2016世界フィギュア女子FS(前)、「真央なら出来る!」

70点代が6人というハイレベルなSPが終わり、日本勢は宮原さんSP6位70.72、本郷さん7位69.89、浅田さん9位65.87とやや出遅れたものの、まだまだ3選手とも表彰台が見える位置に付けているといっていいでしょう。
そこを目指しつつ、今季を納得の行く演技で締めくくって欲しいものです。
我々ファンも一緒になって笑顔でシーズンを終えたいですからね!
というわけで2016世界フィギュア女子FSを視聴した感想を出来るだけコンパクトに。

アメリカボストンで開催されていることもあって、ホームの大歓声を受けてスタートした長洲未来(アメリカ)は、3F+3T+2Tでそれに応えると、3Lzもやや回転不足(UR)ながら着氷、ステップからの3Sはよし。勢いのある序盤でした。
そこからは形の綺麗なキャメルスピン、『華麗なるギャツビー』をゴージャスに踊るコレオ、そして前と後のスパイラルで会場を沸かせてからの後半2A+3T!3Lo+2Tも決めた!
続いての3Loは回転不足の両足着氷になるも、2Aは慎重に降りて流れをどうにかキープ。しかし疲れが出てきたのは明らかで、得意のコンビネーションスピンに勢いがありません。
そこに会場からは激励の手拍子、これで少し息を吹き返した長洲さんは、左右の深いエッジワークを使ったステップシークエンスをどうにか乗り切り、重い体を引きずりながらも最後のビールマンは深く美しく回ってのフィニッシュ。
両膝に手をついてバテバテながらも、表情は笑顔。がんばりましたね。
FSは120.91(TES60.97・PCS59.94)、合計168.65。
回転不足っぽいジャンプが多くてスコアはあまり伸びませんでしたけど、今季は少しずつジャンプの質が上がってきているので、来季への期待も膨らみます。長洲未来のスケート人生はまだまだこれからだ!

6分間練習の終わりのアクセルで転倒しながら壁に激突し、他選手とも接触しそうになった浅田真央。
短い間に気持ちを切り替えることができたどうか…。
私は不安で胃が縮むようでしたけど、リンクに入ってきた浅田さんは落ち着いた様子。
そして音楽と同時にうっとりとした表情で『蝶々夫人』に変化すると、ケレンミのない助走から3A!やや詰まりながらも無事着氷!まずはよし!
3F+3Loもどうにかねじ伏せ、しっとりとした滑りからの2Lzはちと残念、それでも流れを切らさずに舞うようなフライングから美しいキャメルスピン。
コレオでは天女が羽衣を翻すように滑空し、芸実品のようなスパイラルでは会場からも思わず拍手が。
このコレオは恋をする女性の喜びと高揚そのもの、こ気持ちが籠っていて引き込まれるようでした。
そして勝負の後半、まずは2A+3Tを力強く降り 3Sは余裕、ヴォーカルの高まりのなかで3F+2Lo+タノ2Loも上手く入って 3Loは鮮やか!よっしゃ!
そしてビールマンスピンをしなやかに回った後は情感がたっぷりのステップシークエンス。
優雅な身のこなし、深く正確なエッジワークによる緩急で、揺れ動く女性の心情をリンク上に幻のごとく浮かび上がらせると同時に、女心の力強さをも表現する浅田真央。観る者はみな彼女の心象風景に溺れ、抜け出すことができない。これが浅田真央のフィギュアスケートだ!
その幽玄の流れを締めのスピンに繋げ、Y字の形で上へ上へと昇ってゆくと、最後は天上で舞を舞っての堂々たるフィニッシュ。
気持ちの入った演技を完遂した浅田真央は、両膝を付いた姿勢からそのまま体をのけぞらせ、やりきった表情。
そしてほっとしたいい笑顔。
ルッツのミスや、わずかに回転不足はありましたけど全体の出来は上々。今季一番の内容でした。
大会前からファンが不安になる色んな情報が錯綜していたなか、「真央なら出来る!」という演技でそれを吹き飛ばした格好です。
キスクラでの朗らかな表情を見ながら、私も目頭が熱くなってきました。
FSは134.43(65.13・69.30)、合計200.30。
このスコアに両手の親指を立てて喜ぶ浅田さん。
これを見れば日本中が明るくなるはずです。
やっぱり我々には浅田真央の笑顔が必要なんです!

