2016全日本フィギュア、女子シングル(前) 楽しみな混戦

2016全日本フィギュアの女子シングルは、宮原知子が優勝候補の大本命であることは揺るがない事実ですが、表彰台争いは予想がつきません。
GPSで活躍した三原舞依さんと樋口新葉さん、実績のある本郷理華さんの実力は拮抗していますし、坂本香織さん、本田真凛さん、白岩優奈さんのジュニアトリオも虎視眈々と上位を狙い、そこに怪我に苦しむ浅田真央が復調してくれば、稀に見る大混戦になるでしょう。
そんな戦いにわくわくするのはもちろん、そういう環境で選手たちが切磋琢磨し、日本女子全体のレベルが上がるのが本当に楽しみです。

そうして始まった女子シングルですが、SPでは宮原さんがパーフェクトといっていい内容で76.49を叩きだし、ぶっちぎりのトップ。2位の本郷さん(69.20)とは7点以上の差があります。
しかし、2位から6位までは6点に満たない点差(3位樋口さん68.74、4位本田さん67.52、5位三原さん65.91、6位坂本さん63.36)。
坂本さん以外の選手のSPがほぼノーミスだったことでもわかるように、みんなコンディションもばっちり合わせてきて、気持ちの入ったいい演技でした。
こうなるとFSの最終グループはひとつのミスが勝敗を分けることは間違いありません。痺れる戦いになりそう。

そんな期待のなか始まったFSでは、まず、SPで手袋がブレードに引っかかるアクシデントのあった白岩優奈さんが自分の価値を示す演技で131.07(TES71.74・PCS59.33)、合計185.37の大暴れ。最終グループにプレッシャーをかけます。
3Lz+3Tと3F+3TをFSに組み込む選手はシニアにもいないので、これは誇ってもいい技術の高さですね。
他の基本技術もしっかりしていますし、これからどんどん伸びてゆく選手だと思います。

最終グループでは本田真凛さんが綺麗な滑り出しからのこれまた綺麗な3Lzを決めるも、次が1Fになったのは残念。
メカニックに芸術性を感じるビールマン、ステップシークエンスはかなりあっさりでせっかくの芸術性が発揮されずやや拍子抜け。
しかし、後半はぴんとした2A+3T+2T、爽快な3S+3T!ここはお見事!
繋ぎのようなコレオをしっとりと挟んでの3Loはよし、緊張感のある3F+2T、慎重な2A、終盤は疲れが見えたたものの粘り強く流れをキープし、最後は美しいコンビネーションスピンと劇的な振り付けで『ロミオとジュリエット』の終幕。
15歳にしてすでに完成された表現者でした。魅せましたね。
FSは128.59(68.32・70.06)、合計196.11。
今季は表現面での彩りがあっさりしているのが気になりますけど、その代わりに課題だったジャンプの質が驚くほど向上していると思います。あとは成功率ですね。ここが改善されたら世界ジュニアでも十分ロシア勢に対抗できるはずです。
今季は結果はあまり出ていませんけど、進化は確かなものがあります。
私は、アスリートしての本田真凛の価値を再認識させられています。

今季のシンデレラガールといえばなんといっても三原舞依さん。
その彼女がFSで演じるのが『シンデレラ』というのもまた面白いところですが、3Lz+3T、3F、2Aをビシバシ決めてスタートすると、浮き立つようなターンで朗らかなステップシークエンス。
今季の活躍がまぐれではないのを証明するかのような滑りで、前半は上々の内容。
そして世界への切符を賭けた後半は、2A+3T、3Lz+2T+2Loをしっかり揃えると、コレオスパイラルはやや不安定になるも、シットスピンで落ち着きを取り戻し、終盤の3Lと3Sもしっかり決めた!
最後の足上げからビールマンも技術に揺らぎがなく、素晴らしい演技でした。ブラヴォ!
終盤までスピードも落ちず、よく集中していたのも立派です。日頃の練習が見えてくるようでした。
FSは132.26(71.62・60.64)、合計198.17。
今季はここまで安定感も凄いですし、その強さは本物です。
まだ他の選手の演技が残っていましたけど、私はこの時点で「世界選手権も頼んだぞ!」という気分でしたね。

ロケットのようにジャンプがボンッと跳べるのが気持ちいい坂本香織さんですが、FSでは冒頭の3F+3Tでふらり、3Lzはエラー気味、後半の3Loを転倒してしまって120.64(63.52・58.12・減点1)、合計184.00。
この大会はミスが多かったですけど、日本ジュニア女王になったポテンシャルは十分に示したと思います。
女子は体型変化に苦しめられることが多いですけど、坂本さんの場合は身体がしっかりしてきたことが技術の安定に繋がっている印象です。ジャンプも最後まで大きいのを跳べるようになってきましたしね。
また、ジャンプが目立つ選手ですけど、スケートがつるつるしていて、演技全体に淀みがないのも魅力的だと思います。
世界ジュニアでは日本ジュニア女王として、思い切った演技をしてきて欲しいですね。
(長くなってきたので後編に続きます。)
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