『真田丸』第40話、『幸村』

『真田丸』もこの第40話『幸村』からいよいよ最終章『大坂の陣編』のスタート(全50話)。
この40話はその序章といってもいい内容で、九度山の真田信繁を訪ねてきた明石全登と片桐且元が、豊臣方へ加わるよう誘いをかけ、いまの豊臣と徳川の状況を信繁に説明するところから話が始まります。

まず、方広寺鐘銘の”君臣豊楽”と”国家安康”に家康がいちゃもんを付け、その申し開きをするために且元が駿府へ赴くも、家康に会うことが叶わず、それを大蔵卿の局(茶々の側近)から叱責され、逆に茶々からは「あなたの能力はそんなもの」とばかりの軽い扱い。
それでも且元は、大恩ある豊臣家が存続するためには徳川へ服従するしかないと考え、”大坂からの領地替え””茶々が江戸に人質に行く””秀頼も他の大名のように参勤交代をする”という3つの案を提示しますが、茶々や大蔵卿の局はこれに逆上し、且元の逆心を疑います。
すると、且元の周囲には監視の目が光り始め、このままでは暗殺されかねないと感じた且元は大坂を退去。
豊臣恩顧の大名たちが次々と離反してゆくなかで、ただひとり忠勤に励んできた片桐且元でしたが、豊臣家のひとびとからは信頼もされなければ、評価もされない。
去りたくて去るのではない、誠実な男の背中は泣いていました。

しかし、且元は大坂を離れても豊臣を思う気持ちが消えたわけではなく、自分のかわりに信繁に豊臣家を支えて欲しいと頼みにきたわけです。
それでも信繁は要請を固辞します。
「大軍を率いて戦った経験もなければ、そもそも戦は好きではございませぬ」というのが理由でした。
ただ、そう断ったものの、且元たちが帰った後も、信繁の表情は冴えません。
そこに現れたのが幼馴染のきり。
「大事なのは誰かがあなたと求めているということじゃない。父親や太閤殿下にふりまわされてきた人生で、あなたは左衛門佐として何かを成し遂げたの?きらきらしていた源二郎さまはどこにいったの!」と、いつものうざい調子で叱咤します。
信繁は、「そんなことはもうすでに自問した!」と反撃しますが、別れ際には「だが、お前にいわれると心に沁みる」と礼をいうのでした。
ひとりになった信繁の脳裏に、大坂時代の明るい思い出や、自分がこれまで出会ったひとたちの生き様や言葉が、次々に浮かびます。
そして、耳に響くのは晩年の秀吉がいつも手に持っていた呼び鈴の音…。

その音に引かれるように自分の運命を受け入れた信繁は、大坂入城を決意。
そして息・大助に、自分に関わりの深い文字を書いた紙を何枚も入れた壺を用意させると、「大事なことだから籤で決めるのだ。八百万の神たちに託したのだ」といって大助にそれを引かせます。
大助が手に取った一文字は”村”。九度山村の”村”。
それと代々真田家に受け継がれてきた”幸”とを組み合わせて出来た名が”幸村”。
戦国の最後を彩った勇将・真田左衛門佐幸村の誕生です!

というわけで、この第40話は”状況説明”の回といってもよく、盛り上がる場面は最後の”幸村”のところくらいでしたけど、片桐且元を演じる小林隆さんが、中間管理職の悲哀みたいなものを存分に表現していて、それだけでも十分に楽しめました。
豊臣家のひとびとは、あとになって”且元の価値”に気がつくことでしょう。
それは能力ではなく、”忠義の心”。
卑近な例えでいえば、サッカーの降格争いでも、最後に勝ち残るのは生え抜き選手の多いチームだそうです。ジュビロ磐田がJ2に落ちるときもそういわれました。
上り調子のときは外からの戦力、苦境のときは生え抜きの踏ん張り。これは会社組織にもいえることかもしれません。
また、この2者は原動力も違います。
前者は報酬、後者は信頼。
この40話の小林且元はそれを我々に教えてくれました。

では、大坂城に戻る真田左衛門佐幸村を動かすものは何か?
それを来週以降の楽しみにしましょう!
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