女子サッカーリオ五輪最終予選 寂しい敗退と第4戦

3月7日夕方のゲームで勝利を収めた中国が勝ち点を10に伸ばしたことで、自分たちのナイトゲームを前にしてリオ五輪への道が絶たれた我らがなでしこジャパン。
なんともいえない寂しい雰囲気で始まったベトナム戦は6-1というゴールラッシュでの快勝。
なでしこたちは重圧から解放されたこともあるでしょうし、フィジカルのないベトナムがあまりガツガツこないこともあって、かなり自由に自分たちのサッカーをやれていました。
失点も岩清水梓の何でもない寄せがPKを取られるという不可解判定でしたし、ベトナムの数少ない攻めに対してもまずまず安定していたと思います。

同時刻に始まったオーストラリアと北朝鮮の試合ではオーストラリアが勝ちを収めてリオ五輪が確定。
これでアジア代表はオーストラリアと中国に決まりました。
日本(勝ち点4)は最終戦で北朝鮮(勝ち点5)に勝てば3位になるので意地を見せて欲しいものです。

それにしても、アテネ、北京、ロンドンと続いてきた五輪出場も、途切れてしまうときはあっけないものです。
今回は予選が大阪開催ということで、私などは、スタジアムを埋める大勢の声援のなか、華やかに連勝して五輪切符を勝ち取ると思っていただけに、いまでも信じられないくらいです。
五輪の女子サッカーは96年のアトランタ大会から正式種目となり、そのときなでしこは見事に出場を果たし、GLで敗退したものの、メディアでも取り上げられることが多くなりました。
しかし、次のシドニー大会へは出場が叶わず、代表チームの露出も減り、不況も重なって、国内リーグでは廃部を選択するチームも出始めるなど、”冬の時代”を迎えたわけです。
現在の”なでしこ”は確固たる地位を築いていますし、W杯も盛り上がっているので、当時のようなことにはならないと思います。東京五輪もありますしね。
ただ、澤穂希や宮間あやが常々語る”危機感”は日本の女子サッカー全体が共有していなければなりません。
スポーツは何といっても”勝利”が大切です。
勝利というのは絶対的な価値です。
そこには誰も文句が付けられませんし、その競技を知らないひとに対しても強くアピールできるのです。
なでしこだってそうやっていまの地位を築いてきました。
彼女たちの個性であるパスサッカーや、粘り強い戦い方というのは、W杯で優勝した2011年より前から変わりませんが、それが評価され、注目されたのはやはり勝利を掴み取ったからです。

しかし、そういう勝利への執念が、はたして今回の最終予選のプレイに現れていたでしょうか?
”勝って当たり前”、”カッコよく勝ちたい”、そういう心理が見え隠れしていたように私には思えます。
メディアでは昨年12月に引退した澤穂希の不在、”澤ロス”が敗退の要因として挙げられていますけど、私もある程度それに賛成です。
チームメイトに向かって、プレイで勝利への執念を示せるという意味では澤以上の選手はいないからです。
もちろん、宮間や大儀見優季は気持ちを見せていました。
ただ、彼女たちは古参ですし、澤の穴を埋めるわけではないのです。
穴を埋めるのは新しい選手です。
大儀見は第3戦で中国に負けた後、「ピッチに立つ以前の問題で負けていた。どの試合も相手の勝ちたいという思いの方が強かった」と語り、チームメイトの物足りなさを嘆いていました。
確かに、オーストラリア戦、韓国戦、中国戦と、球際の迫力では相手に軍配が上がっていたと思います。

もともとなでしこにはフィジカルで押してゆくタイプの選手は少なく、テクニックに秀でた選手たちが規律と連携でもって攻守両面を構築するというのがそのスタイルです。
しかし、2011年のW杯制覇でもわかるように、世界の強豪との試合では球際で激しく戦い、守備では体を張って粘り強く凌ぐことによって勝利を収めてきたわけです。
逆にいえば、フィジカルがないなでしこは気持ちが強く出ないときは相手の流れを押し返せないということになります。
ただ、世界の強豪に対しては”自分たちが弱者である”という立場から必死になれても、舞台がアジアになると自分たちが”強者”になってしまうので、なかなか必死になれない部分もあるのでしょう。
その予兆は昨年8月の3位に終わった東アジアカップにも見られたかに思えます。

また、勝利への執念という意味では、我々応援する側も、直近の東アジアカップが3位だったのにも関わらず、今回のリオ五輪最終予選は「悠遊突破できるだろう」というムードだったのですから、甘かったといわざるを得ません(※観客動員にも表れていました)。
これはメディアとサッカー協会も同様でしょう。大儀見もそこを指摘していました。

キャプテン宮間が「これが自分たちのいまの実力だ」と断言したように、日本の女子サッカーはまだまだ”アジアでは勝って当然”ではないのです。
相手が激しくきたり、不運なアクシデントがあったりして流れを手放した際に、それをまた強引に取り戻すだけのチカラはまだないんです。
今後のなでしこは、”自分たちが弱い”というところからリスタートせねばなりません。
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