今季の浅田さんは、初めは休養明けとは思えないくらい演技がまとまっていたものの、そこからの上積みがなかなか得られず、もどかしい流れでした。修正中のルッツもなかなか完成せず、課題の回転不足もなかなか直らず、本人も大会ごとに自信を失っていったといっていいでしょう。
しかし、そんなジャンプも決まるときは決まっていたのですから、問題は技術ではありません。メンタルです。
私もこんなことはいいたくありませんが、戦う気持ちという面ではいまの若手たちに負けています。
浅田さんのスケート人生は、2018年の五輪に向けて、本当の集大成になってゆきます。
そこで結果以上に、自分に打ち勝つことが本当の達成感に繋がると思うんです。
私はそういう強い浅田真央が見たい。
か弱い凡愚である我々に希望を届けて欲しい。
私は祈り、願い、信じ続けます。
「真央なら出来る!」

浅田さんの演技で日本人観客のボルテージが高まるなか登場したのは本郷理華(※もうひとり選手を挟んでいます)。
次世代を担うひとりとして、日本選手らしく、会場を魅了しながら結果を出す演技に期待。
まずは高さのある3F+3Tでスタートした本郷さん(セカンドはややURか)、続いてもスピードに乗ったタノ3S!そしてエッジを意識して丁寧に降りた3Lz!まずは序盤を乗り切った!
フライングキャメルを挟んでからのステップでは村祭りの喧騒が聞こえてきそうなリバーダンス。
ちょっと酔っているような心地良さげな表情を浮かべながら素敵にステップを踏む本郷さんは本当に楽しそう。
このお祭りに参加したい!
そんないい流れのなか、後半冒頭の2A+3T+2Tもパワーで繋ぎ、3Loと3Fを大きく跳ぶと、シットからアップライトに繋がるコンビネーションスピンで気持ちの高揚を表現し、そこからは激しく楽しいリバーダンスコレオ!
会場からわーっと手拍子も起こって本当にいい雰囲気。
終盤の2A+2Tは両足になってしまいましたけど 最後のコンビネーションスピンを気持ちを込めて回り終えた本郷さんは大きな笑顔!よかった!
少しミスはありましたけど、流れを手放さない安定感はさすがでした。本当に信頼できる選手であり、チーム日本に欠かせない選手です!
FSは129.25(6566・63.60)でパーソナルベスト、合計199.15もパーソナルベスト!
惜しくも目標の200点に届かず、キスクラではちょっとがっかりした様子の本郷さんでしたけど、その数字ももうすぐそこまで見えています。
今季は3Lzを習得し、課題の姿勢もずいぶん良くなってきているだけではなく、表現面でも確かな進歩を遂げました。
私は正直いってこんなに伸びると思っていませんでした。脱帽です。
本郷さんは来季も絶対に我々を驚かせてくれるはずです。
彼女のポテンシャルは底が知れない!

中国の李子君は2A+1Lo+3S 2A+3Tを決めて、3Fはなんとかこらえてスタートすると、その後のジャンプも食らいつくように降り、いつもはスタミナが切れがちの後半も粘りに粘って、まずまずの内容。
このがんばりを繰り返しているうちに体力も付いてくると思います。
FSは119.13(59.40・59.73)、合計184.52。

SPで8位という調子の良さを見せたガブリエル・デールマン(カナダ)は、このFSでも力強い滑り。
イナバウアーからの3T+3Tを鮮やかに決めてスタートすると、3Lzはお手つき、3Fもお手つき(エッジも問題)だったものの、後半は3Lz+2T、3Lo、3S+2T+2Lo、2Aと揃えたのは立派。
本人も「やり切った」という感じで顔を両手で抑えて喜んでいました。
演技全体が力強く、気持ちもスタミナも最後まで息切れしなかったのも良かったです。
スタミナも気持ちも最後まで息切れしなかった
FSは128.30(65.15・63.15)でパーソナルベスト、合計195.68もパーソナルベスト!
このスコアに涙を見せて喜ぶデールマン、来季への自信に繋がる演技でしたね。
李子君もそうですし、このデールマンもGPS開催国のエースなので、彼女たちの活躍はフィギュア界全体にもいい影響を及ぼします。四大陸も盛り上がりますしね。
いまの女子シングルは日米露が突出していますけど、他の国々もがんばらねば!

最終グループを前にしたこの時点で、浅田さんが暫定1位、本郷さんが暫定2位。
これで残る宮原さんの結果如何に関わらず、日本女子の合計13位以内が確定し、来季も女子は”3枠”になりました!
それを知ってか知らずか、トップ3ルームの浅田さんと本郷さんはリラックスした雰囲気。
浅田さんは正座しながらおしゃべりしたりしていましたけど、膝は大丈夫なんでしょうか…。
まあ大事ないならよし!
最終グループを楽しみましょう!
(というわけで後編に続きます。いや中編になるかも…。)
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