ショーンKの製造責任

著名人の”経歴詐称”というのは定期的に巷を騒がせますが、近ごろ(3月15日週刊文春WEB)発覚したショーンKさんのそれは過去に例がないくらい嘘の幅の大きいものでした。
本人が週刊文春の取材に答えて認めただけでも、
米ペンシルバニア州立テンプル大学で学位取得→テンプル大学日本校を中退。
ソルボンヌ大学(パリ第一)へ留学→オープンキャンパスで聴講。
ハーバード大学でMBAを取得→お金を払ったら誰でも聴ける講義に3日間ほど通う。
というのですから、もう丸っきり嘘。詐称のトリプルスリーです(これも詐称の流行語)。
簡単にいうと彼は専門的には何も学んだことがないわけです。
そしてこれはまだ”疑惑”の段階ですが、世界7ヶ所にオフィスを構え、数百の法人へ助言や支援を行う”国際経営コンサルタント”という肩書も、東京のオフィスに実態がないなど、眉に唾するもののようです。

ただ、実をいうと私はこのショーンKさんという方をあまりよく知りません。
テレビ朝日『報道ステーション』の曜日別コメンテーターとして数回観たことがあるくらいです。
そのときの肩書はたしか経営コンサルタントだったと思うんですけど、その日その日の色んな話題に対してそれ相応の解説めいたことをしゃべっているなかで、専門的なことをいうわけでもなく、気の利いたことをいうわけでもなく、思想的な偏りもほとんどなかったので、残念ながら内容はほとんど頭に入ってきませんでした。
印象に残るのは独特の低くてよく通る声と、鼻の妙に大きい西洋風(アラビア風)のちょっとハンサムな顔立ちだけといっていいでしょう。
(CMなどのナレーションの仕事もしているようです。)

おそらく、こういうひとはテレビ局が重宝するのだと思います。
見た目や声がよくて、コメントも当たり障りがなく、しかも経歴や肩書がしっかりしている。
ショーンKさんはちょっと出来過ぎた感じで、幾分いかがわしさもありましたけど、一度観たら忘れないという意味では、とてもテレビ的なひとだったと思います。
ですから、この春から始まる予定のフジテレビの大型報道情報番組に抜擢されたのでしょう。
(2010年からフジテレビ『とくダネ!』の曜日コメンテーターをしているそうですが、私はこちらは観たことがありません。)

しかし、疑惑報道がなくたって、よく考えてみるとおかしいですよね。
世界を股にかけて活躍する経営コンサルタントのはずなのに、複数のテレビ番組でコメンテーターを務め、さらにはメインキャスターの仕事を引き受けるなんて、体がいくつあっても足りません。
ショーンKさんを雇っていたテレビ局はそのことをどう思っていたのでしょう?少しも疑わなかったのでしょうか?
また、報道番組のコメンテーターならば、番組前にスタッフと打ち合わせを重ねるはずで、そこで仕事の面や、経歴に関わる部分で何らかの不具合が生じていたと思うんです。
たとえばショーンさんは国内だとどの会社と仕事をしているのか?とか、ハーバード時代の講義内容(どの講師に習ったのか)や周囲にどんな人間(出身国や年齢や階層)がいたのか、当時の友人で活躍しているひとはいるのか、など興味本位でも聞くと思うんです。
だって、そこから番組が広がってゆく可能性があるわけで、それをしないってことが私には理解できません。

今回の一件は、あの耳の聞こえない作曲家”佐村河内守”事件を連想させます。
この騒ぎも、そのひとの能力や経歴や実績よりも、”テレビに映したら面白そう”というのが優先された結果じゃないでしょうか。
疑わしかろうが何だろうが知ったこっちゃない、そのとき大衆に受ければいい、そういうテレビ局の意識が見え隠れしています。
そして何か問題が起きれば、「責任は本人にある、オレたちは騙された被害者だ」と開き直る。
フジテレビやテレビ朝日はショーンKさんの疑惑を徹底的に追及すべきですし、どうして自分たちが彼を信頼し、起用し続けたのかを視聴者に詳しく説明すべきです。
何もしないのであれは詐欺の片棒を担いでいたのと同じことですぜ。
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