五輪招致、裏金よりも恥ずかしいもの

2020年の東京五輪の招致活動において、日本がシンガポールのコンサルティング会社に支払った200万ドルが、”賄賂”なのではないかと疑われ、フランスの検察に捜査されている一件ですが、昨日5月17日、衆院予算委員会に参考人として呼ばれた竹田恒和JOC会長は、「国際陸連前会長の親族の会社とは知らなかった。向こうから売り込みがあり、”電通”の推薦で決定した」と答えていました。
海外の報道でもシンガポールの会社に200万ドルを振り込んだのは”電通の子会社”とのことです。
ようするに、広告会社電通は、東京五輪の招致と開催のサポートをJOCから頼まれているなかで、”票の取りまとめを頼んだ”とも受け止められるお金を使い方をしてしまったということなのでしょう。

実は日本以外の五輪やサッカーのW杯でも、この手のお金の使われ方(理事の親族の会社・団体に寄附)が問題になったり、事件になったりすることはこれまでもけっこうありましたし、そこに広告代理店が絡んでいたことも多いんです。
ですから、今回、”電通”の名前が出てきたことも、特段驚くようなことではないともいえます。
たぶん、海外のマスコミでも「またありました」という感じで伝えていることでしょう。

ただ、日本ではこれが初体験なので、多くの国民が軽いショックを受けていることでしょうし、私も少し失望しています。
おそらく、招致活動では各国とも同じようなことをしているに違いないので、こっちもやらなければならない、という流れのなかでやってしまったのでしょうけど、できれば正々堂々勝ち取って欲しかったものです。
ことここに至れば、少しでもその”恥”をそそぐべく、海外の捜査機関や報道機関による調査の前に、我々日本人の手で真相を明らかにして欲しいものです。
国会もマスコミも全力を尽くさねばなりません!

…と、私は思っているのですが、国会でも報道でも、そういう雰囲気ではありませんよね。
例えば17日に予算委員会で竹田会長に質問した民進党の玉木雄一郎議員は”電通”との明言を避け、フリップにも”D社”と書く始末。
また、テレビニュースでも”電通”という単語を一切使われていません。日曜日の『そこまでいって委員会』の猪瀬直樹前東京都知事の「あれは電通でしょ」にも”ピー音”がかぶさっていましたからね。「で」が聞こえたのでバレバレでしたけど。

こんなものは本来ならば、電通の担当者を参考人として呼ぶべきですし、マスコミも電通に対して、積極的な取材を行うべきなのに、それがされないどころか、その存在がひた隠しにされるなんて、こんなに不可思議で不愉快なことはありません(※堂々と連呼しているのは馳浩文部科学大臣のみ)。
電通は例の五輪エンブレム問題でも関わりが指摘されていたのに、マスコミが完全にスルーしていたのも気味が悪かったですよね。

”電通が影で日本を支配してる”、なんて陰謀論には私も与したくはありませんけど、こういう状況を見ていると、それも信憑性が増すというものです。
電通などの広告会社はメディアをコントロールしやすい立場いますし、政治の舞台においても、各政党の選挙の手伝いをしているので、問題が起こっても隠蔽してもらいやすいのかもしれません。
ただ、いうまでもなく、これは国民の知る権利を大いに侵害しているわけです。

4月に〈国境なき記者団〉が発表した報道の自由度ランキングで、日本は180ヶ国中72位という順位になってしまって、あの香港(70位)や韓国(71位)よりも下だったことで、日本のマスコミは「安倍政権からの弾圧のせいだ!」と喜び勇んで伝えていましたけど、自分たちが”横並び”で、”伝えたいこと”と”伝えたくないこと”を選別してるせいでしょうよ。
ほんと、こういう日本の状況を世界に知ってもらいたいと思う反面、恥ずかしくて穴があったら入りたいくらいです。

これに比べたら200万ドルの裏金がばれた方がまだましかもしれませんね…。
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