『真田丸』第5話、『窮地』

この2月7日放送の『窮地』で第5話ということで、『真田丸』のテーマのようなものも少しずつ見えてきたような気がします。
それはこの大河の宣伝でもよく聞かれる”戦国サバイバル”。
このテーマは真田家だけではなく、戦国時代の地方領主がみな掲げてきた究極の目標でもあります。
どの大勢力が地域を支配するのか、そして天下を統一するのか、それを見極め、いち早くその傘下に入ることで、お家の存続と安寧と図る。当時の地方領主の頭にはこのこと以外にはなかったと思います。

この第5話でも、本能寺の変で織田信長が明智光秀に討たれたことで真田家はまたしても主を失い、当主である昌幸は”次はどこに付くか”を模索することになります。
ここで興味深いのは嫡男の信幸が、「真田家は織田家の家臣なのだから、信長が亡くなったからといってすぐに裏切るのはいかがなものか」と父昌幸に意見するところでしょう。この後、信幸は主である豊臣家を”裏切る”わけですからね。そのときどうやって論理展開するのか、今回のことをちょっと憶えておくとしましょう。
そうして昌幸はまず越後の上杉を頼ろうとしますが、北陸の織田勢とことを構える上杉から、「信濃に兵を削く余裕がない」といわれたことで次なる手を考えることになります。それは来週のお楽しみ。

そして今回、真田家以上に目立っていたのが明智勢から逃れるために伊賀を超える徳川家康一行。
その七転八倒の脱出劇がコメディタッチで描かれ、内野聖陽さん(家康)や藤岡弘、さん(本田忠勝)の好演もあって、汗と脂と土の匂いがすると同時に、大いに笑えるシーンになっていました。
少々気が早いですけど、この内野徳川家でスピンオフを作ったら面白そうです。

その脱出劇でいうと、真田信繁(幸村)たちもまた明智勢が迫る安土から逃げようと奮闘し、来週もこれが続くわけですが、これは”史実にはない”話なので脚本家の腕の見せ所になります。伊賀越えが上出来だっただけに期待は否応なしに高まりますよね。
私の個人的な感想でいうと、『真田丸』ではいまのところこの”史実にない”部分があまり上手くいっていないような気がしてなりません。
しかもその創作の部分を担当するのがだいだい主人公である真田信繁なんですけど、この人物は残されている資料が少なく、若い頃でいうと、本能寺の変の後、紆余曲折あって真田家が上杉家の傘下に入った際、その人質として越後に送られたことがわかっているくらいなんです。
ちなみに、この第5話の時点での年齢は満15歳(定説より)で、作中でも髪型から察するに元服前のはずです。
その元服前の少年が織田の人質に行く姉を守る役目を任されたりするのは本来はおかしな話ですが、これはあくまで”大河ドラマ”なので、それはそれで目くじらを立てるほどのものではないとは思うのですが、信繁役の堺雅人さんがわざとらしく子供っぽい芝居をしたりするので、周りがそんな子供に頼り切っているのは違和感が残って仕方ありません。
”大人びた子供”というキャラ付けの方がしっくりするするのではないでしょうか。
結局、創作部分が詰まらないのは、この信繁の描き方に問題があるからだと思われます。
大河ドラマでは”主人公を無理やり歴史に絡ませる”という悪しき伝統がありますけど、それをどう処理するのかは永遠の課題ですよね。絡まなければ主役なのに出番がないという事態に陥ってしまいますし…。

メディアやネットの様子では昌幸役の草刈正雄さんや家康役の内野聖陽さんの評判がいいようですけど(武田勝頼役の平岳大さんも)、主役であるはずの堺雅人さんはかなり影が薄いですよね。
このところヒット作連発で飛ぶ鳥を落とす勢いの堺さんにとってはここが正念場であり、”窮地”なのかもしれません。
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