『真田丸』第14話、『大坂』

前回の上田合戦までが主人公・真田信繁の青春時代、そしてこの第14話『大坂』からは社会人時代になるという『真田丸』。秀吉や光成、茶々といった新顔も登場し、絢爛豪華な大坂城も相まって、信濃や越後に比べて画面もずっと華やかになってきました。
ちょうど放送も4月10日にということで、現実生活でも新たなスタートを切った視聴者も多いでしょうし、過去の自分を振り返るひともいるでしょうし、ちょっと浮き立つような気分になってきますよね。

話の筋は、まず上田攻めに失敗した家康が増援を送ろうと計画していたそのとき、譜代の家臣である石川数正が豊臣方へ出奔してしまい、徳川家中は大混乱。これで信濃からは完全撤退。
この背景には、徳川にスパイとして送り込まれていた真田昌幸の弟・真田信尹の調略があったという斬新な切り口でした。
そして、その上田合戦から10ヶ月後の1586年6月、関白となった秀吉は各地の大名に上洛を要請。
信繁が人質に行っている上杉家も、景勝が秀吉に会うことを決め、信繁も大坂へ同行することになります。
そして、案内役である石田三成という人物を知り、茶々とは偶然の出会い、最後はなぜか信繁の名を知っていた秀吉が登場したところで第14話はお終い。
来週への期待が膨らむ”引き”となりました。

個人的な感想を先にいってしまうと、今回は期待外れ。
新編突入、それも舞台は”大坂”ということで、大いに楽しみにしていたんですけど、その城下町や城の様子がまったくといっていいほど描かれていないんですから、残念極まりありませんでした。
視聴者は信繁と一緒になって、口をぽかーんと開けながら大都会大坂を眺め回したかったはずです。田舎から都会に出てきた驚きや怯えや興奮を一緒に味わいたかったはずです。
それがないなんて、私には理解が出来ません。

しかも、この『真田丸』は、そのタイトルにあるように、大坂の陣に活躍に向かって物語が頂点に達し、そこで華々しく散って終わるわけです。
大坂がどれだけ重要な場所なのかはいうまでもないことです。
ですから、信繁の大坂に対するファーストインプレッションはとても大切でした。
また、大坂の繁栄は秀吉の勢いの象徴であり、景勝を始めとした諸大名が秀吉に頭を下げざるを得ない理由づけにもなるので、それがなければなぜ景勝が渋々上洛しているのかわからず、せっかく遠藤憲一さんがいい芝居をしているのに無駄になっちゃいます。

『真田丸』ではこれまで秀吉についてはほとんど触れてこなかったので、秀吉の勢力というのはまったくわかっていません。
なにしろ、歴史研究でいえば、真田が徳川と事を構えたのは、「豊臣・上杉連合に加わったから」と考えられているにも関わらず、『真田丸』ではそれを無視して、真田が単独で徳川を追い払ったように描いているんです。
秀吉との繋がりはまったくないことになっているわけです。
そして唐突に”関白秀吉”として登場させるのですから、ちょっと乱暴すぎます。
秀吉は真田家と信繁にとって最重要人物といってもいい存在なのですから、中国大返しや加賀・能登平定、小牧長久手、四国平定といった勢力拡大の様子も本来ならばある程度触れておくべきでした。
『真田丸』ではなぜ秀吉が偉くなったのかまったくわかりません。
そんな人物に信繁が心服してゆくのでしょうか?甚だ疑問です。

と、私は大いに不満を感じた回だったのですが、よかったところももちろんあります。
それは何といっても石田三成役の山本耕史さん。
有能さと何ともいえない嫌味な感じ合わさったような人物像は、いわゆる光成のイメージといっていいでしょう。
それを山本さんがストレートに演じていたわけですけど、そういう軸となるイメージをしっかりさせることによって、その周囲の登場人物が存分に右往左往することが出来る、これぞコメディの常套手段ですよね。
まだ人物像の見えてこない小日向文世さんの秀吉がどう暴れてゆくかも今後の楽しみですし、大坂編では登場人物がこれでもかと掛け合いを繰り広げてゆきそうです。
ここからが三谷幸喜さんの本領発揮というわけでしょう!

…ただ、その登場人物でいうと、茶々役の竹内結子さんがちょっと老けすぎだと思うんです(ごめんなさい!)。
この初登場が16、7歳くらいで、これから45歳くらいまでを演じるので、最終的には竹内さんでも違和感がなくなるんでしょうけど、やはり娘時代はきつい…。
それを今後、竹内さんが演技力でどうカバーするか、大坂編はそれにかかっている!
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