2106四大陸フィギュア男子SP レベルの高い戦い

サッカーのFAとFIFAではありませんが、フィギュアスケートでも世界選手権や五輪よりも先に始まったヨーロッパ選手権の”格”というのはかなり高いものがあって、選手もまた気合を入れてそのタイトルを目指すことはよく知られています。
しかし、そのヨーロッパ選手権と対を成す四大陸選手権はというと、100年以上も歴史が浅いということもあって、権威は低いといわざるを得ません。
ただし!
こと男女シングルに限っていえば、近年のレベルは四大陸の方が高いと私は思います。
四大陸王者・女王が世界の頂に立った回数を見てもそれはわかることです。
ですから、ここで勝ち抜くことは権威よりも何よりも強さの証明なのです。
というわけで、2016四大陸選手権男子SPの中継を観た感想をざっくりと。

中国選手権で敗れ、世界選手権を逃した閻涵はこれがシーズンの総決算、来季に繋がる演技がしたいところ。
本人もそんな気迫が充溢していたのか、冒頭の4Tを綺麗に決めると(ステップからになっていないような)、スピン2本の後の演技も伸びやかで、後半の3Aも素晴らしい幅で跳んだ!
苦手の3Lz+3Tはなんとか降りると、終盤のステップでは持ち前のスピード感に『シング・シング・シング』のおかしな振り付けを散りばめて、華やかなフィニッシュ。
この日はここまでノーミスの選手がいないこともあって、台北(台湾)の会場も大いに盛り上がっていたようですね。
SPは89.57(TES47.92・PCS41.65)。
3本目のスピンにミスがあってスコアは思ったより伸びませんでしたけど、メダルのチャンスは十分。FSでも意地の演技が見たいですよね。

各所で”ポスト羽生結弦”と呼ばれながら、その背中が遠くに見える宇野昌磨ですが、この四大陸は羽生結弦もいまだに獲っていないタイトルなので、先に戴冠すれば気持ちの面では大きなプラスになるかもしれません。しかも今回はかつての王者パトリック・チャンも出場しているので彼に勝てばそれもまた自信になる。
そんなふうに強欲にいきたいSPですが、宇野くんはジャンプ構成をいじって4Tを前半にすると、それをどうにか踏ん張っての着氷!転倒してもおかしくない軸ぶれをよく抑えた!
そこからは技術の高いスピンを2本回って、演技を落ち着かせ、エネルギーを充填させるような振り付けから、後半のイーグル3Aはばっちり!
鉄板の3F+3Tを鮮やかに決めると、ステップでは細かいフットワークと、体を大きく使った攻めの演技で『Legends』らしい大きな流れを作って、最後は的確なコンビネーションスピンで力強く締めくくってくれました。
4Tを前半にしたせいか、後半は表現の部分で完成度が上がっているようにも感じますし、気持ちの入ったいい演技でした!
SPは92.99(50.06・42.93)でパーソナルベスト。
ファイナル2位で得たPCSの評価が繋がっているのか思ったより高いスコア。GPSフランス大会のとき(89.56)のときの方が全体的にはよかったような気がするので、この大会はジャッジの気前が良さそうですね。

世界選手権を逃し、四大陸にかける無良崇人は単独の4T(ステップからになっていないような)を豪快に決めてスタートすると、得意なのにポカがある3Aも豪快に決めた!
これには本人だけではなく観客も安心したのか、手拍子が巻き起こり、それに合わせてスピンを2本、そして後半の3Lz3Tは詰まった感じになるもなんとか着氷、ステップでは『黒い瞳』らしい激しいフットワークで舞台を盛り上げながら一歩一歩正確に踏む冷静さも見せると、最後のスピンの後は軽く拳を握ってフィニッシュ!
全体的に自分をよくコントロールできていたように思いますし、大人の演技でしたね。
SPは89.08(46.94・42.14)でパーソナルベスト。
この調子で落ち着いてゆけば表彰台もあるかも!

クワドモンスター金博洋(中国)は出だしの4Lz+3Tが壁際になるも上手く避けて難を逃れると、片足ステップからの3Aをしっかり着氷。凄い身体能力です。
そこからは『タンゴ・アモーレ』に合わせたキレのあるスピン、そして角ばった感じのある若々しいステップで攻めの姿勢を見せると、後半の4Tも見事に成功!
4回転2本というジャンプ構成ながら終盤もへばることなく、勢いよくスピンを回って爽快に演技を終えた金博洋は満足そうな笑顔。
笑顔のかわいいモンスターですねえ。
SPは98.45(58.41・40.04)でパーソナルベスト。
このハイスコアに私はびっくり。NHK杯のとき(95.64)の方がまとまっていたと思うんですけど、やっぱりインフレ気味みたい。
しかし、金博洋の調子の良さは本物。FSでも4回転を4本揃えたノーミスに近い演技が観られるんじゃないでしょうか。楽しみです!

最終グループはほとんどの選手が4回転を決めているなか(アーロンは転倒)、最後に登場したかつての絶対王者パトリック・チャンは4Tお手つき(コンボ予定)、3Aはフリーレッグも一緒になる着氷という不穏なスタート。
しかも後半のコンビネーションも3Lz+2Tになって優勝争いからは脱落か(スピンにもミス)。
ただ、ステップでの伸びやかで軽やかな滑りは隔絶した技術がありましたし、動きの明確さ、演技の流れの作り方はさすがでした。
世界選手権に向けて調子を落としている時期なのでしょうけど、貫録でまとめた『マックザナイフ』といえるでしょうね。
SPは86.22(41.15・45.07)。
FSでは「3A2本に挑戦する」そうですけど、今季のチャンは3Aの跳び方を変えていて、助走で出来るだけ後ろ向きの時間を増やしてから、踏み切る直前にターンをして前を向くようにしていますよね。これがいまのところ上手くいっているんじゃないでしょうか。
苦手の3Aを乗り越えねば復権ありません!

この結果、FSに向けては金博洋がかなりのリードを取りましたけど、FSのベストでいえば宇野くんは金より13点ほど高いのですから気にすることはありません。
とにかく自分の演技をすることです。
そうすれば道は開ける!
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