)、合計183.20で4位。
技術の確かさだけではなく、高い集中力と内に秘めた気持ちの強さを感じる選手ですから、さらに上を期待したくなります。
とりあえずはスタミナですね、それがあればもっと煌めくはず!
(ロシア勢の対決が楽しみな後編に続きます。)
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