リオ五輪選考びわ湖マラソンと選考基準

リオ五輪に向けた男子マラソンの選考レースも今日3月6日のびわ湖毎日で最後。
本来3あるはずの代表枠も、福岡国際、東京マラソンとあまりいい結果が出ず、日本陸上連盟も”枠を使い切らない可能性”を示唆するなか始まったこのレースでしたが、終盤まで複数の日本選手がデッドヒートを繰り広げ、優勝はケニアのルーカス・ロティチに2時間9分11秒でさらわれたものの、北島寿典選手が2時間9分16秒で2位、外国人選手をひとり挟んで石川末廣選手が2時間9分25秒で4位、深津卓也選手が2時間9分31秒で5位、丸山文裕選手が2時間9分39秒で6位と、いわゆる”サブテン”が4人も出るという盛り上がりを見せました。
この時期にしては珍しく気温が高く、20度ほどもあったというのに、五輪出場にかける男たちの執念はそれをものともしませんでしたね。テレビで観ていても大いに楽しめました。

これで五輪の代表は福岡国際で2時間8分56秒の日本人トップ(全体3位)だった佐々木悟選手、そして今回の北島選手はほぼ決まりでしょう。あとは東京で2時間10分57秒の日本人トップ(全体8位)だった高宮祐樹選手と今回の石川選手の争いになるところですけど、マスコミはタイムのいい石川選手になる可能性が高いと伝えています。3枠は使い切るということですね。
(タイムは前のレースのそれが目標になるので、あとのレースの方がそれを抜きやすいと思うので、個人的には疑問です。)

ただ、こういう熱いレースを観てすぐにいうのもなんですけど、私個人は2枠でいいのではないかと思っています。
現在の世界のトップランナーはみな6分台以上の実力がありますから、上記の3人が五輪に出場しても、入賞はおろか、16位以内に入るにも難しいのではないでしょうか。
男子マラソンはかつて日本の”お家芸”でしたから、我々は寂しい現実を目の当たりにするだけです。

よくマラソンの専門家は、日本人選手がなかなか活躍できない理由を「世界が速くなっているからだ」とよく説明しています。
これは一面正しくて、アフリカ諸国がチカラを入れているため、確かに”トップランナー”といわれる人数がすごく増えました。上が分厚くなったといっていいでしょう。
ただ、忘れてはならない事実は、高岡寿成選手の持つ2時間6分16秒の日本記録がもう13年以上更新されておらず、最近は6分台はもちろん7分台ですらめったに見られないということです。
現在の世界記録は2時間2分57秒ですし、4分台くらいなら珍しいものではないので、これは本当に寂しい。
世界がどうのこうのいう前に日本選手のタイムを上げてゆかなければどうしようもありません。

それにしてもなぜこんなにタイムが伸びないのか。
私は五輪出場基準のなかにある選考レースでの”日本人トップ”という項目が、日本選手の”成長の蓋”になっていると思えて仕方ないのです。
今回のびわ湖も終盤は盛り上がりましたけど、レース全体でいうと、序盤から先頭グループを形成したのは外国人選手のみで、日本選手たちはお互いを牽制するように第2グループを形成していました。
ようするに、大会での優勝よりも”日本人トップ”が重要視されているわけです。
ですから、外国人が前にいたって、日本人トップでゴールすれば大きな笑顔で喜びを露わにする。
これではタイムが伸びるはずはありません。
私には2位で選手や周り(関係者やマスコミ)がはしゃぐのは、どうしても違和感が残ります。

それを強くしてくれたのは、2月の東京マラソンでただひとり序盤から外国勢に食らいついたものの、足のマメが潰れた影響もあって、中盤からじりじりタイムを落とし、終盤には完全に失速して30位に終わった村山謙太選手(93年生まれ)のレース後の言葉です。
「なんで日本人は付いていかないんだろう。勝負にいくと決めていた。いけるところまで行こう」、「日本人トップだけを取っても世界で戦えない」(河北新報より)。
本当にシンプルで熱い言葉です。
そしてこれは我々応援する側が選考レースを観ていて思う気持ちと重なる言葉です。

村山選手のような考え方の選手を増やしてゆくこと、それが日本選手強化の一番の近道だと思います。
そのためにもまずは選考基準に”世界で戦うという気持ち”を入れてはどうでしょう。
私は”優勝”を争うレースが見たい。
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