大手事務所の力学からの脱却

日本レコード大賞から紅白歌合戦への”はしご”。受賞した歌手たちへ飛び交う「おめでとう」の声。歓喜のなかの再びの歌唱。
ある年代以上のひとならば、何とも懐かしい光景だと思います。
そしてその頃のレコード大賞というのは、その年を象徴する曲が選ばれていたはずですし、最優秀新人賞はその年に最も鮮烈な印象を残したひとが選ばれていたはずです。
しかし、受賞者が世間の感覚とズレるようになってきた80年代の後半頃から日本レコード大賞の権威と視聴率は失墜し始め、06年には放送日を12月30日に変更したことで、紅白へのはしごも完全に消滅してしまいました。
そして、いまでは多くの日本人から関心が持たれない、存在意義もわからないような賞になってしまったわけです。

ところが、この2016年、日本レコード大賞ににわかに注目が集まりました。
ただし、それはあまりいい意味ではありません。
今年大活躍の『週刊文春』が10月に『三代目JSBはレコード大賞を1億円で買った!』という記事を載せるとともに、そこに大手芸能プロダクション・バーニングプロダクションから三代目JSBが所属する株式会社LDHに、”年末のプロモーション業務委託費”として1億円を請求する書面まで添付したのですから、さあ大変。
長年、芸能事務所やレコード会社の”談合”によって受賞が決まるとの”噂”が囁かれていたもののが裏書きされてしまったわけです。

こうなれば本来、バーニングプロダクションや株式会社LDH、そしてレコード大賞を放送するTBSはこれを否定せねばなりません。黙っていれば認めたことになってしまいます。
ところが、『週刊文春』への反論はまったくないんです。
その代わりに彼らが行ったことというのは、テレビや新聞といった大手メディアを統制することによって、それ以上の報道が出ないようにすること。
恐ろしいことに、日本には”報道する自由”はないんです。あるのは”報道しない自由”だけです。

そして、疑惑をもみ消すために株式会社LDH所属の歌手やアーティストが大賞のノミネートから外れるなか、ニュースブログ『サイゾーウーマン』(12月17日)は、大賞受賞が有力視されていたエイベックス所属のAAAが、「今年の大賞受賞は嫌でも“買収”を連想されてしまうため、やはり及び腰になってしまったとか。現状では、本命が西野カナ」とのレコード会社関係者の声を載せ、大賞を諦めたエイベックスが新人賞に狙いを絞り、所属の韓国人ユニットのために勢いのある”営業努力”をしているとのレコード大賞運営スタッフも載せていました。

この記事は噂話を繋ぎ合わせたようなもので、信憑性がどこまであるか疑った読者も多いと思うんですけど、いざ蓋が開いた昨日12月30日のレコード大賞の結果を見て、今度は開いた口が塞がらなかったことでしょう。
最優秀新人賞はエイベックス所属の世間一般では誰も知らない韓国人ユニット。
大賞は漁夫の利を得た西野カナさん。
予想は完璧に一致してしまいました。
これはまさしく茶番としかいいようがありません。

今年2016年の芸能界は、所属のジャニーズ事務所から迫害されたSMAPの解散騒動から始まり、買収と談合のレコード大賞で
幕を閉じたわけです。
日本の芸能界は、世間の声などが届くところにはなく、大手事務所の思惑で全てが決まり、タレントはみな単なる駒にすぎないことがあらためてよくわかった1年といっていいでしょう。
しかし、ひとを楽しませるのがエンターテイメントであって、ひとの失笑を買うのは茶番劇です。
日本人もそろそろ大手事務所が企画・演出する茶番劇から脱却せねばなりません。
こんなことを続けていれば、日本のエンターテイメント産業は世界の嘲笑を浴び、グローバル化(TPP)によって外国資本に飲み込まれるだけです。
報道も含め、自由のなかでこそエンターテイメントの可能性は広がるものです。
独裁者のおこぼれは要りません。
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