『真田丸』第26話、『瓜売』

嫡男・鶴松を亡くし、がっくりきた秀吉は関白を甥の秀次に譲ることを決断。
これは秀吉が次の天下人として秀次を指名したことを意味します。
そうして”太閤”となった秀吉ですが、隠居などはもちろんせずに、”唐入り”の大計画をぶちあげることに。
周囲はこれに「気がふれたか…」と心配するも、秀吉いわく「全国各地の大名に仕事を与え、天下を覆す気を起こさせないようにするのじゃ」とのこと。

明を攻め落とすというこの大戦ですが、史実ではまずその途中にある朝鮮国に対し、自分たちに付き従うか、さもなければ軍団が朝鮮半島を進軍するのを認めろと、秀吉側が要求したものの、朝鮮はそれを拒否したため、唐入りの前の朝鮮征伐が始まります。
しかし、『真田丸』ではその交渉過程はざっくり省いて、秀吉軍はいきなり朝鮮半島に渡っての戦闘状態。
文禄元年4月12日から始まったこの作戦も、5月2日には首都・漢城を陥落させるのですから、まさに快進撃でした。

総大将である秀吉は備前・名護屋に着陣し、朝鮮半島情勢があらかた収まるまで時を待ちます。
最後の一手を指すのが総大将の役割です。
そんな折、気晴らしのために名護屋に同行していた茶々が懐妊していることがわかって秀吉は大喜び。
しかし、朝鮮半島では、明が朝鮮をバックアップしたことで、押し返される秀吉軍。
戦は膠着状態に陥り、後詰が控える名護屋の空気も重たいものに、そこで秀吉は、兵の士気を高めるための”やつしくらべ”、仮装大会の開催を思いつくのでした。

我らが真田家も後詰の一軍。
無聊を託っていた真田昌幸も最初は「やつしくらべなど面白くもない」という態度でしたが、息子の信繁らに勧められて試しに演じた『瓜売』が思いのほか好評で、気をよくしてからは本番に向けて猛稽古。
昌幸を演じる草刈正雄さんの「あーじよーしのうーり 召され候へ召され候へ」の謡が朗々としていてことのほか見事でした。
何かのお稽古事をしていらっしゃるのかもしれませんね。

そんな昌幸の稽古でしたが、仮装大会本番の日に、思いかけないことが発覚してしまうのです。
なんと、秀吉の演目も『瓜売』で、しかも明らかに昌幸より下手なんです!
このまま本番に突入してしまえば、秀吉に恥をかかせてしまいます。
信繁は父が「血の滲むような稽古」をしてきたのを知っていましたから、何とか本番でも『瓜売』をやらせてあげたい。
そこでなんとか秀吉の演目を変えさせようと画策しますが、秀吉も『瓜売』を気に入っている様子で、とてもそんなことはできません。
最後は昌幸が折れて、体調不良を理由に仮装大会を欠席。
縁側に寝そべりながら「あーじよーしのうーり…」と寂し気に歌う昌幸の背中を、信繁は申し訳なさそうに眺めるばかりでした。

という具合に、この第26話『瓜売』は名護屋の陣中と同じように、あまり内容がない、たるんだ回となっていましたけど、茶々の懐妊によって秀次の立場が微妙になったり、信繁の未来の正妻となる大谷吉継の娘が登場したと、今後への伏線はいくつも張られていました。いわゆる繋ぎの回でしょうね。
今回に価値があるとするならば、草刈さんの見事な謡が聞けたこと、そして瓜が美味そうだったこと。
この瓜売が持っていたのは〈マクワウリ〉といって、日本で古くから採れていたメロンのような瓜です。
このところの日本列島は真夏のような暑さですから、私もよく冷えた瓜が食べたくなってきました。

昔の瓜売の声というのは、いまでいうと「わらびー餅 かき氷―」の声でしょうかね。
あれを聞くと”夏”という感じがします。
業者さんも今年はついでに瓜を売ってはいかがでしょう。「あーじよーしのうーり」って謡ったらけっこう売れるかもしれません。
私なんてあの謡が耳から離れないんです!
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