2016GPF、女子FS(前) ハイレベルな戦い

SPを観てもジャッジから異常な寵愛を受けるメドベージェワの牙城はぶ厚い。
しかし、だからといって誰もが諦めていては女子シングルの未来はありません。
我々には勇者が必要なんです。”マルセイユの乙女”でもいいでしょう。
というわけで、2016GPF女子FSを簡単に振り返ってみたいと思います。

SP5位から巻き返したかったエレーナ・ラジオノワ(ロシア)ですが、冒頭の3Lzで転倒すると、次の3Fも開きが早くて嫌な感じ。
キャメルスピンは珍しく軸ぶれ、ステップシークエンスも動きが重くて攻め切れない印象。コレオも大きなスパイラルだけでちょっと
物足りません。
後半の3Lzに力技で+3Tを付ける気迫を見せるも、3Lo+1Lo+3Sは両足着氷(かなり回転不足)でステップアウト、着氷の折れる2A、3Sはよし、ちょこんと2A、疲れたコンビネーションスピン、根性で回るビールマンでフィニッシュ。
最初の転倒のせいか、全体的に窮屈で重たい演技(繋ぎも少な目)で、スタミナ切れも早く、持ち前のパワーが発揮されない『トゥーランドット』でした。コンディション不良なのかもしれませんね。
FSは119.83(TES55.50・PCS65.33)、合計188.81。
体型変化もあって苦しい時期でしょうけど、我慢して乗り越えて欲しいものです。

マリア・ソツコワ(ロシアSP6位)は長身を柔らかく操って滑り出し、丁寧な3Lz+3T、大きく滑っての3Fはやや乱れた着氷、足の長いキャメル、片足ステップで入るステップシークエンスでは全身で『アダージョ』を表現しようと必死。
後半は3Loをきっちり決め、加速してからの3F+1Lo+3Sは一歩一歩という感じ(回転は微妙)、ターンで彩って加速した3Lz、2A+タノ2Tは連続成功。
大きなコレオスパイラル、足上げからの2Aはピアノにばっちり合った!
締めは大らかなコンビネーションスピン、美しく背の高いビールマンでほぼノーミスといった演技。
シニアデビュー、初のGPFということを考えれば上々の内容でした。回転不足になりがちなジャンプも意識しながら高い集中力である程度成功させていたと思います。ジャンプは後半の方が良かったくらいですよね。長身選手なのに最後まで息切れしないのも素晴らしかったです。
FSは133.05(66.77・66.28)、合計198.79。

SPではわずかなミスで4位と出遅れたアンナ・ポゴリラヤ(ロシア)ですが、能力の高さから考えれば逆転の可能性は十分。
大きくて深い滑りで他選手の違いを見せつけるように始まった『モディリアーニ 真実の愛』、冒頭の3Lz+3Tはばっちり、エラーがつきがちな3Fもいつもよりエッジは良さそう、思い切って跳んでいましたね。
2Aも流れるように決めると、長い腕を美しく翻すステップシークエンス。持ち前のエッジの深さはもちろん、四肢も大きく使って醸し出す迫力は並外れています。
コンビネーションスピンを的確に回ってから腕の演技で繋いだ後半、3Lz+1Lo+3Sやや詰まり気味(回転不足URか)、3Lo+タノ2はよし、疲れの見えるなか、足上げスパイラルで入ったコレオはスピードで魅せ、大きな3Lo、足が棒の2A、最後のスピン2つは音楽に追われるようになるも食らいついてのフィニッシュ。
終盤ややへばるも、スピードと迫力でプログラムの情熱をしっかり表現していたと思います。「圧巻の内容」といってもいいのかも知れませんが、私はポゴリラヤにはもっと期待しているので、「まずまず」といっておきます。
FSのスコアは思ったより高めで143.18(73.52・69.66)のパーソナルベスト、合計216.47もパーソナルベスト!これにはキスクラのポゴリラヤも大喜びでした。感情豊かな選手なので人気があるのでしょうね。

ポゴリラヤの高得点に沸き返るなかリンクインしたSP2位のケイトリン・オズモンド(カナダ)は、豪快な3F+3T、2A+2T、エッジが微妙な3Lzという勢いのある序盤戦。
ビールマンとキャメルもパワフルで一気に自分の流れを作ります。
しかし、オズモンドにとっての課題は後半戦。いつもここで崩れて結果を出せません。
そうして綺麗な身ごなしで気持ち良く滑っての後半冒頭、丁寧に3Loを降りると、氷を愛でるように滑っての3Fもやや危ういなか上手く捌いての成功。
これは大器が花開くときが来たか!
…と思われたものの、次が2S+1Lo+2Loになって期待感が急速に萎むと、2Aを跳んだあとの曲が高鳴るなかのステップシークエンスもやや疲れが出始め、コレオでは大きなバレエジャンプと綺麗なイーグルで食らいつき、大胆なコンビネーションスピンからの劇的なのけぞりでフィニッシュするも、またしても失速する『ラ・ボエーム』となってしまいました。
後半はいつもよりは頑張ったと思いますけど、心身のスタミナ切れという課題はなかなか克服することができませんね。
FSは136.91(66.85・70.06)、合計212.45。
…今季のオズモンドのスコアって常に私の想像の上をいきます。
(思ったより長くなってしまったので後編に続きます。)
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