マグロについて考えさせられる1月

築地市場の今年2017年の初セリで、大間のクロマグロが史上最高額の7420万円で競り落とされたというニュースにびっくりしたのも束の間、今日8日にはこの時期恒例のテレビ朝日『マグロに賭けた男たち』のパート12が放送され、それに合わせたかのように某回転寿司チェーンで〈日本海産本まぐろフェア〉なる企画が始まるのですから、1月はもう”鮪月”と呼んでもいいかもしれません。クロマグロ(=本まぐろ)のお刺身やお寿司が食べたくなったひとも多いのではないでしょうか。

しかし、ちょっと待って欲しいんです。
クロマグロといえば2014年に国際自然保護連合が”絶滅危惧種”に指定したのも記憶に新しいところですし、日本も加盟する〈中西部太平洋まぐろ類委員会〉においては毎年のように厳しい規制が提案されていますよね。
それなのに日本国内ではクロマグロを保護しようという雰囲気はまったくありません。
日本のメディアが取り上げるクロマグロは、世界のクロマグロと種類が違うかのようです。

我々は世界で水揚げされる80%のクロマグロを日本人が食べていることを忘れてはなりません。
クロマグロが食べられなくなって困るのは日本人なんです。
それなのになぜ日本はクロマグロの保護には消極的です。
昨年9月の中西部太平洋まぐろ類委員会でも、日本は、生後1年未満の未成魚のクロマグロについて、漁獲量が13年までの最低水準を3年連続で下回った場合に規制をかけるという、クロマグロの絶滅を推進するかのような提案をして、他の加盟国から軽く却下されているのですから、恥かしくなってきます。
これはおそらく、大手回転寿司チェーンを中心とした業界の思惑のせいでしょう。
クロマグロはお寿司やお刺身の代表的なネタですから、その主役の出番が制限されることは業界の衰退に繋がると考えているのだと思います。

もちろん、それは”いまさえ良ければいい”という刹那的な考えでしかありません。
継続的にクロマグロを味わうためには、計画的な保護と規制が必要です。
日本国内でも、〈壱岐市マグロ資源を考える会〉など、伝統的にクロマグロを獲ってきたひとたちは、自主規制をかけたり、資源保護を訴える活動をしています。
しかし、メディアはなかなかそれを取り上げてくれないわけです。
マグロに人生を賭けた漁師たちの悲喜こもごもの方が数字になるからでしょう。
こちらもまた商業主義というわけです。

海のダイヤとも呼ばれるクロマグロは本当に美味しいですし、私も大好きです。その文字を見るだけで心が浮き立ちます。
でも、お寿司屋さんや和食料理店で必ず食べたいか、といえばそうでもありません。
たとえば、北陸の方のお寿司屋さんでは、一人前のお寿司を頼んでもそこにマグロが入っていないことがあります。
日本海で獲れた”白身魚”が主役というわけです。
もっとも、時期によっては近海もののメバチマグロも食べられるので、”地魚”が主役なのでしょうね。
旬のメバチマグロはクロマグロに迫るような美味しさだと思います。

この”旬の地魚”こそ、資源を守るキーワードであり、商業主義に打ち勝つ手段なのです。
私は、海なし県の長野から、それを強く訴えたい!(涙)
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