リオ五輪最終予選とバレーボールへの同情

5月のバレーボール世界最終予選でリオ五輪の切符を掴んだ女子代表に続いて、ファンに喜びを届けたかった男子代表ですが、今日のオーストラリア戦に負けたことで、五輪は絶望となってしまいました。
あと2試合(全7試合)残しての敗戦ですから、もうちょっと粘って欲しかったというのが私の感想です。
ただ、この最終予選を日本男子が突破するのはかなり難しいものがありました。
8チーム中4チームが勝ち抜ける規定で、日本のランキングは出場チーム中”6番目”。
つまり、少なくとも格上を2チーム撃破しなければならなかったわけです。
しかし、日本男子は今日の5試合目まで格上に勝つどころか、2試合目には格下中国にストレート負けしてしまったのですから、あれは手痛かった。
事実上、あの負けで五輪への夢は終わっていたのかもしれません…。

バレーボールの五輪世界最終予選(兼アジア予選)は日本開催が通例ですが、最近よく知られるようになったように、日本はその”開催国特権”として、試合開始時刻が一定になっているだけではなく、”対戦国と対戦日を2試合指定できる”というとんでもなく有利な権利も持っているんです。
女子でも男子でも、この2試合は初戦と2戦目に使うことが多く、そこで格下を指名して、連勝することで勢いに乗るという戦略を取ってきました。
そして、中盤にランクの近い相手、つまり五輪切符を競っているチームと戦い、そこで出場の可否がほぼ決まり、終盤は格上と消化試合をするというのがいつものパターンです。

今回も女子は2連勝で予選をスタートし、3試合目に格下韓国に足をすくわれたものの、4試合目のタイ戦では相手監督へのレッドカードによる辛勝、5試合目のドミニカに勝ったことで、五輪出場をほぼ手中に収め、危なげなく予選を突破しました。
男子はそれに失敗したわけですが、それだけが五輪を逃した理由ではありません。
そもそも女子と男子ではランキングに大きな差があります。
女子は世界ランク5位で、なんと最終予選出場チーム中最上位。
対する男子は世界ランク14位、最終予選では6番目の順位なのですから、最初から厳しい戦いだったわけです。
(※五輪でメダルを争うような強豪国はすでにW杯の成績や大陸予選で出場を決めています。)
ですから、それを知っているひとや、バレーファンは男子が五輪を逃しても、ほとんど驚きません。
バレーボールはあまり番狂わせがありませんから、勝ち抜いたら大手柄といってもよかったかもしれません。
仮に惜しいところまでいっていたとしても、善戦したという評価だったでしょう。

けれども、テレビの中継や、スポーツ報道では、男子のランクや五輪の可能性をまったくといっていいほど触れてはいませんでした。
これではどれだけ男子ががんばったって正統な評価を受けることはできません。
同じ負でも、惨敗なのか、惜敗なのかは大きな違いがあることです。
たぶん、男子の五輪が難しいことを真正直に伝えてしまうと、テレビ視聴率や注目度が落ちるという判断がメディアサイドにあるのでしょう。
逆に女子は今回の予選は余裕があったのに、それをいいませんでした。これは試合中継の緊張感を維持するためだと思われます。
もちろん、これはスポーツを報道する者として、正しい態度とはいえません。
チームにどのくらいの実力があって、大会を勝ち抜ける可能性がどれくらいあるのか、それを観る側に伝えるのは最低限の仕事のはずです。
それがなければチームも選手も、どれだけがんばっているのか、観ている側はまったくわからないわけです。
妙な演出で試合をショーのように飾り立てるのではなく、選手のアスリートとしての姿にスポットを当てて欲しいものです。

私はメディアの掌の上で転がされているバレーボールに同情を禁じ得ません。
今大会は女子のタイ戦で不可解ジャッジがあったことで、日本に有利すぎる予選への疑義が沸き起こりましたが、まずは中継や報道のやり方から正す必要があります。
バレーボールをスポーツの側に引き戻しましょう!
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