リオ五輪、攻めの日本柔道!

8月13日(日本時間)に全階級が終わったリオ五輪の柔道ですが、我らが日本代表はロンドン五輪の雪辱を見事に晴らしてくれました。
結果だけを見ても、男子は金2銀1銅4を獲得し、全階級で表彰台に立つという日本柔道史上初の快挙。
女子も金1銅4という、メダル決定戦での勝負強さを発揮したのですから大したものです。
(※ロンドンは男子が銀2・銅2、女子が金1銀1銅1。)
今回の代表は、世界ランキングが高い選手も少なく、世界選手権でメダルを獲ったこともない選手もいたというのに、大事な本番でこういう結果を残したのですから、選手の努力と集中力はもちろん、それをサポートするチーム日本柔道の態勢も賞賛に値するものだと思います。
特に、男子は史上初の金メダルなしに終わったロンドンから、史上初の全階級メダルという復活を遂げたのですから、井上康生男子監督の手腕は大いに評価されるべきです。
この井上体制を継続し、東京五輪までの4年間でさらなる上積みを期待したいですね。

また、今回の日本柔道は、結果だけではなく、内容でも非常に見応えがありました。
多くの選手が自分から攻める姿勢を崩さず、”技をかけて勝つ!”という意気込みに溢れ、アグレッシブでエキサイティングな柔道を繰り広げていたと思います(銅メダルマッチで惜しくも敗れた女子63キロ級の田代未来選手も積極的な姿勢は崩しませんでした)。
この柔道には我々日本人も大いに楽しませてもらいましたし、おらく世界の柔道ファン、スポーツファンにも好印象を与えたのではないでしょうか。

この攻めの柔道、いわゆる”一本柔道”は国際大会でも日本柔道がずっと志していたものですが、ルールの問題や、競技的戦術との相克によって、なかなか勝ちに繋がりにくいものでした。
しかし、ここ最近のルール改正により、膠着状態や技をかけない状態へ〈指導〉が出やすくなったこと、最初から下半身へ攻撃することへの厳罰化などもあって、日本柔道にはずいぶんやりやすい環境になってきました。
日本柔道は国際柔道連盟での”政治”という意味でもがんばっているのかもしれません。
こうして”政治”とだけいってしまうと、悪いことをしているようですが、”よりアグレッシブでエキサイティングな柔道”というのは、柔道自体の魅力を高めるものなわけですから、日本は利己主義になっているわけではありませんし、なにも恥じることはありません。
”一本柔道”こそ、世界で柔道が人気を得るためのキーワードなのです。

ただ、そんな状況にあっても、柔道が競技である限り、男子100キロ超級決勝の原沢久喜選手とテディ・リネールとの戦いのように、”ポイント柔道”になることは避けられません。
リオ五輪の柔道は、”指導のイエローカード4枚で反則負け”、”時間内に技によるポイントがない場合はイエローカードの数で勝敗を決める”というルールでした。
リネールはこれを熟知し、立ち上がりは獣のように襲い掛かって原沢を狼狽えさせ、イエローカードを2枚も食らわせると、あとは終始原沢の組み手を嫌いながら時間をつぶしてゆくという、汚いまでに盤石な柔道。
もちろんリネールは8年間も世界一の座にある伝説的な選手なので、技だけでも十分原沢に勝てるのでしょうけど、その勝利をより確かなものにするために、ルールを活用したポイント柔道に徹したのでしょう。
しかし、この試合は本当につまらないものでした。
私が原沢を応援していたというだけではなく、第3者的視点でいっても、本当に価値のない試合です。
私たちは技を掛け合う柔道が観たいんです。

この試合には会場のブラジル人からも大きなブーイングが上がっていましたし、テレビでこれを観た世界中の視聴者からも否定的な反応があるはずです。
これを期に日本柔道は、”組み合わないことへの指導の厳罰化”を推進してゆくべきです。
柔道が競技である限り、ポイント柔道はなくならないでしょうけど、可能な限り”一本柔道”に近づける努力を続けねばなりません。
柔道関係者は政治で、選手たちは畳の上で、その魅力を訴えかけることが大切です。

その意味でも、このリオ五輪での日本柔道は”よく攻めた”と思います!
天晴れ!日本柔道!
人気ブログランキングへ
スポンサーサイト
プロフィール

かつしき

Author:かつしき
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード