2016参院選、野党共闘の欺瞞

昨日7月10日に投開票が行われた2016年参院選挙(改選数121)は、自民党が56議席(公示前より+5)、公明党が14議席(+5)を確保して、与党の圧勝に終わりました。
投票率は54.70%という低い数値だったものの、国民はアベノミクスの継続にお墨付きを与えたといっていいでしょう。
安倍晋三総理や自民党幹部たちのこぼれんばかりの笑みが印象的です。

一方の野党は、民進・共産・社民・生活の4党が共闘関係を結んだものの、民進党が32議席(-13)、共産党が14議席(+3)、社民党が1議席(-1)、生活の党が1議席(-1)という結果に終わり、選挙区での野党統一候補では一定の成果を収めたとはいえ、
どう評価したらいいかわからない微妙な空気だけを残してしまいました。
とりわけ民進党は、今年3月に民主党が維新の党を吸収する形で名称変更して、負の歴史を覆い隠そうとしたというのに、それがほとんど意味をなしていないのですから、無惨としかいいようがありません。
民主との合併が嫌で維新の党を割ったおおさか維新の会がこの選挙で12議席(+5)を獲得しているのを見れば、有権者がどれだけ民進党を忌避しているのかよくわかるというものです。

しかも、今回、民進党は野党共闘のなかで、あの共産党とまで手を組んでしまったわけです。
共産党というのは、日米安保破棄、「防衛予算はひと殺しの予算」(藤野保史政策委員長談)なので自衛隊は解体、資本主義は否定という特異な政党です。しかも天皇制廃止をも唱え、日本の歴史をも破壊しようとしているわけです。
このような政党と協力するということは”政権を目指す意思はない”と表明したのと同じことです。

民進党はそんな禁じ手ともいえる連携を選択した理由について、「憲法改正阻止」を訴えていました。
そのために憲法改正の発議に必要な3分の2の議席を与党に与えないことを4野党の共通の目標にしたわけです。
その結果が、与党やおおさか維新といった改憲に賛成する勢力が参院の3分の2を占めるという、野党共闘の惨敗だったにもかかわらず、岡田克也民進党代表は「国民が憲法改正を認めたわけではない」と総括したのですから心底呆れます。
ただ、勝った側の安倍総理も、今回の結果で国民が改憲に賛成したわけではないという慎重な立場でしたから、岡田さんの発言も間違いというわけではないのかもしれません。そもそも与党は改憲を争点にはしていませんでした。
しかし、民進・共産・社民・生活は、自分たちで無理矢理に”改憲阻止”を争点化して敗れたくせに、「国民は認めたわけではない」というのはあまりにも身勝手すぎます。
私も「国民が賛同した」とは思いませんが、かなりの割合の国民が憲法改正に向けた議論が国会で行われることは認めている、と捉えるのが妥当だと思います。

今回の選挙結果でわかるように、野党共闘には多くの国民からNOを突き付けられました。
それなのに彼らは自分たちのことを「民進・共産・社民・生活+市民」などという。
常識的にいえば”市民=国民”ですよね。
121分の40しか議席を獲れなかった側が、「市民が味方」というのは明らかにおかしい。
彼らのいう市民というのはいわゆる”プロ市民”なのでしょうけど、紛らわしいのできちんと”プロ”を付けていって欲しいものです。

”本当の市民”に対して民進・共産・社民・生活がやったことというのは、単なる”ごまかし”です。
共闘というならば、本来は政策を擦り合わせるべきなんです。
ところが、彼らはそれには手を付けませんでした。
消費税にしろ、TPPにしろ、原発にしろ、沖縄の基地問題にしろ、民進党と共産党には考え方にかなりの隔たりがあるので、政策的には絶対に合意できないんです。
ですから、「憲法改正反対」だの「アベ政治を許さない」だのという好戦的なスローガンを連呼するしかなかったわけです。
そうして、ひとつでも与党の議席を削って、自分たちの議席を増やすことしか考えていないのですから、まさに”野合”です。

本来、選挙協力というのは、その先に政権の枠組みがあるものです。
民進党はこの先万が一(絶対ないでしょうけど)、与党に返り咲けるチャンスがやってきたとして、共産党と連立を組めるのでしょうか?
その覚悟がない共闘など嘘っぱちです。
”統一候補”とやらいうひとたちだって、野党4党の政策が異なるなかで、今後どうやって自分の道を進んでゆくというのでしょう?
何をするにしても自分を応援してくれたいずれかの党を裏切ることになりますし、選挙期間中もいずれかの党の政策とは相反することを主張していたはずです。そこには道理も何もあったものではありません。ただ、”当選すればいい”というだけのことです。このことは今後の足枷になってゆくこと思います。

こんな無責任なひとたちが国民の暮らしや安全を守れるわけがありません。
国民は安倍内閣と自民党の方が”ずっとまし”だと判断したのです。
そのことを認められる野党こそ、国民が本当に必要とする野党なのです。
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